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【特集】アルプス技研 Research Memo(2):開発・設計分野に特化。景気変動の影響を受けにくい事業特性


■事業概要

1. アウトソーシングサービス事業
アウトソーシングサービス事業は、アルプス技研<4641>の中核事業である。同社は、ものづくりの上流工程である開発・設計分野に特化し、開発設計エンジニアによる高度技術サービスの提供をビジネスモデルの中心に位置付けている。

サービス提供の形態は、派遣と請負の両方があり、顧客の多種多様なニーズに対応し、同社エンジニアのより高いパフォーマンスを発揮させている。派遣については、チーム派遣(各種高度技術を有した構成メンバーによる技術者チームが、製品開発・設計業務を行うもの)を推進している。請負についてはプロジェクト受託(設計・試作・製造・評価を単独または一括で請負う)で、オンサイト(客先構内常駐型)とオフサイト(同社テクノパーク等への持帰り型)がある。

また、設計事務所として創業された当初から、「機電一体設計」をコンセプトとし、メカトロニクス全域の技術ニーズに対応している。特に、ものづくり拠点(自社工場)を持つユニークな業態を強みに、グループ全体で開発→試作→製造→評価にわたるマニュファクチュアリングのすべてのプロセスの対応が可能な体制を有している。なかでも、同社の主な技術対応領域は上流工程で、基礎研究、製品企画、構想設計、詳細・量産設計、試作・実験、評価・解析などであり、高度な技術力を要する領域に優位性を持っている。また、企業の将来的な競争力に直結する長期的な投資分野であることから、景気変動による影響を受けにくい事業特性と言える。

技術分野では、機械設計、電気・電子設計、ソフト開発、化学などが中心である。高度ネットワーク社会への変遷に伴い、IoTやAI等、先端技術の開発設計や、更なる需要が期待される医療関連、ロボット開発技術、航空宇宙関連など様々な先端技術を重点項目としている。したがって、顧客企業の業種としては、自動車、半導体・LSI、産業機器、デジタル・精密機器、航空・宇宙・防衛、医療・福祉機器など多岐にわたる。

2. グローバル事業
現在の海外子会社は、台湾の臺灣阿爾卑斯技研股フン有限公司、中国の阿邇貝司機電技術(上海)有限公司である。海外の日系企業等に対する生産設備等の据付業務及びメンテナンス業務並びに付随する人材サービスを提供している。経済のグローバル化が進展するなかで、グローバル事業の拡大は戦略軸の1つとなっている。

3. 新規事業(農業・介護関連分野)
2018年4月には、新規事業分野への参入を目的に新会社アグリ&ケアを設立。成長産業へと向かう農業関連分野、及び人手不足が顕著となっている介護関連分野に対して、新たなモデルの人材派遣市場を創出するところに狙いがある。これらの分野は、AIやIoT、ロボットなどの最先端技術の導入や外国人労働力の活用がカギを握ると言われており、これまで培ってきた高度な技術力と人材育成(外国人の採用を含む)のノウハウを生かせることから、社会的課題の解決に貢献すると同時に、先行者利益を目指す戦略と考えられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《EY》

 提供:フィスコ

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