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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ラクスル <日足> 「株探」多機能チャートより

■タカラバイオ <4974>  2,915円 (+150円、+5.4%)

 タカラバイオ <4974> が急反発。20日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4-9月)連結業績について、売上高が168億7000万円から173億9300万円(前年同期比5.7%増)へ、営業利益が25億円から38億2400万円(同26.0%増)へ、純利益が12億4800万円から23億3500万円(同12.5%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。第1四半期決算と同時に上方修正を発表したが、以降もPCR検査関連製品の需要が更に強まったことで、売り上げ構成の変化や生産稼働率の向上により、売上原価率が改善したことが要因。また、管理費を中心に販管費が計画未達となったことも寄与した。

■ラクスル <4384>  4,785円 (+225円、+4.9%)

 ラクスル <4384> が大幅反発。21日、運営する印刷・広告のシェアリングプラットフォーム「ラクスル」の新たな集客支援サービスとして、宛名リストなしで指定エリアへDM(ダイレクトメール)を配布する「エリア便」サービスをリリースしたと発表しており、これが好感された。同サービスは、顧客による配布物の手配や持ち運びがいらず、注文から配布までワンストップで完結できる初のECサービス。Webサイト上で商品や価格、納期、配布エリアを一目で確認することが可能なほか、最少ロット1000部(3万円)からの低額予算で利用できるのが特徴としている。

■ローム <6963>  8,750円 (+400円、+4.8%)

 ローム <6963> が大幅反発。20日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(4-9月)連結業績について、売上高が1600億円から1680億円(前年同期比11.0%減)へ、営業利益が70億円から126億円(同29.1%減)へ、純利益が73億円から125億円(同8.8%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。自動車生産台数が想定よりも早い回復傾向を辿ったことや、巣ごもりテレワークの普及で関連する需要の拡大がみられたことが牽引した。また、固定費の圧縮効果も寄与した。

■東海理 <6995>  1,698円 (+76円、+4.7%)

 東海理化電機製作所 <6995> が大幅反発。同社は20日、アルプスアルパイン <6770> と製品競争力の向上および開発力強化を目的として、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)領域の製品の共同開発などで基本合意したと発表しており、これが好感されたようだ。今回の基本合意について会社側では、自動車業界においてCASEやMaaSへの取り組みが加速するなか、カーエレクトロニクスを取り巻く環境も従来の枠を超えたソリューションが求められているという認識を示し、こうしたニーズに対応するためとしている。

■国際石開帝石 <1605>  538.5円 (+15.6円、+3.0%)

 国際石油開発帝石 <1605> 、石油資源開発 <1662> など資源開発関連株が高い。米追加経済対策の先行きが不透明ななかここ原油市況は膠着感を強めていたが、直近は米国株が反発してリスクオンの流れに乗った。WTI原油先物価格は20日終値ベースで63セント高の1バレル=41ドル46セントと4日ぶりに反発した。これを背景に米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が買われており、東京市場でも原油市況と株価連動性の高い両銘柄などに買いが優勢となった。

■ヘリオス <4593>  2,052円 (+53円、+2.7%)

 ヘリオス <4593> [東証M]が反発。20日の取引終了後、同社独自のユニバーサルドナーセルの臨床株が完成したと発表しており、これが好感されたようだ。ユニバーサルドナーセルとは遺伝子編集技術を用いて作製した、HLA(ヒト白血球型抗原)型に関わりなく免疫拒絶リスクを抑える次世代iPS細胞のこと。今回このユニバーサルドナーセルについて、日米欧を含む国内外でのヒトへの臨床応用も可能なレベルの細胞株作製にも成功したとしており、今後は臨床応用に向け準備を進めていくという。

■Fスターズ <3687>  1,088円 (+24円、+2.3%)

 フィックスターズ <3687> が3日続伸。21日午後1時ごろ、量子コンピュータの技術を活用したアプリケーションの開発者向けに、量子アニーリングマシン向け開発プラットフォームの提供を開始すると発表しており、これが好感された。提供するのは、量子アニーリングをはじめとする主要なイジングマシンに対応した開発効率を高めるミドルウェア「Amplify」と、商用イジングマシンとして最大規模のGPUアニーリングマシン「Optigan」を実行環境としてセットにした開発プラットフォーム。同サービスを使用することで、PoC(概念実証)から実社会問題まで幅広い範囲を対象としたアプリケーションの効率的な開発が可能になるとしている。

