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【市況】22日の米国市場ダイジェスト:米国株式相場はまちまち、大規模追加経済対策への期待が後退

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式相場はまちまち、大規模追加経済対策への期待が後退

ダウ平均は179.03ドル安の30996.98ドル、ナスダックは12.15ポイント高の13543.06ポイントで取引を終了した。

IBMやインテルの四半期決算が嫌気されたほか、バイデン政権が提示した約2兆ドル規模の追加経済対策を巡り共和党の反対意見が強まり期待が後退したため寄り付き後、下落した。ワクチン普及の遅れや次期財務長官に指名されているイエレン氏がバイデン政権の増税の方針を再確認したことも売り材料となり終日軟調推移となった。一方、ナスダック総合指数は連日で史上最高値を更新し終了。セクター別ではテクノロジー・ハード・機器や医薬品・バイオテクが上昇した一方で、半導体・同製造装置が下落した。

半導体メーカーのインテル(INTC)はハッカーの侵入により予定を早め21日の取引終了直前に発表した決算が予想を上回ったものの、見通しが嫌気され下落。貨物輸送会社のCSX(CSX)は決算で1株当たり利益が予想を下回ったほか、アナリストによる投資判断・目標株価引き下げを受け下落した。一方で、ゲーム販売会社のゲームストップ(GME)は空売りをしていた投資家の買戻しが加速し急伸。一時取引停止になる局面もあった。オンライン決済会社のペイパル(PYPL)や小売りのウォールマート(WMT)はアナリストによる目標株価引き上げを受けてそれぞれ上昇した。

バイデン大統領は会見で、経済危機が深刻化な状況で、もし、今行動したら、経済はより良く、強まると、同政権が提示した経済対策の必要性を主張した。

(Horiko Capital Management LLC)



■NY為替:米長期金利低下でドル買い一服

22日のニューヨーク外為市場でドル・円は、103円89銭まで上昇後、103円73銭まで下落し、103円77銭で引けた。米12月中古住宅販売件数や1月PMI速報値は改善したことが好感され、ドル買い・円売りが一時強まったが、米長期金利低下を意識してドル買いは一服した。

ユーロ・ドルは1.2154ドルまで下落後、1.2185ドルまで上昇し、1.2172ドルで引けた。ドイツやユーロ圏の1月PMIは低下したことや、ドイツが2021年の経済成長見通しを引き下げたことが嫌気され、ユーロ売りが一時優勢となった。ユーロ・円は126円18銭へ弱含んだのち126円40銭まで買われた。ポンド・ドルは1.3636ドルまで下落後、1.3693ドルまで上昇した。英国の1月PMIの悪化やジョンソン首相が3度目の都市封鎖は夏まで継続する可能性があると警告したため、経済見通しの悪化を警戒したポンド売りが観測された。ドル・スイスは0.8866フランまで上昇後、0.8843フランまで反落した。


■NY原油:続落、原油在庫増加などが嫌気される

22日のNY原油先物3月限は続落(NYMEX原油3月限終値:52.27 ↓0.86)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比-0.86バレル=52.27ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは51.44ドル-53.16ドル。週間在庫統計で原油在庫は増加したが、中期的な需要見通しは引き続き不透明であることから、ポジション調整的な売りが優勢となった。ニューヨーク市場の序盤に51.44ドルまで下落。その後、52.79ドルまで戻す場面があったが、戻り売りが観測されており、時間外取引で52.01ドルまで下落した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 31.55ドル -0.22ドル(-0.69%)
モルガン・スタンレー(MS) 74.13ドル -0.57ドル(-0.76%)
ゴールドマン・サックス(GS)289.39ドル +0.02ドル(+0.01%)
インテル(INTC) 56.66ドル -5.80ドル(-9.29%)
アップル(AAPL) 139.07ドル +2.20ドル(+1.61%)
アルファベット(GOOG) 1901.05ドル +9.80ドル(+0.52%)
フェイスブック(FB) 274.50ドル +1.63ドル(+0.60%)
キャタピラー(CAT) 191.94ドル -0.25ドル(-0.13%)
アルコア(AA) 19.40ドル -0.61ドル(-3.05%)
ウォルマート(WMT) 146.33ドル +1.48ドル(+1.02%)
《ST》

 提供:フィスコ

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