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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

アスコット <日足> 「株探」多機能チャートより

■アスコット <3264>  243円 (+50円、+25.9%) ストップ高

 アスコット <3264> [JQ]がストップ高に買われた。同社は東京23区を中心に小型物件を主力とするマンション開発を展開し、中国平安グループが資本参加している。28日取引終了後、SBIホールディングス <8473> との資本・業務提携を発表しており、アスコットが実施する第三者割当増資をSBIが引き受ける。これに伴いSBIのアスコットに対する議決権所有割合は35.01%となり、持分法適用関連会社となる予定。これがサプライズとなり上値を見込んだ投資資金の流入が加速する形となった。

■ストリームM <4772>  388円 (+79円、+25.6%) 一時ストップ高

 ストリームメディアコーポレーション <4772> [JQG]が急反騰、一時ストップ高に買われた。28日の取引終了後、韓国ネイバー・コーポレーションを割当先とする第三者割当増資により、新株式を発行すると発表しており、これが好材料視された。今回発行する新株は、869万3480株で、払込期日は11月30日の予定。希薄化の割合は8.16%となる。調達資金約27億4400万円は、オンライン専用コンサート「BeyondLive」含む新規事業への投資などに充当するとしており、プラットフォームとして強固な基盤を持つネイバー社との関係強化や、財務基盤の強化などを期待する買いが入ったようだ。

■メルコ <6676>  2,944円 (+500円、+20.5%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。メルコホールディングス <6676> がストップ高に買われた。28日の取引終了後に発表した21年3月期上期(4-9月)の連結決算で経常利益は前年同期比15.0%増の42億8500万円に伸びて着地。第1四半期の同利益は23.3%の減益だったことから、増益に転じたことが好材料視された。主力のIT関連事業で日本総代理店を担う高性能空気清浄機「Airdog」やアドバンスド・マイクロ・デバイシズ製CPUの販売が好調だったほか、バッファロー正規データ復旧サービスが増勢だった。また、経費削減や生産工場での効率化・ロス削減の徹底で食品事業の採算が改善したことも大幅増益に貢献した。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の10.77%にあたる180万株または45億円を上限に自社株買いを実施すると発表しており、株主還元の強化を好感する買いも入った。

■田岡化 <4113>  13,010円 (+920円、+7.6%)

 田岡化学工業 <4113> [東証2]が続急伸。28日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益を従来予想の28億円(前期比3.3%増)から34億円(同25.5%増)に上方修正すると発表。従来の7期連続での過去最高益予想を更に上乗せする格好となり、これを評価する買いが入った。新型コロナウイルス感染症の影響によりゴム薬品と可塑剤が計画比で減収となる一方、樹脂原料などの精密化学品の出荷数量は好調で、売上高が計画を12.7%も上回ることが利益を押し上げる。好調な業績を踏まえ、今期の年間配当を従来計画の130円から140円(前期は120円)に増額修正したことも好感された。

■日本電気硝子 <5214>  2,101円 (+148円、+7.6%)

 東証1部の上昇率8位。日本電気硝子 <5214> が急反発。28日の取引終了後、20年12月期の連結経常利益を従来予想の110億円から150億円(同2.4%減)へ大幅上方修正しており、これが材料視された。薄型パネルディスプレー(FPD)用ガラスがテレビやパソコン向けの旺盛な需要を背景に出荷が好調なうえ、ガラスファイバーも自動車関連向けを中心に回復傾向にあり、出荷が増加しているという。また、FPD用ガラスにおける生産性の改善が着実に進んでいることなども利益を押し上げる。

■大日本住友 <4506>  1,268円 (+82円、+6.9%)

 東証1部の上昇率9位。大日本住友製薬 <4506> が急反発。28日の取引終了後、21年3月期の連結最終利益を従来予想の90億円から420億円へ大幅上方修正し、従来の77.9%減益予想から一転して3.1%増益見通しとなったことが好感されたようだ。今期業績の上方修正は7月に続き、2回目となる。新型コロナウイルス感染症の影響で減少を見込んでいた抗精神病薬「ラツーダ」の米国販売が想定以上に伸びることが寄与する。また、販管費の減少に加え、抗がん剤「ナパブカシン」の開発スケジュールを見直したことも上振れの要因となる。なお、同時に発表した上期(4-9月)の同利益は前年同期比23.0%増の372億円9700万円だった。

