【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ディーエヌエ、太平洋セメ、カシオ
ディーエヌエ <日足> 「株探」多機能チャートより
物語コーポレーション<3097>が続急騰し、年初来高値を更新。10日の取引終了後に発表した21年6月期第1四半期(7~9月)の連結決算で経常利益が前年同期比80.6%増の17億8800万円に拡大して着地。新型コロナウイルス感染拡大の影響が直撃した4~6月期(6億7500万円の赤字)から収益が急回復したことが好材料視されたようだ。「焼肉きんぐ」を展開する主力の焼肉部門が直営既存店売上高の伸長や郊外ロードサイドへの積極出店で、2ケタ増収を達成したことが収益を牽引した。また、販管費を抑制したことなども大幅増益につながった。上期計画の21億2100万円に対する進捗率は8割を超えており、業績上振れ期待も浮上している。
■ギガプライズ <3830> 1,846円 +236 円 (+14.7%) 一時ストップ高 本日終値
10日に決算を発表。「上期経常が61%増益で着地・7-9月期も51%増益」が好感された。
ギガプライズ <3830> [名証C] が11月10日大引け後(16:20)に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比61.0%増の10億円に拡大し、通期計画の15.2億円に対する進捗率は65.9%に達し、5年平均の40.4%も上回った。
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■レオン自動機 <6272> 1,215円 +147 円 (+13.8%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
レオン自動機<6272>が大幅高。同社は10日取引終了後に、21年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比44.1%減の10億6200万円となり、従来予想の2億7000万円から上振れ着地した。売上高は同21.5%減の114億1500万円(従来予想は108億4000万円)で着地。新型コロナウイルス感染症の影響が続くなかでも、前期の受注案件を計画通り納められたことや販管費を想定よりも抑えられたことなどが寄与した。これを受けて、21年3月期通期の連結業績予想を上方修正。売上高見通しは前期比17.9%減の220億9000万円(従来予想は220億3000万円)、営業利益見通しは同63.3%減の10億6000万円(従来予想は6億円)に引き上げた。あわせて、今期の配当計画も修正。中間配当は従来計画比1円増額の7円、期末配当は従来計画比3円増額の8円とし、年間配当は従来計画比4円増額の15円(前期実績は22円)となる。
■関西みらい <7321> 550円 +65 円 (+13.4%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
10日に発表した「りそなHDがTOBを実施」が買い材料。
りそなホールディングス <8308> がTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指す。TOB価格は1株500円で10日終値を3%上回る水準。買い付け期間は11月11日から12月9日まで。
■ディー・エヌ・エー <2432> 2,061円 +228 円 (+12.4%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
ディー・エヌ・エー<2432>が急騰し、年初来高値を更新。10日の取引終了後に発表した21年3月期上期(4~9月)の連結決算(国際会計基準)は、売上高687億9600万円(前年同期比5.4%増)、税引き前利益260億9700万円(同3.5倍)と大幅増益を達成しており、これを好感する買いが入った。新型コロナウイルスの感染拡大でスポーツ事業は苦戦を強いられたものの、スマートフォン向けゲーム「スラムダンク」が中華圏を中心に好調だったほか、巣ごもり需要を背景にライブ配信アプリ「Pococha(ポコチャ)」の成長ペースが加速したことが収益を押し上げた。また、SHOWROOM株式の売却益78億8900万円を計上したことも利益拡大に大きく貢献した。
■太平洋セメント <5233> 2,960円 +322 円 (+12.2%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
太平洋セメント<5233>が大幅に4日続伸。同社は10日取引終了後に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは前期比3.3%増の630億円(従来予想は550億円)に上方修正した。売上高見通しは石炭火力発電所の稼働率低下に伴う石炭灰処理、燃料及び排脱タンカル販売の減少などから同2.0%減の8670億円(従来予想は8760億円)に引き下げたが、国内や米国でのセメント販売量の増加が利益を押し上げるとしている。
■カシオ計算機 <6952> 2,030円 +198 円 (+10.8%) 本日終値
カシオ計算機<6952>が続急伸。株価は前日比14.7%高の2101円まで上値を伸ばし、2月25日以来の2000円大台を回復した。10日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益を従来予想の50億円から90億円(前期比68.4%減)に引き上げており、これが好材料視された。上期業績の上振れを反映し、通期見通しを上方修正した。上期業績は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で第1四半期に落ち込んだ時計販売が、足もとで中国が牽引する形で主力の腕時計「Gショック」を中心に急回復したほか、構造改革の早期完遂で事業収益構造が大幅に改善した楽器は巣ごもり需要を捉え、増収増益を達成している。
■ソラスト <6197> 1,522円 +146 円 (+10.6%) 本日終値
ソラスト<6197>が急反発し、年初来高値を更新した。同社は10日取引終了後に、21年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比23.3%増の30億7300万円となり、通期計画54億7000万円に対する進捗率は56.2%となった。売上高は同7.0%増の503億6000万円で着地。主力の医療関連受託事業が新規契約の受注や既存契約先の取引増などで増収増益となったほか、介護・保育事業も堅調に推移したことが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■建設技術研究所 <9621> 2,255円 +207 円 (+10.1%) 本日終値
建設技研研究所<9621>が急動意、一時約7%高で2267円まで駆け上がり、9月末につけた戻り高値2100円を大陽線で上回ってきた。総合建設コンサルタントで、河川や道路の調査などで実績が高いほかICTを活用した防災・減災でも強みを持つ。政府が推進する国土強靱化計画に絡み受注残も高水準で、足もとの業績は好調だ。10日と取引終了後に発表した20年1~9月期決算は営業利益段階で前年同期比12%増の38億1500万円と2ケタ伸長を達成したが、7~9月期でみれば前年同期比60%という伸び率で注目を誘った。PER11倍前後、PBR1倍割れ水準と指標面でも割安感があり、水準訂正余地を見込んだ買いが勢いを増した。
■ツクイホールディングス <2398> 606円 +53 円 (+9.6%) 本日終値
ツクイホールディングス<2398>が急反発。10日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算が、売上高464億3900万円(前年同期比3.2%増)、営業利益21億300万円(同16.1%増)、純利益11億4300万円(同25.5%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。主力のデイサービス事業で、8~9月の新型コロナウイルス感染拡大の第2波の影響により新規顧客数の減少が見られたものの、1人当たりの月間利用回数及び顧客単価が伸長したことが寄与した。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高943億6700万円(前期比3.5%増)、営業利益33億3200万円(同21.4%減)、純利益21億6700万円(同10.3%増)の従来見通しを据え置いている。
株探ニュース