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【注目】前週末8日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ベリテ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ベリテ <9904>  356円 (+80円、+29.0%) ストップ高

 ベリテ <9904> [東証2]がストップ高。8日午後1時ごろ、従来8円56銭を予定していた第3四半期末(20年12月末)及び20年3月期期末配当をそれぞれ7円増額し、15円56銭にすると発表しており、これが好感された。年間配当は31円12銭(従来予想17円12銭)となり、前期に比べて11円18銭の増配になる予定だ。

■フルッタ <2586>  228円 (+50円、+28.1%) ストップ高

 フルッタフルッタ <2586> [東証M]がストップ高。7日の取引終了後、カナダのトロント大学と「アサイーが新型コロナウイルス起因のNLRP3インフラマソーム誘発性炎症を抑制する効果」に関する実証実験を行う契約を締結したと発表したことが好感された。今回の契約により、トロント大学が現在、カナダ及びブラジルで実施している新型コロナ患者に対するNLRP3インフラマソーム誘発性炎症の重症化を抑制する効果の臨床研究に、アサイー原料の提供と実証実験のための一部資金の提供を行う。これにより、フルッタは共同研究者として今後の臨床テストに参画する予定という。なお、業績への影響は不透明としている。

■神栄 <3004>  1,912円 (+400円、+26.5%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。神栄 <3004> がストップ高。8日午後1時30分ごろ、子会社の神栄テクノロジーが製造・販売する温度ロガー「TempView」GT002-T-DFが、ツインバード工業 <6897> [東証2]の新型コロナワクチンの保管・輸送向け保冷庫へ採用が決定され受注したと発表しており、これが材料視された。同温度ロガーが採用されるツインバード製の保冷庫は、武田薬品工業 <4502> による新型コロナワクチンの国内物流に用いられる。今回受注した温度ロガーの台数は5000台で、納品時期は2月中旬まで。神栄テクノロジーでは、同温度ロガーの月間5000台以上の出荷に対応できるとしており、新型コロナワクチンの冷蔵冷凍倉庫や医療機関などでの保管時における温度計測管理用途での需要拡大も見込んでいる。

■ブルドック <2804>  1,950円 (+360円、+22.6%)

 ブルドックソース <2804> [東証2]が大幅4日続伸。7日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、1月14日付で東証2部から東証1部市場へ指定されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要発生を先取りする形で買いが入った。同社は、ソース業界のリーディングカンパニー。21年3月期連結業績予想は、売上高178億円(前期比3.3%増)、経常利益9億8000万円(同5.8%減)を見込んでいる。

■アルー <7043>  737円 (+100円、+15.7%) ストップ高

 アルー <7043> [東証M]がストップ高。7日の取引終了後、中国やシンガポールでの豊富なオンライン研修の実績をもとに、グローバル版オンライン研修をリリースしたと発表しており、これが材料視されたようだ。今まで困難であった海外拠点と日本本社の合同トレーニングの実施や、日本本社主導の拠点トレーニング実施が可能になるという。

■わらべ日洋 <2918>  1,642円 (+195円、+13.5%)

 東証1部の上昇率3位。わらべや日洋ホールディングス <2918> が大幅3日続伸。同社は7日取引終了後に、21年2月期第3四半期累計(20年3-11月)の連結決算を発表。経常利益は前年同期比7.5%増の33億1300万円となり、通期計画25億5000万円を超過した。新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛や経済活動の停滞を受けて売上高は同9.6%減の1463億1700万円にとどまったが、工場再編による生産性の向上や業績が好調な中国関連会社に持ち分法を適用したことなどが経常利益を押し上げた。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■ネクステージ <3186>  1,542円 (+138円、+9.8%)

