【特集】「半導体」が11位、新型コロナ感染拡大で“リモート特需”<注目テーマ>
東エレク <日足> 「株探」多機能チャートより
1 電気自動車関連
2 再生可能エネルギー
3 リチウムイオン電池
4 全固体電池
5 2020年のIPO
6 デジタルトランスフォーメーション
7 セルロースナノファイバー
8 電気自動車充電器
9 コロナウイルス
10 蓄電池
みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「半導体」が11位となっている。
ここにきて、日米ともに半導体関連株への物色意欲が旺盛だ。今はコロナ禍にあっても株式市場は景気実態と離れて世界的にカネ余り相場が進行している。しかし、そのなかでもやはり収益が好調な業態には投資マネーが集まりやすい。
半導体は、我々の日常と切っても切り離せないスマートフォンやパソコンなどの情報関連機器をはじめ、家電製品、産業機械、自動車や電車など交通インフラといった、あらゆるエレクトロニクスを支える産業のコメとして色褪せることのない高水準の需要がある。特に今年は、新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に加速したことで、経済活動には支障をきたしたが、リモート導入の動きが仕事の現場だけでなく、メディアや遊びの世界にも取り入れられたことで、この通信機器特需が半導体需要を押し上げる格好となった。
新型コロナ感染は夏場も一向に収束の動きをみせなかったものの、それでも7~9月期の世界の半導体関連大手10社の業績は好調を極めた。画像処理半導体大手のエヌビディアの好決算などが話題となったが、上位10社の四半期ベース最終利益は前年同期比35%増の2兆7000億円弱と2年ぶりの高い水準を確保したことがマーケットでも注目され、11月以降の見直し買いに反映された。米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が連日史上最高値を更新しているのは周知の通りである。
東京市場でも東京エレクトロン<8035>が最高値街道を走っているほか、半導体シリコンウエハー大手のSUMCO<3436>も直近、急動意となり2018年8月以来2年4か月ぶりの高値圏に駆け上がってきた。半導体セクターは日本株買いの勢いを強めている外国人投資家の買いがとりわけ顕著となっており、今後も関連株への注目は怠れない。東エレクやSUMCOなど主力どころだけではなく、中小型株への買い意欲にも火がつきそうだ。
関連銘柄としては東エレク、レーザーテック<6920>、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>、SCREENホールディングス<7735>などの半導体製造装置大手のほか、シリコンウエハーなど半導体素材やその周辺でSUMCO、信越化学工業<4063>、東京応化工業<4186>、トクヤマ<4043>、ラサ工業<4022>、ステラ ケミファ<4109>など。また、車載マイコン世界トップのルネサスエレクトロニクス<6723>や、中小型株ではローツェ<6323>、野村マイクロ・サイエンス<6254>、トレックス・セミコンダクター<6616>、ワイエイシイホールディングス<6298>、アドテック プラズマ テクノロジー<6668>などがある。
出所:MINKABU PRESS