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【特集】窪田製薬HD Research Memo(10):2020年12月期は営業損失で30億円と前期並みの水準となる見通し

窪田製薬HD <日足> 「株探」多機能チャートより

■業績動向

1. 2020年12月期第2四半期累計業績の概要
窪田製薬ホールディングス<4596>の2020年12月期第2四半期累計の連結業績は、事業収益で37百万円、研究開発費や一般管理費の計上により営業損失が1,292百万円(前年同期は1,530百万円の損失)、税引前損失が1,253百万円(同1,422百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する四半期損失が1,253百万円(同1,422百万円の損失)となり、損失額はやや縮小した。

費用の内訳を見ると、研究開発費は前年同期比259百万円減少の1,009百万円となった。「クボタメガネ」の開発費用が増加した一方で「PBOS」の開発費用が減少したほか、その他パイプラインの開発費を絞り込んだこと、人員削減等により研究開発部門の人件費や諸経費が減少したことが主な要因だ。また、一般管理費は同59百万円増加の320百万円となった。前年同期において人員削減に伴い株式報酬費用が減少したこと、2020年12月期第2四半期累計期間において株式報酬費用を計上したことによる。

2020年12月期第2四半期末の従業員数は12名で前期末比横ばいとなった。うち、開発人員は2名(同1名減)となっている。2016年末は従業員数で44名、うち開発人員で23名だったので、3年間で大幅に絞り込んだことになる。絞りすぎたこともあり2020年は若干人員を増やす予定にしているが、開発体制についてはプロジェクトごとに外部コンサルタントと契約して進めており、変動費化を図っている。

2. 2020年12月期の業績見通し
2020年12月期の連結業績は、事業収益で40百万円、営業損失で3,000百万円、税引前損失、親会社の所有者に帰属する当期損失でそれぞれ2,900百万円となる見通し。2020年12月期上期と比較して下期は営業損失額がやや拡大する見通しとなっているが、主には「クボタメガネ」の開発加速や「PBOS」の機能強化のための共同研究開始などにより、研究開発費の増加を見込んでいることが要因となっている。このため、2020年12月期通期の損失額はほぼ前期並みの水準となる見通しだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《EY》

 提供:フィスコ

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