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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

テーオーHD <日足> 「株探」多機能チャートより

■テーオーHD <9812>  299円 (+80円、+36.5%) ストップ高

 テーオーホールディングス <9812> [JQ]がストップ高。14日の取引終了後に発表した21年5月期第1四半期(6-8月)の連結経常損益が9300万円の黒字(前年同期は8800万円の赤字)に浮上しており、これが好材料視された。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた自動車関連事業は低迷したものの、流通事業のホームセンター部門で感染症予防関連商品の需要が増加したほか、木材事業における固定費の圧縮効果なども寄与し、経常黒字を達成した。なお、通期業績予想は引き続き未定としている。

■セキド <9878>  499円 (+80円、+19.1%) ストップ高

 セキド <9878> [東証2]がストップ高。同社は15日、自社運営するGINZALoveLoveが9~11日にかけてイオンモール太田で開催した「韓国コスメ催事」で、想定以上の売り上げになったと発表。これが株価を刺激したようだ。この催事で販売が多かったのは、韓国コスメブランド「MEDIHEAL(メディヒール)」と世界的に人気のアーティスト「BTS」との限定コラボ商品。同社は商品を緊急補充し、16日から始まる次の催事に向けて準備を整えるとしている。

■農業総研 <3541>  1,001円 (+150円、+17.6%) ストップ高

 農業総合研究所 <3541> [東証M]がストップ高。同社は14日取引終了後、JR東日本 <9020> などと資本業務提携を締結したと発表した。農業総研は、第三者割当増資を実施しJR東日本に対して1株につき741円で13万4900株(持ち株比率0.62%)を発行する。同社は「農家の直売所」を展開しているが、JR東日本が有する駅及び駅周辺施設を活用することで生産者の拡大および集荷量の増加、物流インフラの更なる増強を図る。また、JR東日本グループが運営する小売店舗及びインターネットショッピングモール「JRE MALL」で集荷した農作物を販売する。更に、一般貨物自動車運送事業や青果販売業などを手掛ける福岡ソノリク(佐賀県鳥栖市)と農林漁業への投資を行う農林漁業成長産業化支援機構(A-FIVE、千代田区)にも、それぞれ13万4900株、48万5900株の第三者割当増資を実施する。福岡ソノリクとも同日、資本業務提携を締結している。

■幸和製 <7807>  1,030円 (+150円、+17.1%) ストップ高

 幸和製作所 <7807> [JQ]がストップ高。同社は15日午後2時30分頃に、21年2月期第2四半期累計(3-8月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比53.2%増の1億6100万円となり、通期計画1億500万円を超過したことが好感されたようだ。売上高は同23.2%減の26億3400万円で着地。新型コロナウイルスの影響で介護用品・福祉用具製造販売と介護サービスはともに苦戦したが、組織の見直しや業務効率化で固定費抑制に努めたことが利益を押し上げた。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■SFoods <2292>  3,360円 (+430円、+14.7%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。S Foods <2292> が急反騰。14日の取引終了後に発表した21年2月期上期(3-8月)の連結最終利益は前年同期比2.6倍の62億5200万円に拡大しており、これを好感する買いが入った。新型コロナウイルス感染症の影響で販売価格が下落したものの、家庭需要の高まりから小売店向け食肉などの販売が好調に推移したことが寄与。また、固定資産売却益を40億5000万円計上したことも最終利益を押し上げた。上期最終利益の通期計画(72億円)に対する進捗率は86.8%に達しており、業績上振れ期待も出たようだ。

■GAテクノ <3491>  11,260円 (+1,310円、+13.2%) 一時ストップ高

 GA technologies <3491> [東証M]が一時ストップ高。14日の取引終了後、10月31日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大と株式の流動性の向上を図ることが目的という。効力発生日は11月1日。

■エコス <7520>  2,494円 (+236円、+10.5%)