 東証1部の上昇率8位。ネクステージ <3186> が10日続伸し、昨年来高値を更新した。同社は7日取引終了後に、21年11月期通期の連結業績予想を公表。営業利益を前期比61.2%増の110億円と見込んでいることが好感されたようだ。売上高は同16.1%増の2800億円と予想している。車両やカー用品の販売から保険、車検、メンテナンス整備、鈑金修理、買い取りまで一貫したサービスが提供できる環境を整えた店舗出店を行い、顧客に継続的な利用を促進する取り組みを進めるとしている。なお、20年11月期通期の連結決算は、売上高が前の期比10.0%増の2411億4600万円、営業利益が同12.2%増の68億2500万円で着地した。

■OKI <6703>  1,012円 (+89円、+9.6%)

 東証1部の上昇率9位。沖電気工業 <6703> が急伸。SMBC日興証券が7日付で、投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を1000円から1300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、上期におけるプリンター事業の環境悪化の影響を織り込み、21年3月期の営業利益予想を73億円から61億円へ下方修正したものの、中期経営計画で公表された構造改革、コスト改革による改善効果を織り込み、23年3月期を同145億円から202億円へ、25年3月期を同180億円から225億円へ引き上げた。20年3月期営業利益水準までの回復スピードは5年から3年へ前倒しされる見通しだ。

■キユーピー <2809>  2,422円 (+203円、+9.2%)

 キユーピー <2809> が続急伸。同社が7日取引終了後に発表した21年11月期の最終利益が前期比32%増の150億円になる見通しと発表した。前期に計上した株式売却損や減損損失などがないため急回復に転じる見通しだ。また、同日に発行済み株式数の4.19%に相当する600万株(金額ベースでは100億円)を上限とする自社株買いを実施することを発表、これを好感する買いを呼び込む格好となった。

■三光合成 <7888>  399円 (+31円、+8.4%)

 三光合成 <7888> が大幅高で3連騰、昨年末を境にトレンド転換、目先は25日移動平均線を足場に上値指向を強めている。バンパーをはじめとする自動車向け樹脂部品を手掛けるが、世界的な電気自動車(EV)シフトの動きを背景に、同社の収益機会が高まることへの期待が買いを誘導している。車体軽量化が重視されるEVは内燃機関を持たないこともあり、ガソリン車よりも樹脂部品の割合が増える傾向にある。また、米国ではEV大手のテスラが7日は8%高と値を飛ばし、ついに10連騰を記録、EV関連株人気は東京市場にも波及している。

■マネックスG <8698>  474円 (+34円、+7.7%)

 マネックスグループ <8698> が大幅に3日続伸。代表的な仮想通貨であるビットコイン価格は8日未明に一時1ビットコイン=400万円台に乗せ最高値を更新した。昨年12月初旬の200万円前後の水準から1ヵ月程度でビットコイン価格は2倍に急騰している。これを受け、傘下に仮想通貨交換業者の「コインチェック」を持つマネックスGに買いが流入した。

■大阪有機 <4187>  3,575円 (+235円、+7.0%)

 大阪有機化学工業 <4187> が大幅高で、上場来高値を更新した。同社は7日取引終了後に、21年11月期通期の連結業績予想を公表。経常利益見通しを前期比5.0%増の48億4500万円としていることや、年間配当計画を前期比2円増配の48円としていることが好感されたようだ。売上高は同7.2%増の307億4000万円となる見通し。新型コロナウイルスの影響などで前期に苦戦した自動車塗料用化成品の回復を見込んでいるほか、半導体用ArFレジスト原料やディスプレー関連材料、化粧品原料などの拡販に努めるとしている。なお、20年11月期通期の連結決算は、売上高が前の期比0.1%増の286億8100万円、経常利益が同20.3%増の46億1200万円で着地した。

■サイバーセキ <4493>  3,920円 (+255円、+7.0%)

 サイバーセキュリティクラウド <4493> [東証M]が大幅反発。7日の取引終了後、クラウド型WAF「攻撃遮断くん」及びAWS WAF、Azure WAFの自動運用サービス「WafCharm」について、情報セキュリティーコンサルティングを手掛けるLRM(神戸市中央区)と販売代理店契約を締結したと発表しており、これが好感された。今回のLRM社との販売代理店契約締結により、セキュリティーサービスラインアップを拡充させ、これまで以上に多角的に顧客をサポートすることが可能になったとしている。

