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【特集】2月IPOスタート、「第1号銘柄」登場で新ステージの幕開く <株探トップ特集>

21年IPO相場が始まる。2月は7社が登場と、例年に比べ多くの企業が上場を果たす。市場環境は良好で昨年と同様に「堅調な物色人気は続く」と予想する声は少なくない。

―新たに7社が登場、レーザー関連やIT系銘柄などに上昇期待強い―

 2021年の新規株式公開(IPO)の第1号銘柄が5日に登場し、2月IPOがスタートする。例年2月はIPO銘柄の数が少ないが、今年は7社が登場と過去10年では最多だ。直近の株式市場は、米国市場の波乱で調整が入るなど不透明感もあるが、逆に株価のシコリがないIPO銘柄は注目を集め値が飛びやすい状況となっている。昨年までの追い風に乗り、21年もIPO銘柄は物色人気に沸く展開が期待されている。

●20年IPOは年前半に大波乱も後半は人気化

 20年のIPOは年間で93社が登場と07年の121社以来の高水準となった。年前半は新型コロナウイルス感染拡大で、全体相場が混乱するなか、3~4月にかけIPO企業が相次いで新規上場の見送りを発表するなど大荒れとなった。しかし、年後半に全体相場が上昇基調を強めるとともにIPO銘柄も人気復活となり、急騰銘柄が相次いで誕生した。

 特に、昨年12月は26社が登場。単月の新規上場銘柄数としては14年12月の28社に次ぐ大量上場に沸いた。初値が公開価格を割り込んだのは2銘柄のみで、買い殺到で上場初日は値つかずとなる銘柄も少なくなかった。

●直近IPOではバルミューダの上昇が話題

 12月IPOで初値が対公開価格で2倍以上に跳ね上がったのはスタメン <4019> [東証M]、かっこ <4166> [東証M]、ビートレンド <4020> [東証M]、ココペリ <4167> [東証M]、いつも <7694> [東証M]、交換できるくん <7695> [東証M]、グローバルインフォメーション <4171> [JQ]などだ。資金吸収金額が小さかったり、IT系など時流に乗ったりする銘柄が人気になりやすい。そんななか、上場後のセカンダリー(流通)市場で話題を集めたのが、バルミューダ <6612> [東証M]だ。高級トースターで知られる新興家電メーカーの同社は、初値の上昇率は63%にとどまったが、セカンダリーでの売買開始後に株価は3倍超に跳ね上がった。直近IPOではウェルスナビ <7342> [東証M]やKaizen Platform <4170> [東証M]、ヤプリ <4168> [東証M]、ENECHANGE <4169> [東証M]、プレイド <4165> [東証M]などの銘柄が注目を浴びた。

●21年の第1号「QDレーザ」の株価動向に注目集まる

 そして、21年のIPOシーズンの幕開けとなる2月は新たに7社が登場する。例年2月のIPO銘柄数は少なく20年は3社だった。今年は過去10年では最多銘柄が新規上場を果たす。その内訳は、東証マザーズが5社、ジャスダックが2社だ。

 21年のIPO第1号となるのが、5日に東証マザーズに上場するQDレーザ <6613> [東証M]だ。同社は半導体レーザーや網膜走査型レーザアイウェアなどの開発・製造を手掛ける。株式市場では「新年の第1号IPO銘柄は人気が期待できる」とも言われている。20年はジモティー <7082> [東証M]とコーユーレンティア <7081> [JQ]が同日上場で第1号銘柄だったが、ジモティーの初値は公開価格の2.3倍となった。19年のIPO第1号銘柄の識学 <7049> [東証M]も2.5倍に跳ね上がった。QDレーザは赤字を計上しているほか、海外投資家への公募・売出なども実施しており、やや不透明要因はある。ただ、半導体レーザーに加え視力補正機能付きの眼鏡型端末なども手掛け「やはり人気は見込めるだろう」(アナリスト)との見方が出ている。初値がついた後の株価動向も関心を集めている。

●WACULやアピリッツなどに初値高騰期待も

 また、市場の注目度が高いのがIT系企業だ。なかでも19日に東証マザーズに新規上場するWACUL <4173> [東証M]は現時点で想定される資金吸収額は8億円前後、時価総額は70億円程度で初値が高騰する展開が期待されている。同社はデジタルマーケティングのPDCAプラットフォーム「AIアナリスト・シリーズ」や「DXコンサルティング」の提供を行っている。25日にジャスダック市場に上場するアピリッツ <4174> [JQ]もWebサービスシステムの受託開発などを展開。想定されている資金吸収額は3億円強と小さく、値が飛ぶ展開が見込まれている。

 10日に東証マザーズに上場を予定するアールプランナー <2983> [東証M]は、愛知県地盤の住宅会社。昨年4月に上場を予定していたが、いったん中止を経て今回、再チャレンジする。18日に東証マザーズに上場するアクシージア <4936> [東証M]は化粧品や健康補助食品の製造・販売を手掛ける。中国化粧品市場などでの事業拡大を目指しているが、時価総額は300億円強とやや大きめ企業の上場となる。更に26日にジャスダックに上場する室町ケミカル <4885> [JQ]は医薬品の製造・販売、健康食品の企画・製造などを手掛けている。同じく26日に東証マザーズに上場するcoly <4175> [東証M]は主に女性向けのモバイルオンラインゲームの企画・開発などを手掛けている。想定時価総額は200億円強とやや大きめだ。

 2月IPOは市場環境にも左右されるが、「おおむね堅調な値動きが期待できるのではないか」(アナリスト)とみられている。21年のIPO市場のスタートを経て、例年12月に並ぶ多くの銘柄が登場する3月IPO相場にどうつなげていくかが注目されている。

■2月IPO企業の一覧
上場日  コード・市場     銘柄名      主幹事
2月 5日  6613・東マ     QDレーザ    SMBC日興
2月10日  2983・東マ     アールプランナー 野村
2月18日  4936・東マ     アクシージア   大和
2月19日  4173・東マ     WACUL    みずほ
2月25日  4174・ジャスダック アピリッツ    みずほ
2月26日  4885・ジャスダック 室町ケミカル   野村
2月26日  4175・東マ     coly     みずほ

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