■三菱UFJ <8306>  424.9円 (+7.3円、+1.8%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> 、みずほフィナンシャルグループ <8411> のメガバンク3社がいずれも堅調。前日20日の米国株市場ではNYダウなど主要株指数が反発に転じたが、ゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカ、JPモルガンなど大手金融株が買われたことも市場のセンチメント改善に寄与した。堅調な米経済指標の発表などを受け、ここ米10年債利回りはここ数日にわたって上昇基調を強めており、前日終値ベースでは0.787%と今月7日以来の水準に浮上している。米金融株同様に米国事業を手掛けるメガバンクにとって運用利ザヤが拡大することへの思惑が株価にポジティブに働いた。

■Ciメディカ <3540>  8,780円 (+130円、+1.5%)

 歯愛メディカル <3540> [JQ]が3日ぶり反発。20日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、売上高を320億100万円から339億円(前期比17.9%増)へ、営業利益を23億2800万円から33億円(同57.1%増)へ、純利益を15億8000万円から22億円(同46.2%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大の影響でグローブや手指消毒剤などの感染対策商品の需要が拡大したことが売上高を押し上げるという。また、ロジスティクスセンターの稼働が高水準を維持し続けていることも寄与するとしている。

■コメリ <8218>  3,080円 (+45円、+1.5%)

 コメリ <8218> が反発。20日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を3530億円から3780億円(前期比8.4%増)へ、営業利益を190億円から270億円(同46.2%増)へ、純利益を113億円から169億円(同41.5%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響で、巣ごもり需要の拡大など生活様式が変化し、それに伴い園芸用品、DIY用品などが好調に推移したことが要因としている。

■信越化 <4063>  14,490円 (+200円、+1.4%)

 信越化学工業 <4063> 、SUMCO <3436> が上値指向、目先筋の売り物をこなしていずれも3日続伸。新型コロナ感染拡大の影響で世界的にテレワークやオンラン会議などのデジタル化が急速に進展、データセンターも増設の動きが加速しており、半導体需要は今後も中期的な需要増加が見込まれている。これを裏付けるように直近SEMI(国際半導体製造装置材料協会)が、半導体シリコンウエハーの2020年の出荷面積が前年比2.4%増となるとの予測を開示しており、シリコンウエハー大手メーカーである両銘柄の買い手掛かり材料となった。

■ユーグレナ <2931>  900円 (+11円、+1.2%)

 ユーグレナ <2931> が反発。同社は20日の取引終了後、リバネス(東京都新宿区)、オーダーメードメディカルリサーチ(千葉県柏市)と共同して開発した、新型コロナウイルスに対する抗体検査サービスを医療機関へ提供開始したと発表しており、これが好感された。同サービスでは、微量の血液でも正確に抗体を検出することが可能で、また独自に開発した標準抗体を用いて抗体量を測定できるため、陽性・陰性の判定だけでなく、抗体量の推移を記録することもできるという。

■レノバ <9519>  1,640円 (+18円、+1.1%)

 レノバ <9519> が3日続伸し年初来高値を更新。SMBC日興証券は20日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を1610円から1640円に引き上げた。新型コロナウイルスにより落ち込んだ景気の刺激策としてグリーンリカバリーがグローバルに期待されるなか、日本では低効率石炭火力の廃止による再生可能エネルギーの開発機会はさらに拡大する、と指摘。特に、同社はここ1~2年で開発人員を大幅に強化しており、中長期的な成長余地は大きいとみている。現時点で見えているプロジェクト(太陽光2件、バイオマス5件、ベトナム風力発電)のみでも25年3月期EBITDA(金利・税支払い前、固定資産の償却費控除前の利益)は20年3月期の約3倍になると予想しており、20年代後半での成長へ更なるプロジェクトの積み上げも期待できると指摘している。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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