 東証1部の上昇率3位。エコス <7520> が大幅高で3日続伸。14日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3-8月)連結決算が、売上高674億1700万円(前年同期比7.0%増)、営業利益31億9600万円(同56.2%増)、純利益21億2200万円(同62.5%増)と大幅な営業増益となったことが好感された。集客につながる商品を割安感のある価格で投入したことや、働く女性や中高年層の顧客に応える簡便商品や総菜商品を強化したことなどの施策が奏功した。また、商品の調達コストの見直しや在庫効率の改善に取り組んだことなども寄与した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高1350億円(前期比6.7%増)、営業利益60億円(同39.9%増)、純利益36億円(同49.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■Jエレベータ <6544>  4,440円 (+385円、+9.5%)

 東証1部の上昇率5位。ジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> が4連騰で上場来高値を更新した。14日の取引終了後、12月31日現在の株主を対象に1株から2株への株式分割を実施すると発表。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いなどが入った。また、同業の関西エレベーターと長野エレベーターの全株式をそれぞれ取得し子会社化することも明らかにしている。

■レアジョブ <6096>  2,491円 (+191円、+8.3%)

 レアジョブ <6096> [東証M]が急反発。同社は、14日取引終了後、21年3月期業績予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高は53億円から54億円(前期比19.7%増)に見直したほか、営業利益は5億円から6億4000万円(同43.5%増)、純利益は2億7000万円から3億7000万円(同80.5%増)に修正した。新型コロナウイルス感染拡大による在宅での余暇時間の増加と英会話学習ニーズの高まりで売上高が当初計画を上回った。また、レアジョブ英会話サービスにおけるユーザー当たりのレッスン受講回数が当初計画を下回ったことに伴い売上高利益率が増加し、費用を抑制しながら事業運営ができていることも収益を押し上げる要因となっている。

■東洋合成 <4970>  8,620円 (+540円、+6.7%)

 東洋合成工業 <4970> [JQ]が続急伸。同社は次世代露光技術EUV(極端紫外線)用のフォトレジスト向け感光性材料で高実績を誇るが、EUV露光装置を独占的に供給するオランダのASMLホールディングスが14日発表した第3四半期の決算は、売上高が39億6000万ユーロとアナリスト予想の37億ユーロを上回った。

■メディアドゥ <3678>  8,670円 (+470円、+5.7%)

 メディアドゥ <3678> が続急伸、上場来高値更新となった。新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした巣ごもり消費を捉え、電子コミックをはじめとする電子書籍市場の拡大が顕著となっている。そのなか、電子書籍取次の国内最大手の同社は21年2月期の営業利益を22億円から28億円(前期比51%増)に大幅増額している。菅政権下で官公庁のデジタルトランスフォーメーション(DX)が積極推進される方向にあるが、民間でも業界を問わずデジタルシフトの動きが加速している。出版業界もその一角に位置するが、同社は出版業界のDX支援を展開する米国のファイヤーブランド・グループを完全子会社化することで、この流れに乗る。時価総額は1000億円を超えるが、浮動株比率は非常に低く品薄感があり、信用買い残も枯れた状態で上値が軽い。

■共同PR <2436>  957円 (+34円、+3.7%)

 共同ピーアール <2436> [JQ]が大幅反発。同社は14日、埼玉医科大学総合医療センター総合診療内科・感染症科教授である岡秀昭氏の監修による、事業者向け感染症抑止コンサルティング事業を開始すると発表しており、これが材料視されたようだ。同サービスにより、通勤や勤務時に潜む感染症リスクの診断・評価を通じ企業ごとの適切な感染抑止策を提供するとともに、同社の知見も生かし感染対策から罹患者発生後までのさまざまな課題をワンストップで支援していくという。なお今回、同コンサルティング事業の第1弾のサービスとして、「オフィス向け新型コロナウイルス対策コンサルティング」を15日から提供開始するとしている。

■ラクス <3923>  2,163円 (+52円、+2.5%)

