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【市況】17日の米国市場ダイジェスト:NYダウ90ドル高、インフレ懸念が再燃

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ90ドル高、インフレ懸念が再燃

米国株式市場はまちまち。ダウ平均は90.27ドル高の31613.02ドル、ナスダックは82.00ポイント安の13965.50で取引を終了した。1月の生産者物価指数(PPI)が予想を大幅に上回ったためインフレ懸念が再燃し寄り付き後、下落した。1月の小売売上高や12月の鉱工業生産がともに予想を上回るも相場の反応は限定的だったが、連邦準備制度理事会(FRB)が公表した1月下旬開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の中で金融緩和を当面維持する方針を再表明すると、ダウは上昇に転じた。引けにかけ上げ幅を拡大し史上最高値を更新して終了。ナスダックは終日軟調推移となった。セクター別ではエネルギーや電気通信サービスが上昇した一方、テクノロジー・ハード・機器、半導体・同製造装置が下げた。

銀行のウェルズ・ファーゴ(WFC)は、FRBがリスク管理とガバナンスの是正措置に関する同行の改革案を承認する見込みだと報じられ、上昇。著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが証券取引委員会(SEC)に提出した投資開示報告で株式を新規取得したことが分かった石油会社のシェブロン(CVX)や通信サービスのベライゾン(VZ)がそれぞれ上昇。一方、一部売却が明らかになった携帯端末のアップル(AAPL)は売られた。また、クラウドベースの商取引プラットフォームを手掛けるショッピファイ(SHOP)は、売上高、1株利益ともにアナリスト予想を上回るも、来期の売上高の伸びが鈍化する可能性が警告され、下落した。

FRBは、1月下旬に開催したFOMCの議事要旨で、物価の上昇は一時的なものであり、量的緩和の縮小を議論するのは時期尚早との見方を示した。


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■NY為替:米国の電力不足などを警戒してドルは伸び悩む

17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円21銭まで上昇後、105円78銭まで下落し、105円87銭で引けた。予想を大きく上回った1月生産者物価指数(PPI)や1月小売売上高を受けてドル買いが加速。ただ、米国の電力不足などを警戒してリスク回避の円買いが優勢となったことや、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した1月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で「目標達成には程遠く金融緩和の持続が適切」との見方が再確認されたため、ドルの上値は重くなった。

ユーロ・ドルは1.2066ドルから1.2023ドルまで下落し、1.2041ドルで引けた。ユーロ・円は127円97銭から127円31銭まで下落。リスク回避の円買いが優勢となった。ポンド・ドルは1.3886ドルまで上昇後、1.3830ドルまで下落した。ドル・スイスは0.8955フランから0.8992フランまで上昇した。



■NY原油:続伸で61.16ドル、供給不足は解消されず

NY原油先物4月限は続伸(NYMEX原油4月限終値:61.16 ↑1.08)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比+1.08ドルの61.16ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは59.56ドル-61.31ドル。米国における原油供給量は一日あたり400万バレル不足しているとみられており、エネルギー危機は続いていることから、原油先物は一段高となった。ニューヨーク市場の序盤に59.56ドルまで下げたが、原油供給不足を警戒して、通常取引終了後の時間外取引で61.31ドルまで買われている。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 34.41ドル +0.14ドル(+0.41%)
モルガン・スタンレー(MS) 75.45ドル -0.60ドル(-0.79%)
ゴールドマン・サックス(GS)312.74ドル +0.78ドル(+0.25%)
インテル(INTC) 61.85ドル -0.62ドル(-0.99%)
アップル(AAPL) 130.84ドル -2.35ドル(-1.76%)
アルファベット(GOOG) 2128.31ドル +6.41ドル(+0.30%)
フェイスブック(FB) 273.57ドル -0.40ドル(-0.15%)
キャタピラー(CAT) 202.30ドル -0.08ドル(-0.04%)
アルコア(AA) 21.93ドル -0.50ドル(-2.23%)
ウォルマート(WMT) 147.20ドル +1.54ドル(+1.06%)
《ST》

 提供:フィスコ

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