■ブリヂストン <5108>  3,637円 (+205円、+6.0%)

 ブリヂストン <5108> が3日続伸。7日の取引終了後、傘下の米建材メーカー、ファイアストン・ビルディング・プロダクツ社をスイスの建材メーカーであるラファージュホルシム社に売却すると発表しており、これが好感された。グループにおいて、コア事業であるタイヤ・ゴム事業の稼ぐ力の再構築とソリューション事業への戦略的成長投資を図るなか、シナジーが見込みにくいと判断したもよう。これに伴い、21年業績に約2000億円の売却益を計上する予定している。

■ロコガイド <4497>  3,300円 (+170円、+5.4%)

 ロコガイド <4497> [東証M]が急反発。8日午後2時ごろ、NTTレゾナント(東京都港区)へ「混雑ランプ」の施設混雑情報の提供を開始したと発表しており、これが好感された。ロコガイドが提供する「混雑ランプ」の施設混雑情報をもとに、NTTレゾナントが提供する「goo地図」上の店鋪・施設情報ページに、混雑情報を「空いている」「やや混んでいる」「混雑している」の3段階で表示するという。また該当ページからは、ロコガイドが運営するウェブサイトへアクセスできるとしている。

■イズミ <8273>  3,925円 (+175円、+4.7%)

 イズミ <8273> が大幅高で3日続伸。7日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3-11月)連結決算が、売上高4966億6300万円(前年同期比9.7%減)、営業利益250億4500万円(同18.3%増)、純利益161億8500万円(同18.2%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の発令を受けて、専門店の休業を実施したことから売上高は減少したものの、仕入計画の見直しによる在庫圧縮に早期に着手したことや、思い切った経費削減の断行で主に広告宣伝費や人件費が減少したことなどが増益に寄与した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高7019億円(前期比5.7%減)、営業利益332億円(同4.1%増)、純利益190億円(同4.8%減)の従来見通しを据え置いている。

■東エレク <8035>  40,680円 (+1,530円、+3.9%)

 東京エレクトロン <8035> が大幅続伸で連日の上場来高値、初の4万円大台乗せを果たした。5Gの普及や電装化が進展する自動車向け、更にテレワークシフトの動きが加速するなか、世界的に半導体需要が旺盛となり需給が逼迫状態にある。また、高集積化を背景としてEUV露光装置など新たな市場が立ち上がっていることも製造装置メーカーなどに新たな商機をもたらしている。同社は国内半導体製造装置のトップメーカーとして海外機関投資家からも注目度が高い。

■昭電線HD <5805>  1,861円 (+65円、+3.6%)

 昭和電線ホールディングス <5805> が大幅続伸。岩井コスモ証券が7日、投資判断を新規「A」、目標株価2200円でカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。21年3月期上期業績はコロナ禍の急激な需要減少を受けて全事業セグメントで減収減益となり、前年同期比43.5%の大幅な営業減益で着地したが、下期は自動車向けの需要が回復に向かうことから、業績も回復基調を予想。構造改革が進展していることや、再生エネルギー利用に向けた電線需要、EV・HV向け高機能製品などを牽引役とする中期的な成長性が期待できるとしている。

■MrMax <8203>  801円 (+25円、+3.2%)

 ミスターマックス・ホールディングス <8203> が3日続伸。7日の取引終了後に発表した12月度の月次売上状況で、既存店売上高が前年同月比10.6%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。家電の販売が好調で、特に暖房関連商品の売り上げが伸びたことに加えて、感染症対策として加湿器、空気清浄機が大きく伸長したことが寄与した。また、洗剤や食品、ペット用品など消耗品の売り上げも引き続き好調に推移した。なお、全店売上高は10.6%増だった。

■エプソン <6724>  1,545円 (+45円、+3.0%)

