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【経済】南アランド円は、もち合いで推移か サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)


皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、南アランド円についてのレポートを紹介します。

陳さんはまず、南アフリカ統計局が8日発表した第2四半期(4-6月)国内総生産(GDP)について、『季節調整済みの年率換算で前期比51.0%減と、市場予想の47.3%減を下回った。マイナス成長は4四半期連続』と伝えています。

この背景としては、『新型コロナウイルス感染抑制で厳しいロックダウン(都市封鎖)を実施したこと』を挙げ、『前年比では17.1%減だった。第1四半期のGDPは前期比1.8%減、前年比0.1%増に上方修正された。速報値はそれぞれ2.0%減、0.1%減だった』と説明。『南アフリカで4四半期連続のマイナス成長は史上初めて』とし、『インフレ調整後の経済規模はおおむね2007年第1四半期と同程度になった』と述べています。

また、『新型コロナの感染拡大に加え、国営電力会社エスコムによる計画停電が景気回復を阻害する恐れがあり、経済がコロナ前の水準に回復するまでかなりの時間がかかると見られている』と分析しています。南アフリカ政府は、今年の経済成長について『最低でも7%は落ち込むと予想している』とのことで、『ロックダウンの影響が大きく響き、GDPの要である製造業が75%、建設業が77%減少し、個人消費も50%に落ち込んだことが響いている』としています。

さらに、『南ア準備銀行(南ア中銀)は7月、20年通期の成長率がマイナス7.3%になるとの見通しを示した』とのこと。『国連開発計画(UNDP)は8月、南ア経済が19年以前の水準に戻るのは「少なくとも5年以上かかる」との報告を公表した。4万~8万人が正規の職を失い、人口の約2割を占める中産階級の34%が貧困に転じる可能性が高いと指摘した』と伝えています。

そして、財政悪化について、『電力や航空といった国営企業への政府支援により財政は大幅に悪化している。総額5000億ランドの新型コロナ対策も加わり、財務省は5年前に50%だったGDP比の公的債務が、20年には80%に達する可能性があると見込んでいる』と述べています。

最後に、『第3四半期(7-9月)に改善が見込まれているものの、足元のGDP悪化を受けて、今週17日の南アフリカ中銀会合で、利上げは難しくなったようだ。現時点では据え置き予想が優勢』と言及しています。

こうした現状を受け、南アランド円は『もち合いで推移』と予想。予想レンジは『6.20円~6.70円』としています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の9月15日付「【南アランド円、今週の予想(9月14日)】」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコリサーチレポーター 花田浩菜

《HH》

 提供:フィスコ

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