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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

アイレックス <日足> 「株探」多機能チャートより

■アイレックス <6944>  1,959円 (+400円、+25.7%) ストップ高

 アイレックス <6944> [JQ]がストップ高。16日取引終了後、親会社のTCSカンパニーズがTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表。TOB価格が16日終値を34.7%上回る1株2100円とあって、株価はこれにサヤ寄せする形で気配値を切り上げた。買付期間は12月17日から21年2月8日までとし、TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通しだ。なお、TCSカンパニーズは同じく上場子会社のアンドール <4640> [JQ]、テクノ・セブン <6852> [JQ]に対してもTOBを通じて完全子会社化するとしており、いずれの株価もストップ高に買われた。

■シーズメン <3083>  405円 (+80円、+24.6%) ストップ高

 シーズメン <3083> [JQ]がストップ高に買われた。16日取引終了後、スピックインターナショナル(東京都目黒区)の全株式をTSIホールディングス <3608> から取得し子会社化すると発表しており、これを好感する買いが入った。スピックインターナショナルは「トルネードマート」「ハイストリート」などのメンズブランドを展開するTSIHD傘下のアパレルメーカー。スピックインターナショナルが所有するブランド、自社商品企画能力、都市部ファッションビル中心の販売チャネルを取り込み、今後の成長につなげる構えだ。株式譲渡実行日は21年3月1日とし、取得価額は非開示としている。

■ALiNK <7077>  2,575円 (+500円、+24.1%) ストップ高

 ALiNKインターネット <7077> [東証M]がストップ高。16日の取引終了後、気象庁ホームページのウェブ広告掲載の再開に向けて準備を進めると発表しており、これを好材料視する買いが入った。気象庁ホームページへのウェブ広告掲載は、同庁の定めた運用方針に基づいて実施していたが、一部広告掲載基準に沿わない広告が確認され、同庁要請のもと9月16日から一時停止している。今回、一時停止に係る調査結果、及び今後の対策を取りまとめた。同様の広告が掲載されないよう対策を施した上で、21年1月上旬に再開する予定としている。

■フォーシーズ <3726>  516円 (+80円、+18.4%) ストップ高

 フォーシーズホールディングス <3726> [東証2]がストップ高。同社は16日取引終了後に、子会社のHACCPジャパンが亜塩素酸水「クロラス除菌ウォーター」の希釈液を製造するための工場を開設したと発表。これが材料視されたようだ。HCCPジャパンは三慶(大阪市)が開発した「クロラス除菌ウォーター」を販売展開しており、新型コロナウイルスの感染者数が増加傾向にあるなか除菌ニーズに対応するため工場を開設した。HCCPジャパンはこれまで古河産業(東京都港区)を中心とした各取引先により販売実績を作ってきたが、このほどNSFエンゲージメント(東京都品川区)と売買基本契約を締結。新たに開設した工場からNSFエンゲージメントにクロラス酸水製剤を供給するとしている。

■フライト <3753>  723円 (+100円、+16.1%) ストップ高

 フライトホールディングス <3753> [東証2]がストップ高まで買われた。同社は16日、子会社のフライトシステムコンサルティングが次世代型マルチ決済装置「Incredist Premium II(インクレディスト・プレミアム・ツー)」の量産を開始したと発表。来年1月からの販売を予定しており、期待感が高まるかたちとなったようだ。「インクレディスト・プレミアム・ツー」は、16年3月に発売したマルチ決済装置「インクレディスト・プレミアム」の後継機で、カード決済だけでなくマイナンバーカードの読み取りにも対応。地方公共団体情報システム機構が運営する「適合性検証済ICカードリーダライター」の適合試験を受け、「マイナンバーカードに対応したICカードリーダライター」として認定されている。

■キャピタルA <3965>  1,121円 (+150円、+15.5%) ストップ高

 キャピタル・アセット・プランニング <3965> [東証2]がストップ高。16日の取引終了後、東京証券取引所が同社株を23日付で市場1部に指定すると発表しており、これが好材料視された。発表を受けて、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かったようだ。また、同社は16日にソニー生命保険向けメッセンジャーアプリ「C-SAAF Communication」をリリースしたことを明らかにしている。

■ライトアップ <6580>  3,930円 (+525円、+15.4%)

 ライトアップ <6580> [東証M]が5連騰。同社は15日にチェンジ <3962> 及びクレディセゾン <8253> と資本・業務提携すると発表し、16日にストップ高まで買われた流れが続いた様子。また、17日は中小企業向け補助金・助成金自動診断システム「Jシステム」のOEM提供先が300社を突破したと発表しており、新たな買い手掛かりとなったようだ。同システムは今年4月からOEM提供を正式に開始し、約9ヵ月で300社超に提供。会社側では想定よりも大幅に早いペースだとしている。