 セイコーエプソン <6724> が大幅高。SMBC日興証券が7日付で、投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を1200円から2200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。事務機業界内でのインクジェットプリンターの相対優位などの評価に加えて、プロフェッショナルプリント(PP)が牽引して、同業他社を上回る回復・成長が可能と判断。これに伴い業績予想を上方修正し、21年3月期の事業利益を180億円から430億円へ、22年3月期を同360億円から700億円へ、23年3月期を同500億円から780億円へ引き上げた。今後は新体制での中期経営計画の見直しや、PP事業が成長局面入りすることがカタリストになるとしている。

■あすか薬 <4514>  1,594円 (+37円、+2.4%)

 あすか製薬 <4514> が6日ぶりに反発。7日の取引終了後、H2受容体拮抗薬「アルタット」について、中国ハルビン・ファーマシューティカル・グループと中国国内における独占的販売権の許諾契約を締結したと発表しており、これが好感された。契約締結に伴いあすか製薬は、ハルビン・ファーマから契約一時金を受け取るとともに、売り上げに応じたロイヤルティーを受け取る権利を有することになる。なお、21年3月期業績への影響は軽微としている。

■コジマ <7513>  714円 (+15円、+2.2%)

 コジマ <7513> が反発。同社はビックカメラ <3048> 傘下で郊外を中心に家電量販店を展開するが、新型コロナウイルスの感染拡大のなかにあってパソコン周辺機器などテレワーク関連特需や加湿器・空気清浄機といった家電製品の売り上げが好調で、足もとの収益を伸ばしている。7日取引終了後に発表した21年8月期第1四半期(20年9-11月)の営業利益は前年同期比2.2倍の20億5700万円と急増、既に上期計画を超過しており、これがポジティブサプライズとなった。

■ウェルビー <6556>  1,415円 (+29円、+2.1%)

 ウェルビー <6556> [東証M]が反発。7日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、1月14日付で東証マザーズから東証1部へ市場変更されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要発生を先取りする形で買いが入った。同社は、障害者向け就労移行支援や放課後等デイサービス事業などを展開。21年3月期連結業績予想は、売上高78億3800万円(前期比14.0%増)、経常利益19億5000万円(同11.0%増)を見込む。

■日機装 <6376>  1,029円 (+21円、+2.1%)

 日機装 <6376> が反発。8日、空間除菌消臭装置「Aeropure(エアロピュア)」の生産体制をこれまでの約2.5倍となる年産25万台に増強すると発表しており、増産による業績への貢献を期待した買いが入っている。「Aeropure」は、深紫外線LEDの技術を活用した、菌やウイルス、においなどを低減し、空間の除菌・消臭に特化した装置。新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組みにより、国内外で需要が高まっていることから供給体制を強化するとしており、中国や欧米などの海外展開を見据えた生産体制を構築するとしている。

■しまむら <8227>  11,770円 (+200円、+1.7%)

 しまむら <8227> が7日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が7日付で、目標株価を9700円から1万300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。また、投資判断の「ニュートラル」は継続した。同証券では、主力の「しまむら業態」を中心とした販売基調の改善を評価。また、この先も消費者向けに浸透しつつある戦略商品の展開、効果的な広告宣伝への見直し、EC事業の展開などを通じて業績拡大を目指しているとし、21年2月期営業利益予想を337億円から377億円へ、22年2月期を同396億円から422億円へ引き上げている。

■三菱UFJ <8306>  486.4円 (+6.4円、+1.3%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> などメガバンクは目先筋の利食いをこなし続伸。米ジョージア州の上院決選投票で民主党が2議席を獲得し大統領、上院、下院を民主党で占めるトリプルブルーが実現したことにより、大型の財政出動が見込まれる状況となった、これを背景に米10年債利回りは7日終値ベースで1.082%まで急上昇しており、運用環境改善を材料に米大手金融株が軒並み高に買われた。この流れが東京市場にも及んでいる。ただ、メガバンク各社は前日にいずれもマドを開けて買われる異例の人気となっており、その反動もあって上値は重くなっている。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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