 ラクス <3923> [東証M]が6日続伸、連日の年初来高値更新となった。14日の取引終了後、21年3月期連結業績予想について、売上高を146億7000万円から151億1900万円(前期比30.2%増)へ、営業利益を32億9000万円から36億400万円(同3.1倍)へ、純利益を24億9300万円から27億2000万円(同3.4倍)へ上方修正しており、これが好感された。クラウド事業において「楽楽精算」「楽楽明細」「メール配信」の新規受注が好調に推移し、売上高が従来予想を上回る見通しとなったことが要因としている。同時に、9月度の月次売上高を発表しており、全社売上高は前年同月比30.3%増と2ケタ成長が続いている。主力の「楽楽精算」が同35.9%増となったことが全体を牽引した。

■トライSTG <2178>  459円 (+10円、+2.2%)

 トライステージ <2178> [東証M]が3日ぶりに反発。岩井コスモ証券は14日、同社株の目標株価を500円から530円に引き上げた。投資判断の「A」は継続した。同社はテレビ通販などでダイレクトマーケティングを展開する企業に対して、番組放送枠の提供、企画・製作・受注などあらゆるサービスをワンストップで提供している。第2四半期累計(3-8月)の連結営業利益は前年同期比7.8倍の8億5800万円と大幅増益となった。テレビ事業は消費者の在宅率向上や健康意識の高まりで健康食品や医薬品などのテレビ通販のレスポンスが好調だった。この好決算を背景に21年2月通期の同利益は会社計画12億5500万円に対して13億円(前期比2.07倍)に見直しており、22年2月期の同利益も17億円と大幅増益を予想している。

■リンクユー <4446>  2,214円 (+41円、+1.9%)

 Link-U <4446> が3日続伸。同社はサーバーの開発・運用を手掛け、マンガアプリなどの配信サーバー開発請負で実績が高い。新型コロナウイルスの影響で巣ごもり消費が喚起されており、電子書籍市場の拡大が同社にも追い風となっている。週初の12日の取引終了後、雑誌や書籍、コミックなどの出版を行う双葉社と、新規マンガ配信サービスに関する業務提携を発表しており、これを材料視して株価を急動意させた経緯があるが、15日前場は目先筋の利益確定売りで水準を切り下げていた。ただ、業績はトップラインが急拡大局面にあり、21年7月期は利益の伸び率が再び加速し大幅2ケタ成長路線に復帰する見通し。テクニカル的には目先5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現、上値を見込んだ買いが優勢となっている。

■日本製鉄 <5401>  1,060円 (+14.5円、+1.4%)

 日本製鉄 <5401> 、ジェイ エフ イー ホールディングス <5411> など鉄鋼株が全般軟調地合いのなかも頑強な値動き。米国では追加経済対策の早期成立期待が後退したとはいえ、大型の財政出動が見込まれるほか、国内でも第3次補正予算編成への思惑が現実味を帯びている。財政出動で景気の下支え効果が見込まれることから、鉄鋼セクターをはじめ低PBRでバリュー株に位置づけられる素材関連への見直し機運が台頭している。

■ブイキューブ <3681>  2,563円 (+31円、+1.2%)

 ブイキューブ <3681> が7日続伸、ここ株価を急速に切り上げていたこともあり目先利益確定売り圧力も強まっていたが、売り物を吸収しなお上値指向をみせた。新型コロナウイルスの影響から遠隔地への映像配信システムに旺盛な需要が発現しており、Web会議システムなどで実績の高い同社の業績に対する注目度が改めて高まってきた。そうしたなか、14日取引終了後、同社はグリー <3632> の出席型バーチャル株主総会にライブ配信システムが採用されたことを発表、これが株高を後押しする材料となった。

■村田製 <6981>  7,251円 (+72円、+1.0%)

 村田製作所 <6981> が全体軟調相場のなか3日続伸と強さを発揮。15日は114円高の7293円まで買われ連日の年初来高値更新となった。米国株市場ではアップルが5G対応のiPhoneの新機種を発表したことを受け、5G向け集積回路や無線チップを製造するクアルコムなど関連銘柄が買われた。東京市場でもセラミックコンデンサーを筆頭にアップル向けトップサプライヤーである村田製は、その流れに乗って買いを誘導した。

※15日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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