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【市況】【↑】日経平均 大引け| 3日ぶり反発、欧州株高を追い風に買い優勢 (9月8日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  23188.79
高値  23277.66(14:59)
安値  23129.66(10:06)
大引け 23274.13(前日比 +184.18 、 +0.80% )

売買高  10億7485万株 (東証1部概算)
売買代金  2兆0941億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は3日ぶりに反発、184円高とほぼ高値圏での着地
 2.前日の米国株市場は休場で手掛かり材料難も、欧州株高が追い風に
 3.取引時間中は不安定な動き、後場終盤に先物を絡め買い戻しが加速
 4.コロナ収束期待から景気敏感株が買われ、半導体関連も押し目買い
 5.全体の8割の銘柄が上昇し、売買代金は6営業日ぶりに2兆円超え

■東京市場概況

 前日の米国市場は、レーバーデーの祝日で休場。

 東京市場では、前日の欧州株高に追随して広範囲に買い戻される動きが優勢となり、日経平均株価は反発。ほぼ、この日の高値水準で着地した。

 8日の東京市場は、前日の米国株市場がレーバーデーの祝日に伴い休場だったことで手掛かり材料に欠けたが、欧州株市場が軒並み大きく買われたことを受けリスク選好の流れとなった。取引時間中はアジア株市場の動きや米株価指数先物の動向を横目に方向感が定まらず、日経平均は後場寄りに大口売りで伸び悩む場面もあった。しかし、後場終盤になって先物を絡め買い戻しの動きが活発化し、上げ幅を広げた。新型コロナウイルス収束への期待を背景に、業種別ではサービスや食品、不動産など内需株や鉄鋼、化学など景気敏感株が買われたほか、ここ調整色を強めていた半導体関連の一角にも押し目買いが観測された。東証1部全体の8割の銘柄が上昇する買い気の強い地合いとなり、売買代金も6営業日ぶりに2兆円台に乗せた。

 個別では、アサヒグループホールディングス<2502>が大きく買われたほか、ファーストリテイリング<9983>も1000円を超える上昇。トヨタ自動車<7203>、ソニー<6758>などもしっかり。キーエンス<6861>も買いが優勢だった。富士製薬工業<4554>が急騰、サイネックス<2376>、ディー・エル・イー<3686>、エムティーアイ<9438>はストップ高に買われた。ダントーホールディングス<5337>が活況高、キューブシステム<2335>、ユーザーローカル<3984>が値を飛ばし、キャリアリンク<6070>も大幅高。
 半面、売買代金トップのソフトバンクグループ<9984>はやや売りに押され、任天堂<7974>が下落。SMC<6273>も安い。イーレックス<9517>が急落となり、enish<3667>も大幅安。ラクーンホールディングス<3031>が利食われたほか、テモナ<3985>も大きく値を下げた。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、リクルート <6098> 、信越化 <4063> 、KDDI <9433> 、アサヒ <2502> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約82円。うち42円はファストリ1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はダイキン <6367> 、SBG <9984> 、エーザイ <4523> 、ホンダ <7267> 、ヤマトHD <9064> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約35円。

 東証33業種のうち30業種が上昇し、下落はその他製品、機械、電気・ガス業の3業種のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)サービス業、(2)食料品、(3)鉄鋼、(4)不動産業、(5)非鉄金属。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)輸送用機器、(2)銀行業、(3)卸売業、(4)小売業、(5)金属製品。

■個別材料株

△日工営 <1954>
 TTESと業務提携を締結。
△テラ <2191> [JQ]
 メキシコ子会社が新型コロナ治療法の薬事承認取得。
△サイネックス <2376>
 東京都三鷹市とふるさと納税事務の一括業務代行契約締結。
△ファーマF <2929> [東証2]
 今期経常は55%増で4期連続最高益、1.5円増配へ。
△シュッピン <3179>
 8月度売上高1.9%増で6ヵ月ぶりプラス。
△DLE <3686>
 米大手エージェンシー子会社に投資。
△BASE <4477> [東証M]
 「4~6月期営業損益改善額ランキングで1位」との報道。
△日鋳造 <5609> [東証2]
 コバルトフリーのゼロ熱膨張率合金を開発。
△渋谷工 <6340>
 唾液による高速PCR検査装置を共同開発へ。
△マブチ <6592>
 SMBC日興証券が投資判断「強気」に格上げ。

▼宝&CO <7921>
 自己株処分と売り出しによる需給悪化を懸念。
▼イーレックス <9517>
 第三者割当による新株予約権発行で希薄化などを警戒。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)富士製薬 <4554> 、(2)サイネックス <2376> 、(3)DLE <3686> 、(4)あすか薬 <4514> 、(5)MTI <9438> 、(6)ダントーHD <5337> 、(7)キューブシス <2335> 、(8)ユーザーロカ <3984> 、(9)キャリアL <6070> 、(10)シュッピン <3179> 。
 値下がり率上位10傑は(1)イーレックス <9517> 、(2)宝&CO <7921> 、(3)enish <3667> 、(4)日本モゲジS <7192> 、(5)テモナ <3985> 、(6)アステリア <3853> 、(7)ソルクシーズ <4284> 、(8)ブラス <2424> 、(9)筑波銀 <8338> 、(10)太平洋工 <7250> 。

【大引け】

 日経平均は前日比184.18円(0.80%)高の2万3274.13円。TOPIXは前日比11.15(0.69%)高の1620.89。出来高は概算で10億7485万株。東証1部の値上がり銘柄数は1757、値下がり銘柄数は344となった。日経ジャスダック平均は3528.25円(5.83円高)。

[2020年9月8日]

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