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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ネットワン <日足> 「株探」多機能チャートより

■ネットワン <7518>  3,470円 (-700円、-16.8%) ストップ安

 東証1部の下落率トップ。ネットワンシステムズ <7518> がストップ安の3470円に売られた。26日の取引終了後、10月27日に予定していた21年3月期第2四半期決算の発表を延期すると発表しており、これが嫌気された。外部機関からの指摘で、同社従業員が資金流用の疑義を認識し、これによる決算への影響の確認に時間がかかるためという。同社は3月12日に「納品実体のない取引に関する調査最終報告書」を発表し、その後の指摘であるだけに、コーポレートガバナンスへの懸念が生じたようだ。なお、延期後の決算発表時期は決定後速やかに明らかにするとしている。

■グリムス <3150>  1,753円 (-135円、-7.2%)

 グリムス <3150> [東証2]が急反落。26日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4-9月)連結業績について、売上高が82億3200万円から83億1900万円(前年同期比10.8%増)へ、営業利益が12億4500万円から16億1300万円(同60.2%増)へ、純利益が8億2700万円から11億2400万円(同59.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したが、材料出尽くし感から利益確定売りに押される展開となっている。業績上振れは、小売電気事業の収益性が想定を上回って推移したことに加えて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が想定よりも小さく、スマートハウスプロジェクト事業における販売が予想を上回って推移したことなどが売上高・利益を押し上げたとしている。

■栄研化 <4549>  2,097円 (-130円、-5.8%)

 栄研化学 <4549> が急反落。同社は26日大引け後に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比9.9%減の27.9億円に減った。同時に、従来未定としていた今期の年間配当は30円(前期は30円)実施する方針とした。

■国際石開帝石 <1605>  528円 (-16.5円、-3.0%)

 国際石油開発帝石 <1605> 、石油資源開発 <1662> 、ENEOSホールディングス <5020> など資源開発関連や石油関連株が売りに押される展開。前日26日の欧米株市場はリスクオフの流れのなか大きく売り優勢に傾いた。新型コロナウイルスの感染再拡大を背景に経済活動に影響が及ぶことへの懸念が市場心理を悪化させた。原油市況も経済先行き不安から軟化しており、前日のWTI原油先物価格は1ドル29セント安の1バレル=38ドル56セントと急落した。米国株市場ではこれを背景にシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が値を下げ全体株安を助長した。東京市場でも原油価格と株価連動性の高いセクターに売り圧力が強まった。

■日電産 <6594>  10,455円 (-195円、-1.8%)

 日本電産 <6594> が反落するも、全体相場が軟調展開を強いられるなかも26日終値近辺で頑強。株価は上場来高値近辺で売り物をこなした。同社は26日取引終了後に21年3月期業績の上方修正を発表、営業利益は従来予想の1250億円から1400億円(前期比27%増)に増額した。売上高が会社想定から上振れたことによる増収効果に加え、コスト削減努力が奏功した形。これを手掛かり材料に機関投資家とみられる実需買いが下値を支えた。

■東合成 <4045>  1,115円 (-16円、-1.4%)

 東亞合成 <4045> が反落。26日の取引終了後、1月30日に発表した自社株買いについて、取得枠の上限を240万株から360万株(発行済み株数の2.74%)へ、取得価額の上限を30億円から40億円へ拡大すると発表したが、市場の反応は限定的のようだ。足もとの株式市場や純資産の状況を考慮し、株主へのより一層の利益還元や資本効率の向上、企業価値の拡大及び機動的な資本政策の実行を図るためとしている。なお、取得期間の12月31日までは据え置いている。

※27日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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