【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 株式市場を染め上げる経済再生の波
株式アドバイザー 北浜流一郎
「株式市場を染め上げる経済再生の波」
●米中復調が引っ張り上げる日本経済
やっと反落してくれたか、というのが正直な気持ちだ。日経平均株価は、12日まで実に8連騰した。
私は常々「株は7・5・3が大事」という考えなので、連騰が始まったら3日で軽く警戒、5日で本気の警戒、7日となるともう手を出さず眺めているだけにする。
もちろん、そこが限界になると決まっているわけではない。さらに上昇して10日続伸もあるし、さらに連騰したこともある。しかし、通常は7日程度が限界であり、今回はそれを上回ったことになる。このため正直、まあ当然だよね、ということになるのだが、これで東京市場の回復基調が崩れてしまうわけではない。
一時的な調整、こう見てよい。その根拠として上げたいのは、なんといっても米中経済がともに復調傾向にあること。これが大きい。両国経済の復調は、その狭間にある日本経済を両サイドから引っ張り上げることになる。
これは単なる観測ではない。日々発表される今期決算予想を見ても、なお苦境から這い上がれない企業が多いものの、赤字の縮小、もしくは収益を上方修正する企業も多数ある。
ただ、市場はまだ半信半疑だ。収益が回復中であるといっても、 新型コロナの感染拡大は止まっていないどころか、第3波が来ているようだ。冬本番となると、さらに増加する恐れもある……と。
確かにこんな見方は無視できない。実際12日に明らかになった新型コロナ感染者数を見ても、全国で新たに1661人を確認し、これまで最多だった8月7日の1605人を超えている。
しかし、株式市場が見ているのは、改めて書くまでもなく、経済がどうなるかだ。それが再生に向かい始めていることが明らかになっている以上、もう株式市場の続伸の波動は止まらない。こう見るのが自然だ。
●年末接近で投信の運用者目線で選ぶと…
それに年末が近いことを考えると、投資信託の存在を忘れてはなるまい。新規加入が急増すると見てよく、運用担当者もワクワク感に駆られているに違いない。
そこで、彼らはどんな銘柄を選ぶか。いろいろ迷った末に、次のような銘柄を選ぶと見てよく、ここではそれらに注目だ。
といっても、特に変わった銘柄があるわけではない。まずはトヨタ自動車 <7203> 。これは欠かせない。それにホンダ <7267> も加えるだろう。他に自動車関連株では照明機器首位の小糸製作所 <7276> も積極派の運用者なら少し買うだろう。
ハイテク株では、どうしても欠かせないのはソニー <6758> になる。なかなか一服しないが、ちょい下げ、ヨコヨコとなれば拾っておきたい。
他では回路基板や特殊テープ、偏光フィルムなどに強い日東電工 <6988> も魅力的だ。
バイデン次期大統領の一丁目一番地は地球環境保護のための再生可能エネルギーの活用拡大。関連銘柄としてはウエストホールディングス <1407> [JQ]、タクマ <6013> 、正興電機製作所 <6653> などにシフトしておきたい。
2020年11月13日 記
株探ニュース