■太平洋工 <7250>  1,060円 (+67円、+6.8%)

 太平洋工業 <7250> が4日ぶり急反発。28日の取引終了後、21年3月期連結業績予想について、売上高を1350億円から1450億円(前期比12.6%減)へ、営業利益を20億円から60億円(同42.9%減)へ、純利益を20億円から45億円(同38.0%減)へ上方修正したことが好感された。主要顧客の生産が回復基調にあることに加えて、グループを挙げた収益改善・固定費削減活動の継続が奏功する見通し。なお、第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高648億2700万円(前年同期比21.7%減)、営業利益8億6200万円(同81.6%減)、純利益9億4200万円(同72.9%減)だった。

■ソニー <6758>  8,800円 (+552円、+6.7%)

 ソニー <6758> が大幅に5日続伸。28日の取引終了後、21年3月期連結業績予想について、売上高を8兆3000億円から8兆5000億円(前期比2.9%増)へ、営業利益を6200億円から7000億円(同17.2%減)へ上方修正したことが好感された。アドオンコンテンツを中心としたゲームソフトウェア販売見込みを上方修正したほか、プレイステーションプラスの増収の影響などでゲーム事業の見通しを上方修正したことが主な要因。また、音楽制作におけるストリーミング配信売り上げの増加に加えて、映像メディア・プラットフォームにおけるモバイル機器向けゲームアプリケーションの好調及びアニメ事業売り上げの増加を見込み、音楽事業の見通しを引き上げたことも寄与する。なお、純利益は、日本の連結納税グループにおける相当部分の繰延税金資産に対する評価性引当金を取り崩した結果、法人税等を減額したことで、5100億円の減益予想から一転、8000億円(同37.4%増)の増益へと上方修正している。なお、第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高4兆824億円(前年同期比0.9%増)、営業利益5461億5900万円(同7.1%増)、純利益6928億8500万円(同2.0倍)だった。

■小糸製 <7276>  5,350円 (+310円、+6.2%)

 小糸製作所 <7276> が急反発。28日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を6370億円から6550億円(前期比18.2%減)へ、営業利益を240億円から370億円(同55.1%減)へ、純利益を160億円から250億円(同56.9%減)へ上方修正したことが好感された。主力の自動車照明関連事業において、上期後半にかけて自動車生産が回復傾向に転じ、予想を上回ったことが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高2906億9500万円(前年同期比27.2%減)、営業利益77億8400万円(同81.3%減)、純利益64億2000万円(同77.9%減)だった。

■トヨタ紡織 <3116>  1,609円 (+91円、+6.0%)

 トヨタ紡織 <3116> が急反発。29日午後2時ごろ、21年3月期連結業績予想について、売上高を1兆1400億円から1兆2400億円(前期比9.7%減)へ、営業利益を130億円から360億円(同24.7%減)へ、最終損益を50億円の赤字から140億円の黒字(同43.5%減)に上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染拡大の影響は残っているものの、主に日本やアジア・オセアニア地域で自動車の需要が回復しつつあることに加えて、増産効果や諸経費の更なる効率化を実施することなどが寄与する。なお、未定としていた配当予想は中間10円・期末28円の年38円(前期54円)を予定している。同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高5454億2500万円(前年同期比23.7%減)、営業利益36億1400万円(同86.4%減)、最終損益76億6700万円の赤字(前年同期126億3800万円の黒字)だった。

■アイチコーポ <6345>  941円 (+48円、+5.4%)

