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【市況】先行指標の原油価格に警戒シグナル、再来するか9月アノマリー<東条麻衣子の株式注意情報>

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

 世界の株式市場をみると、9月は1年のうちで最も株価が落ち込みやすく、10月は2番目に下落しやすいというアノマリー(理論・法則では合理的な説明ができない現象)がある。

筆者が運営に携わる「株式注意情報.jp」では、9月3日(木)にWTI原油価格の動きからリスクオフ相場に突入する可能性について言及している。

■EAI在庫統計の結果と原油価格の動向

米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)は、米国内の企業が保有する原油の在庫状況を週間で測定し、米国時間の水曜日に毎週発表している。通常であれば、この在庫統計で予想されていた以上に原油在庫の減少が見られればWTI原油価格が上昇するのがセオリーだ。

しかし、2日に発表された在庫統計の結果は、188.7万バレルの取り崩し(減少)が予想されていたのに対し、それを大きく上回る936.2万バレルの取り崩しだった。通常であれば、WTI原油価格が上昇してもおかしくないのにも関わらず、その日のWTI原油価格は1.25ドルの下落と大きく値を下げて終えていた。

■原油価格と株式市場

原油価格は景気動向に左右されることが多く、株式市場との連動性も高い。そのため、筆者が株式市場の先行指標として注視している市場なのだが、2日のEIA在庫統計の結果を受けて、通常の動きに反して原油価格が下落したということは、原油市場は『景気に対する懸念』を理由に下落した可能性があるのではないかと考えている。

EIA在庫統計の結果に対する原油価格の動きが先行指標となって株式市場が下落したケースとしては、日経平均株価が2018年10月の2万4448円から年末にかけて約5500円下げた際の動きがあげられる。また、2020年1月高値2万4415円から約8000円下げた際にも、株式市場に先んじる形で原油価格に兆候が表れている。

今回も同様の動きになるかは現段階では定かではないが、9月・10月の株式市場が軟調に推移しやすいというアノマリーも踏まえるのならば、9月はWTI原油価格の調整が株式市場へ影響する可能性について警戒しておいた方がよいのではないだろうか。


◆東条麻衣子
株式注意情報.jpを主宰。投資家に対し、株式投資に関する注意すべき情報や懸念材料を発信します。

株式注意情報.jp http://kabu-caution.jp/
Twitter https://twitter.com/kabushikichui

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