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【特集】ピアズ Research Memo(5):2021年9月期業績は売上成長を重視して新規事業への投資を積極的に行う予定

ピアズ <日足> 「株探」多機能チャートより

■今後の見通しと中期経営計画

1. 2021年9月期の業績見通し
ピアズ<7066>の2021年9月期の連結業績は、売上高で前期比38.6%増の4,830百万円、営業利益で同4.1%増の345百万円、経常利益で同7.3%減の350百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同1.7%増の243百万円を見込んでいる。2021年9月期は中期的な成長基盤を構築するための投資期間と位置付けており、売上高の成長を重視した事業運営を進めていく予定にしている。このため、営業利益に関してはほぼ前期並みの水準で計画している。経常利益のみ減益見込みとなっているのは、前期に計上した雇用調整助成金55百万円がなくなるためだ。

売上高のうち、主力の通信業界向けセールスプロモーション事業に関しては、1割程度の堅実な増収を見込んでいるものと見られる。主要顧客となるNTTドコモで格安料金プラン「ahamo」が発表され、2021年3月から提供が開始される予定となっている。同サービスはオンラインのみの契約手続きとなるため携帯ショップへの影響が懸念されるが、前述したように環境の変化は新たなコンサルティングニーズが生まれる好機だと見ている。「ahamo」への乗り換えが一定数、出るものと想定されるため、こうした顧客に対する対応をどうするか、また、来客数が減少した場合の店舗運営の適正化に向けた取り組みなど、携帯ショップは新たな課題が生じることになり、こうした課題に対するコンサルティングニーズが発生する。また、NTTドコモは「ahamo」の開始によって業界シェアを拡大することが目的であるので、販促キャンペーンをどのように進めていくのかといった課題も出てくるはずで、こうしたニーズも取り込むチャンスとなる。そのほか、コールセンター向けの研修・コンサルティングなども行っているため、コールセンター向けの案件も増えることが期待される。

一方、働き方革新事業や店舗DX事業では、前期に開始した「エンパ!」や「ノゾケル」「ZEROレジ」などの販売拡大を進めていくほか、リモートワーク支援でも他社との連携を進めながら事業を拡大していく計画となっている。2020年12月には2Linksがクリスタルホテルグループを運営する(株)リゾートライフと業務提携し、リゾートライフが運営する3つのホテルの客室の一部をリモートワーク施設として利用できるようにした。予約は同社の予約プラットフォーム「Remote Office」で行っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《NB》

 提供:フィスコ

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