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【注目】前週末20日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

リード <日足> 「株探」多機能チャートより

■リード <6982>  429円 (+80円、+22.9%) ストップ高

 リード <6982> [東証2]がストップ高。20日付の日刊工業新聞で「自動車用外装部品で熱に伴う収縮変化を防ぐアニール処理を行わず品質を維持できる技術を確立した」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、材料メーカーと開発した収縮変化に強い材料を用いて工程を短縮し、部品費を15~30%削減するという。また、21年度中にも適用部品の量産を始める予定で、主要顧客であるSUBARU <7270> に納入する予定としている。

■GMO-FG <4051>  17,830円 (+2,790円、+18.6%)

 GMOフィナンシャルゲート <4051> [東証M]が急反騰。独立系資産運用会社であるティー・ロウ・プライスの日本法人が19日付で関東財務局に大量保有報告書(5%ルール報告書)を提出。報告書によると、ティー・ロウ・プライス・ジャパンの同社株式保有比率は5.24%となり、新たに5%を超えたことが判明した。これを受けて需給思惑的な買いが入ったようだ。なお、保有目的は純投資で、報告義務発生日は11月13日となっている。

■アルファクス <3814>  1,043円 (+150円、+16.8%) ストップ高

 アルファクス・フード・システム <3814> [JQG]がストップ高。20日午前10時30分ごろ、18日の日経MJ(流通新聞)に1面カラー広告を掲載したと発表しており、これが好材料視された。同社は例年、この時期に1面広告を掲載し、飲食業界に対して自動発注の必要性や人手不足対策などをキーワードに、製品やサービスを紹介。今年は新型コロナウイルスや深刻化する人手不足の影響もあり、非接触・衛生面・働き方など「ニューノーマルな時代」にどう対応していくかをテーマに、AI(ロボット)と2つの特許技術(自動発注・追加オーダー可能な完全非接触セルフレジ「セルフショット」)を柱に紙面を作成。掲載後、自動発注システムや自律歩行型配膳AIロボットを中心に例年以上の問い合せがあったとしている。

■日立金 <5486>  1,535円 (+138円、+9.9%)

 東証1部の上昇率4位。日立金属 <5486> が急反発。同社の親会社である日立製作所 <6501> が、同社株の売却に向けて入札手続きに入ったと日本経済新聞が伝えた。売却先にはベインキャピタルやコールバーグ・クラビス・ロバーツなど複数の米大手投資ファンドが応札を検討しているとされ、資本移動への思惑が株価を強く刺激した。日立の再編戦略の一環で、日立金のもつ強みは日立グループの成長戦略からは外れるとの経営判断だが、高級金属材で実績が高く、環境分野にも展開力を持つ同社株への引き合いは強いと思われる。

■そーせい <4565>  1,513円 (+119円、+8.5%)

 そーせいグループ <4565> [東証M]が急反発。20日の午前中、COVID-19研究開発プログラムにより、開発品目として強力な抗ウイルス活性を持つ低分子を特定したと発表しており、これが好感された。同プログラムは20年4月に開始され、ウイルスの複製に重要な役割を果たすことが知られているSARS-CoV-2 MProプロテアーゼの新規阻害薬を創出するため、同社の構造ベース創薬技術及び最先端技術を応用している。今回特定された低分子は、構造ベース創薬の活用により、新型コロナウイルスの原因ウイルスであるSARS-CoV-2と関連するヒトコロナウイルス感染症を対象とした経口治療薬開発を進めることができるという。

■栄研化 <4549>  1,967円 (+137円、+7.5%)

 東証1部の上昇率7位。栄研化学 <4549> が4日ぶり急反発。19日の取引終了後、海外展開を進めているLAMP法を用いた新型コロナウイルス検出試薬について、CEマーク認証を取得したと発表しており、これが好感された。今回のCEマーク認証取得により、EU加盟国で体外診断薬としての販売が可能となる。また、インドではパートナー企業のアガッペ・ダイアグノスティクス社へ試薬原料の供給を開始しており、アガッペ社が新型コロナウイルス検出試薬キットとして既に11月10日に発売しているという。