 アイチコーポレーション <6345> が続急伸。28日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を560億円から585億円(前期比0.3%増)へ、営業利益を56億円から62億円(同5.9%増)へ、純利益を43億円から51億円(同3.6%増)へ上方修正し、あわせて中間13円・期末14円の年27円を見込んでいた配当予想を中間14円・期末15円の年29円に引き上げたことが好感された。上期において、電力業界などからの特装車需要が堅調に推移したことに加えて、緊急収益改善活動や原価低減活動の継続・強化による効果が貢献。また、過年度の台風被害に対する受取保険金の回収なども寄与した。なお、同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高271億1100万円(前年同期比11.3%減)、営業利益30億6300万円(同4.6%減)、純利益28億3600万円(同17.1%増)だった。

■MARUWA <5344>  11,230円 (+520円、+4.9%)

 MARUWA <5344> が4日続伸し連日で年初来高値を更新。28日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4-9月)連結決算が、売上高195億3300万円(前年同期比4.0%減)、営業利益46億8500万円(同12.9%増)、純利益31億5400万円(同10.0%増)となり、従来予想の営業利益34億円を大きく上回って着地したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し慎重な計画としていたが、グループの差別化製品や従来から進めてきた改善活動などの効果で、上期としては過去最高益となったという。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高365億円(前期比11.5%減)、営業利益79億円(同15.5%減)、純利益54億5000万円(同7.5%減)の従来見通しを据え置いている。

■豊田織 <6201>  6,900円 (+310円、+4.7%)

 豊田自動織機 <6201> が大幅反発。前引け後に、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆9000億円から2兆円(前期比7.9%減)へ、営業利益を600億円から850億円(同33.7%減)へ、純利益を850億円から1050億円(同28.0%減)へ上方修正し、あわせて未定としていた期末配当を70円(前年同期80円)にすると発表したことが好感された。上期業績の進捗を考慮したほか、グループを挙げて原価改善活動の推進に取り組んだことや、原材料の値下がりや諸経費の減少が寄与する。なお、同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高9570億700万円(前年同期比13.2%減)、営業利益302億100万円(同57.8%減)、純利益481億800万円(同41.5%減)だった。

■一工薬 <4461>  4,120円 (+180円、+4.6%)

 第一工業製薬 <4461> が大幅反発。29日午後2時ごろに発表した第2四半期累計(4-9月)連結決算が、営業利益17億7700万円(前年同期比11.7%増)、純利益10億1400万円(同9.1%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。IT・電子材料用途の光硬化樹脂用材料が大幅に伸長した一方、世界的な新型コロナウイルスの感染抑制による外出自粛や移動制限の影響を受けて、自動車関連分野の需要が落ち込み、売上高は280億1200万円(同7.9%減)と減収となった。ただ、電子デバイス材料セグメントが増収となったことや、価格是正の営業努力、外出自粛や移動制限などによる営業経費の減少などが寄与し、営業利益は2ケタ増となった。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高615億円(前期比0.1%増)、営業利益42億円(同1.1%増)、純利益28億円(同39.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■メタウォータ <9551>  2,456円 (+89円、+3.8%)

 メタウォーター <9551> が3日続伸。28日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業利益を90億円から105億円(前期比27.7%増)へ、純利益を62億円から68億円(同19.8%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は1300億円(同1.0%増)の従来予想を据え置いたものの、コスト削減などによる収益改善効果を見込むほか、退職給付信託に拠出している株式の売却による未認識数理計算上の差異(貸方差異)の一括償却として原価・販管費の戻し入れを約23億円見込むことなどが利益を押し上げる。なお、同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高339億8000万円(前年同期比0.2%減)、営業損益34億5800万円の赤字(前年同期29億5700万円の赤字)、最終損益27億600万円の赤字(同22億200万円の赤字)だった。

■理ビタ <4526>  1,461円 (+52円、+3.7%)

 理研ビタミン <4526> が大幅反発。東京証券取引所が28日の取引終了後、同社株の監理銘柄(確認中)の指定を解除すると発表したことが好感された。理ビタが10月15日に、四半期報告書の延長承認を受けた法定提出期限(10月16日)までに四半期報告書を提出できる見込みがないと発表したことから、監理銘柄(確認中)に指定していたが、28日付で四半期報告書の提出が確認されたため、指定を解除するとした。