■松屋R&D <7317>  5,990円 (+590円、+10.9%)

 松屋アールアンドディ <7317> [東証M]が3日ぶりに急反騰。16日の取引終了後、防護服(アイソレーションガウン)の製造ラインを設置したと発表しており、これを好感する買いが入った。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、防護服の供給が不足している状況から大野本社内に製造ラインを設置した。同製造ラインは防護服生産設備導入支援補助事業により、補助金の採択を受けて設置したものという。子会社のタカハターと合わせ、供給体制を整え、防護服不足に備える構えだ。

■かんぽ生命保険 <7181>  2,081円 (+190円、+10.1%)

 東証1部の上昇率3位。かんぽ生命保険 <7181> が大幅に4日続伸。株価は16日比12.0%高の2119円まで上値を伸ばし、約11ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。時事通信が17日9時30分ごろ、「日本郵政傘下のかんぽ生命保険が、月内にも3000億円規模の自社株買いを実施する方針を固めたことが17日、分かった」と報じており、これを材料視する買いが入った。記事によると、自社株買いには親会社の日本郵政 <6178> が応じるという。同社の出資比率を5割以下に引き下げることで、かんぽ生命は経営の自由度を高めて収益力を強化するのが狙いのようだ。なお、日本郵政株も大幅高に買われた。

■U&C <3557>  1,164円 (+107円、+10.1%)

 ユナイテッド&コレクティブ <3557> [東証M]が前日16日比10%を超える急反騰となり、5日ぶりに急反発。16日の取引終了後、株主優待制度を拡充すると発表しており、これを好感する買いが向かった。21年2月末基準日から適用する新制度では、実施回数を年2回(2月末と8月末)に増やし、保有株数100株以上300株未満で食事優待券5000円相当、300株以上で同1万5000円相当をそれぞれ贈呈する。新制度の内容は現行の1年超保有株主への優待と同等の内容になり、これが好材料視された。

■アルプス物流 <9055>  851円 (+56円、+7.0%) 一時ストップ高

 アルプス物流 <9055> [東証2]が急反発。16日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益を従来予想の31億円から37億円(前期比4.8%減)に上方修正すると発表しており、これを好感する買いが入った。電子部品業界の市況回復や新規案件の受注獲得などで、電子部品物流事業の貨物取扱量が想定以上に伸びるほか、外出自粛や在宅勤務の広がりを背景とする宅配ビジネスの好調も業績を押し上げる。

■ルネサス <6723>  1,100円 (+71円、+6.9%)

 ルネサスエレクトロニクス <6723> が急反発。一時8%の上昇で1112円まで上値を伸ばし、年初来高値を更新した。同社は車載用を主力とする半導体大手メーカーだが、世界的な半導体市場の拡大に加え、米国や中国などでの新車販売台数の回復も追い風となっている。16日には中国自動車メーカー大手である中国第一汽車集団と吉林省長春市に共同研究拠点を設けたことを発表しており、電気自動車(EV)などをはじめ技術開発で協業する体制にあることから、業容拡大期待が高まった。

■任天堂 <7974>  67,600円 (+4,190円、+6.6%)

 任天堂 <7974> が続急伸。4000円あまりの急伸をみせマーケットの視線が集中した。新型コロナウイルスの感染再拡大で巣ごもり消費関連に改めて物色資金が向かっており、レジャー分野ではその代表格である同社株が存在感を強めている。市場関係者によると「中国でのニンテンドースイッチの販売が好調を極めており、ここでも独り勝ちの様相となってきた。スイッチの販売台数は今期末までに400万台を販売するとの試算も出ており、中国のゲーム市場を席捲していることで、アジア系のファンド資金が同社株に注目している」(国内ネット証券大手)という。株式需給も良く、信用買い残の整理がここ急速に進んでいることを見ても分かるように、個人投資家は総じて利益確定の動きを優先させており、海外投資家の実需買いが株高の背景にある。

■JIGSAW <3914>  9,320円 (+550円、+6.3%)

 JIG-SAW <3914> [東証M]が続急伸。17日9時ごろ、ソニーセミコンダクタソリューションズ(神奈川県厚木市)と共同のIoTサービスに関する業務提携契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。今回の提携では、ソニーセミコンダクタソリューションズのIoT向けボードコンピュータ「SPRESENSE」及び通信モジュールと、JIGSAWのIoTエンジン「neqto:」を組み合わせて、同社のクラウド側ソフトウェアをSPRESENSE及び通信モジュールに適合させるために改良し、共同のIoTシステムを構築するという。また、同システムの製造機器・産業機器・通信機器などのメーカー向け販売でも協力する方針としている。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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