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【市況】株価指数先物【引け後コメント】緊急事態宣言に一定の効果みられアルゴ発動、決算期待も高まる


大阪3月限
日経225先物 28780 +150 (+0.52%)
TOPIX先物 1858.0 +2.5 (+0.13%)

 日経225先物(3月限)は前日比150円高の2万8780円で取引を終了。寄り付きは2万8660円とシカゴ先物(2万8610円)を上回って始まった。現物の寄り付き直後に2万8550円まで下げる場面がみられたが、レンジ下限の2万8500円を割り込まずに反転。前場半ばに2万8760円まで上昇した後は2万8700円~2万8750円辺りでの保ち合いが継続した。しかし、大引け間際に東京都の新型コロナウイルスの1日の感染者数が2日連続で1000人を下回ったと伝わると、保ち合いレンジを上放れる形で2万8800円まで上げ幅を広げ、本日の高値で取引を終えている。

 東京都の1日の感染者数が618人となり、今年に入ってから最も少なかったことによりアルゴが発動したようだ。緊急事態宣言に一定の効果があったとの見方から、期間延長に対する警戒感が後退したようである。また、グローベックスのNYダウ先物が100ドル高、ナスダック100先物が100ポイント程度の上昇で推移していることも、週明けの米国株高の思惑につながったようだ。そのほか、引け後に決算を控えていた日本電産 <6594> が朝安後に上昇に転じたこともあり、決算期待による押し目買い意欲の強さが意識された。

 NT倍率は先物中心限月で15.48倍と日中高値圏で取引を終えている。朝方こそ15.39倍に低下する場面がみられたが、その後はファーストリテイリング <9983> が牽引する形でNT倍率は反転。引け間際の日経225型のインデックス買いの影響により、東京エレクトロン <8035> が前場半ばにつけた日中高値水準まで切り返したこともNT倍率を押し上げる要因となった。

 本格化する決算を前に模様眺めムードが強まりやすく、商いは膨らみづらいだろう。それ故に先物主導によるインデックス売買で指数が振れやすく、コア銘柄の決算を受けた市場反応にも影響を受けやすい。引け後に日本電産は2021年3月期業績予想を上方修正したほか、自社株買いを発表。また、EVモーターの出荷計画を上方修正しており、これが信越化学工業 <4063> 、日東電工 <6988> など日経平均構成銘柄の決算期待に広がるようだとNT倍率の上昇基調が強まりやすいだろう。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが2140枚、ソジェンが660枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが1340枚、クレディスイスが730枚程度の買い越しだった。TOPIX先物は野村が3400枚程度の売り越しに対して、ソジェンが1080枚、ABNアムロが720枚、ゴールドマンが540枚程度の買い越しだった。

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