■ガンホー <3765>  2,686円 (+83円、+3.2%)

 ガンホー・オンライン・エンターテイメント <3765> が6日続伸し、連日の年初来高値更新となった。28日の取引終了後、ニンテンドースイッチ向け対戦ニンジャガムアクションゲーム「ニンジャラ」が、世界累計500万ダウンロード(DL)を突破したと発表しており、これが好感された。「ニンジャラ」は、ニンジャ×チャンバラの世界をもとに、ニンジャガムと呼ばれるガムを駆使して高低差のあるステージを縦横無尽に駆け巡り、多様な武器で変幻自在の3Dアクションバトルを楽しめるゲーム。6月25日にDL版をリリースし、サービス開始から16時間で世界累計100万DLを突破するなど好調なスタートを切ったが、その後も順調にDL数を伸ばしていた。

■川重 <7012>  1,304円 (+38円、+3.0%)

 川崎重工業 <7012> が大幅反発。29日前引け後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆4600億円から1兆5000億円(前期比8.6%減)へ、営業損益を300億円の赤字から200億円の赤字(前期620億6300万円の黒字)に上方修正したことが好感された。モーターサイクル&エンジン事業において、北米や欧州の一部地域で足もとの販売が計画を上回って推移していることに加えて、精密機械・ロボット事業において中国建機市場向け油圧機器の販売が好調なことが要因としている。同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高6573億2500万円(前年同期比10.8%減)、営業損益218億8300万円の赤字(前年同期86億7800万円の黒字)だった。

■ナフコ <2790>  2,319円 (+51円、+2.3%)

 ナフコ <2790> [JQ]が3日続伸。28日の取引終了後、21年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の129億円(前期比44.9%増)から203億円(同2.3倍)へ上方修正すると発表。7月末に増額した従来の14期ぶりの過去最高益予想を更に上乗せする形となり、これを好感する買いが入っている。上期業績は巣ごもり需要や生活様式の変化を背景に、資材、園芸用品、DIY用品などの売れ行きが好調だった。新型コロナウイルス感染症による生活様式の変化に伴う需要は当面続くと予測し、上期見通しを踏まえ通期予想を増額修正したとしている。

■コマツ <6301>  2,410円 (+28.5円、+1.2%)

 コマツ <6301> が3日ぶりに反発。28日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を2兆680億円から2兆1190億円(前期比13.3%減)へ、営業利益を1150億円から1340億円(同46.6%減)へ、純利益を670億円から800億円(同48.0%減)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を18円から25円へ引き上げたことが好感された。上期は北米、欧州・CIS、アジアを中心に建設・鉱山機械の需要が減少したが、下期は中国が引き続き堅調に推移するとともに、北米、日本などでも回復基調に入ることが想定されることが要因。また、プロジェクトの優先順位の見直しや業務改善などによる固定費削減の効果が見込まれることも寄与する。なお、年間配当は43円(従来予想36円)となり、前期実績に対しては51円の減配になる予定だ。同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高9577億1700万円(前年同期比21.1%減)、営業利益603億4200万円(同57.5%減)、純利益372億9400万円(同58.6%減)だった。

■大正薬HD <4581>  6,460円 (+70円、+1.1%)

 大正製薬ホールディングス <4581> が4日ぶりに反発。29日午後0時30分ごろに発表した第2四半期累計(4-9月)連結決算が、売上高1459億円(前年同期比10.4%増)、営業利益162億9500万円(同12.2%増)、最終利益112億9400万円(同23.6%減)となり、2ケタ営業増益となったことが好感された。19年に子会社化したベトナムの製薬大手DHG(ハウザン)社やフランスの医薬品製造販売会社UPSA社の寄与で海外事業が拡大したことに加えて、研究開発費や販促費を抑制したことが寄与した。21年3月期通期業績予想は、売上高2895億円(前期比0.3%増)、営業利益200億円(同5.4%減)、最終利益130億円(同35.6%減)の従来見通しを据え置いている。

※29日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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