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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】ギャップスタートから2万3000円の攻防、スプレッド狙いのスタンスは継続


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 23070 -350 (-1.49%)
TOPIX先物 1588.0 -25.0 (-1.54%)
シカゴ先物 23060 -360
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 28日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックが大幅に下落。欧米で新型コロナウイルス感染が再拡大するなか、欧州ではフランス全土で2度目の外出制限が実施されることになったほか、ドイツでも部分的なロックダウン(都市封鎖)を発表しており、世界経済悪化の懸念からリスクオフの流れとなった。VIX指数は20%を超える上昇をみせており、6月以来の40ポイントをつけている。

 シカゴ先物清算値(12月限)は大阪比360円安の2万3060円だった。日経225先物ナイトセッションは日中比70円安の2万3350円で始まり、この時点でグローベックスの米株先物はNYダウ先物が500ドル近く下げていたこともあり、開始直後に2万3250円辺りまで一気に下落。米国市場の取引時間中にさらにレンジを切り下げる形となり、2万3070円とナイトセッションでの安値圏で取引を終えている。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、2万3000円を巡る攻防になろう。前日にクレディスイスがショートポジションを積み上げる動きがみられたが、海外勢による全体の建玉はショートに傾いていることもあり、2万3000円辺りでポジションをクローズしてくるかが注目されそうである。足元では薄商いの中で積極的な売買は手控えられていたこともあり、波乱の展開にはならないだろうが、売り一巡後の底堅さを見極めることになりそうだ。

 なお、欧州で再びロックダウンが導入されるなか、本日開催される欧州中央銀行(ECB)政策委員会会合では、金融緩和策を講じるとの見方が強まっているようであり、サプライズ緩和への思惑から積極的にショートを仕掛けてくる流れは考えづらいところだ。とはいえ、リバウンド機運は高まらない状況であり、引き続きスプレッド狙いのスタンスとなろう。

 ギャップスタートからコア銘柄の下落インパクトが大きくなりやすく、NT倍率は低下する可能性がある。チャート形状では連日の上ヒゲを残し、8月高値とのダブルトップが意識されていたこともあり、想定の範囲内であろう。急速に低下する場面においてはNTロング(日経225先物買い、TOPIX先物売り)のポジションが組みやすくなりそうだ。

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