市場ニュース

戻る
 

【市況】14日の中国本土市場概況:上海総合0.9%安で続落、消費関連に売り続く

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

14日の中国本土市場は値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比32.75ポイント(0.91%)安の3565.90ポイントと続落した(上海A株指数は0.91%安の3737.76ポイント)。


新型コロナウイルス感染の再拡大が相場を冷やす流れ。中国の国家衛生健康委員会は14日、新規感染が13日に138人に達したと発表した(12日は115人)。また、昨年4月以来、約9カ月ぶりに感染者の1人が死亡している。すでに、複数の地域でロックダウン(都市封鎖)が実施されている状況。更に拡大した場合、景気持ち直しペースが鈍化する恐れもある。ただ、指数はプラス圏に浮上する場面もあった。今年は第14次5カ年計画(2021?25年)の初年度ということもあり、経済対策に対する期待感が根強い。また、中国経済指標の上振れも一定の支えになった。取引時間中に公表された昨年12月の中国貿易統計では、人民元建て輸出が前年同月比10.9%増となり、事前予想(7.1%増)を上回っている。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、昨年後半からの上げ相場をリードしていた消費関連が安い。免税店運営の中国旅遊集団中免(601888/SH)が6.5%、家電メーカーの海爾智家(600690/SH)が3.6%、白酒(中国の蒸留酒)メーカー最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が1.4%ずつ下落した。


自動車株も下げが目立つ。長城汽車(601633/SH)がストップ安、広州汽車集団(601238/SH)が6.9%安で引けた。医薬品株、素材株、証券株、防衛関連株、海運株なども売られている。


半面、ハイテク株の一角は高い。業務ソフト開発大手の用友網絡科技(600588/SH)が8.9%、情報技術サービスの上海宝信軟件(600845/SH)が4.0%ずつ上昇した。上海市場のハイテク企業向け市場「科創板」では、上海科創50(Star50)が2.8%高と大幅続伸。半導体製造装置メーカー大手の中微半導体設備上海(688012/SH)が7.9%高と値を上げた。そのほか銀行株、不動産株株も買われている。


一方、外貨建てB株相場はまちまち。上海B株指数が0.92ポイント(0.37%)高の250.50ポイント、深センB株指数が13.65ポイント(1.24%)安の1087.53ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

《FA》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均