■シキボウ <3109>  1,083円 (+75円、+7.4%)

 東証1部の上昇率9位。シキボウ <3109> が急伸。同社は19日取引終了後、抗ウイルス加工「フルテクト」の新型コロナウイルスに対する効果を確認したことを発表、これを材料視する形で投資資金が集中した。フルテクトについては、同社が今年4月10日付でコロナウイルスに対して抗ウイルス効果があるとの試験結果が得られたことを開示していたが、今回は新たに日本繊維製品品質技術センターによる抗ウイルス性試験の結果、新型コロナウイルスに対しての効果が確認されたという。

■イーレックス <9517>  1,694円 (+104円、+6.5%)

 イーレックス <9517> が大幅高で3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付で、投資判断「バイ」を継続しつつ、目標株価を1600円から1900円へ引き上げたことが好材料視された。21年3月期第2四半期(7-9月)営業利益は、電力小売のマージン悪化影響を販売電力量の上振れ効果が上回り、同証券の予想を上回ったと評価。また、下期以降は販売電力量の増加に加え、マージン改善が見込まれることなどから、第3四半期から営業増益に転じるとみており、同証券では販売電力量の想定を引き上げ、21年3月期の営業利益予想を80億円から96億円へ、22年3月期を同110億円から112億円へ引き上げている。

■キユーピー <2809>  2,343円 (+123円、+5.5%)

 キユーピー <2809> が4日ぶり急反発。19日の取引終了後、20年11月期の連結業績予想について、営業利益を240億円から275億円(前期比14.2%減)へ、純利益を77億円から107億円(同42.8%減)へ上方修正したことが好感された。依然として業務用向け商品を中心に厳しい環境が続く見通しであるものの、コスト低減の取り組みを強化したことに加えて、海外での利益回復が予想を上回る見込みであることが要因としている。なお、売上高5300億円(同2.9%減)は従来見通しを据え置いた。

■ブレインP <3655>  4,000円 (+205円、+5.4%)

 ブレインパッド <3655> が4日ぶりに反発。19日の取引終了後、伊藤忠商事 <8001> とデータを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進で資本・業務提携すると発表しており、これが好材料視された。ブレインPは18年から伊藤忠とDX推進のためのデータ活用事例の創出とそのための基盤・体制構築に着手しており、現在は伊藤忠グループの各現場で、サプライチェーン関連のデータを活用した発注・在庫・物流の最適化や、店舗などの消費者接点の強化といったデータ活用の実用化が進展。今回、その体制を更に強化するために資本・業務提携するという。なお、資本提携により、伊藤忠はブレインP株22万3000株(発行済み株式数の3.00%)を取得する予定だ。

■不動テトラ <1813>  1,668円 (+84円、+5.3%)

 不動テトラ <1813> が急反発。エフィッシモ キャピタル マネージメントが19日の取引終了後に財務省に提出した大量保有報告書で、エフィッシモの同社株式保有割合が5.85%となり、新たに5%を超えたことが判明しており、これを受けて需給思惑が働いたようだ。保有目的は純投資。なお、報告義務発生日は11月13日としている。

■明豊エンタ <8927>  191円 (+9円、+5.0%)

 明豊エンタープライズ <8927> [JQ]が続伸。19日の取引終了後、東京都世田谷区の販売用不動産「エルファーロ松陰神社前」を譲渡したと発表しており、これが好材料視された。今回譲渡した「エルファーロ松陰神社前」は鉄筋コンクリート造4階建ての共同住宅で、譲渡先は非開示。また、売却価格は20年7月期末連結純資産額(43億7200万円)の30%未満及び連結売上高(99億700万円)の10%未満で、売却益は連結経常利益(4億4400万円)の30%未満としている。

■アクセル <6730>  821円 (+34円、+4.3%)

 アクセル <6730> が大幅続伸。19日の取引終了後、上限を50万株(発行済み株数の4.46%)、または3億9350万円とする自社株を20日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表。今朝、41万4400株(総額3億2613万2800円)を取得した。資本効率の向上及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行することが目的としている。

※20日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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