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【市況】注目銘柄ダイジェスト(前場):タケエイ、グリー、ラクーンHDなど

タケエイ <日足> 「株探」多機能チャートより

タケエイ<2151>:1020円(-118円)
急落。350万株の公募増資、50万株の自己株処分による売出、56万6300株のオーバーアロットメントによる売出を実施すると発表している。これら株式数の総計は456万6300株となり、第1四半期末の自己株式を除いた発行済み株式数の19.8%となる。株式価値の希薄化、並びに短期的な需給悪化懸念が強まる展開になっている。年間配当金計画を20円から30円に引き上げるとしているが、支援材料にはつながらず。


エスクローAJ<6093>:308円(-4円)
伸び悩んでもみ合い。前日に上半期収益予想の上方修正を発表、営業利益は従来の1.9億円から2.7億円、前年同期比36%増益に増額、住宅ローン実行に係るサービス利用件数の堅調推移に加え、業務効率化の推進や経費削減への取組が奏功したもよう。ただ、第1四半期は1.8億円で同65.3%増と大幅増益を達成していたことで、業績の上振れは想定線と捉えられる。高寄り後は出尽くし感からの利食い売りも優勢に。


ラクーンHD<3031>:1257円(+101円)
大幅続伸。株主還元方針の変更並びに配当方針の変更を前日に発表している。これまで配当性向に関して定量的な目標は定めていなかったが、今後は連結配当性向45-50%をメドに配当を実施することとしている。ここ5年間の配当性向は30%程度の水準であった。また、中間配当を実施することも発表している。株主還元の強化をポジティブに評価する動きが優勢に。


西松屋チェ<7545>:1306円(+59円)
急伸。前日に業績予想の上方修正を発表、上半期営業利益は従来予想の43.7億円から61.5億円に、通期では67.2億円から85.0億円に増額修正している。来店客数の増加によって、育児・服飾雑貨、ベビー・マタニティ、子供衣料など全般的に売上が好調に推移した。夏物衣料の販価改善も寄与した。月次動向から上振れ期待はあったが、大幅上方修正を素直に評価の動き。8月の月次発表などへの期待感も残っているもよう。


3Dマトリクス<7777>:409円(+4円)
大幅に反発。試験研究用として提供している新型コロナウイルスIgG/IgM抗体検査キットについて、八洲薬品(大阪府茨木市)と日本国内での販売契約を締結したと発表している。八洲薬品は関西を中心に研究用試薬や臨床検査薬などを販売している。スリー・ディー・マトリックスは4月から研究機関向け、7月から一般企業向けに販売を開始しているが、契約締結で検査キットの拡販が進むとの見方から買いが入っている。


グリー<3632>:457円(-50円)
急落。前日に20年6月期の決算を発表、営業利益は32億円で前年同期比42.3%減益となった。4-6月期は1億円の赤字に転じており、前年同期比14億円、前四半期比13億円の損益悪化となっている。構造改革や在宅勤務支援などの一過性費用が発生したほか、新型コロナの影響で広告収入も減少している。コンセンサス水準の着地とみられるが、巣ごもり需要が期待されたゲーム事業の伸び悩みなどをマイナス視する動きが先行のもよう。


窪田製薬HD<4596>:322円(+9円)
大幅に3日ぶり反発。米子会社のクボタビジョン・インクがスターガルト病を適応症として実施している治療候補薬「エミクススタト塩酸塩」の第3相臨床試験に関し、米食品医薬品局の助成プログラムに選定されたと発表している。助成金総額は3年間で最大163万ドル(約1.7億円)。また、クボタビジョンが開発する遠隔医療眼科網膜モニタリング機器「PBOS」で、スイスのInsel Gruppe AG眼科大学病院と共同研究契約を締結した。
《ST》

 提供:フィスコ

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