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【市況】ソフトバンクGがけん引、新政権への期待や米先物が支援材料に【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

14日の日経平均は続伸。152.81円高の23559.30円(出来高概算11億7631万株)で取引を終えた。ソフトバンクG<9984>が傘下の英アームを米エヌビディアに売却し、合意した後に株式非公開化について協議を再開する方針と関係筋の話として報じられ強い値動きをみせており、日経平均を押し上げる一因となった。また、自民党総裁選の投開票が行われ、菅官房長官が新総裁に選出される見込みの中で政策期待が高まりやすく、相場の押し上げ要因になったようである。さらにグローベックスの米株先物が強い動きをみせていたことも買い安心感につながったとみられる。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1600を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは、パルプ紙、非鉄金属、保険、金属製品、建設、ゴム製品、電力ガスが堅調。半面、先週強い上昇をみせていた海運が利食いにおされたほか、その他金融、証券が小安い。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクGが1社で日経平均を約113円押し上げたほか、信越化<4063>、京セラ<6971>、アドバンテスト<6857>がしっかり。一方でファーストリテ<9983>、KDDI<9433>、エムスリー<2413>、中外薬<4519>が冴えない。

日経平均は一時23582.21円まで上げ幅を広げ、9月3日に付けた高値をわずかに超えてきている。もち合いレンジの上限レベルまで回復してきたことから、この水準を明確に上放れてくるかが注目されるところである。新政権への期待が高まる中で、解散総選挙への思惑につながることで先高期待からの資金流入が意識されてくる可能性がある。また、グローベックスの米株先物ではNYダウ先物が300ドル高程度で推移しており、週明けの米国市場の動向が支援材料になる期待もあり、23500円を突破してくるようだと23500円から24000円のレンジが意識されてきそうだ。

また、本日はソフトバンクGが日経平均をけん引した格好だが、指数インパクトの大きい値がさの一角はまちまち。一方で全体の7割超が上昇していることもあり、NT倍率はやや低下傾向にある。25日線に上値を抑えられる状況が続いており、バリュー株への物色が意識されやすくなりそうだ。また、経済活動再開に向けた動きが本格化してくることもあり、バリュー株への見直しにも向かいやすくなりそうである。

《CN》

 提供:フィスコ

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