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【注目】前週末7日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ミズホメディ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ミズホメディー <4595>  1,514円 (+300円、+24.7%) ストップ高

 ミズホメディー <4595> [東証2]がストップ高に買われた。同社はインフルエンザ検査薬など感染症抗体やホルモンの体外診断薬を手掛けている。6日取引終了後、同社が進めていた「全自動遺伝子解析装置 Smart Gene」(PCR 法)を用いた 新型コロナウイルス感染症遺伝子POCT検査キットの開発が進展し、「スマートジーン新型コロナウイルス検出試薬」を研究用試薬として発売することを発表した。発売時期は20年8月中旬以降を予定し、21年12月期の業績への影響についても、売上高へ寄与することが期待されるとし、現在精査中としている。これを材料視する買いが集中する格好となった。

■電子材料 <6855>  1,633円 (+300円、+22.5%) ストップ高

 日本電子材料 <6855> がストップ高。6日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比8.2倍の7億5800万円に急拡大しており、これを好感する買いが入った。売上高は前年同期比31.2%増の41億8800万円に膨らんだ。サーバーやパソコン向けに需要が拡大したメモリーIC向け半導体検査用部品の販売が大きく伸びた。併せて、未定としていた通期の同利益は前期比2.2倍の22億円に拡大する見通しを示した。データセンター関連投資の拡大を背景にメモリーIC向けを中心に底堅い需要を見込む。好調な業績を踏まえ、今期の年間配当は前期比1円増の14円を実施する方針としている。

■KLab <3656>  849円 (+149円、+21.3%)

 東証1部の上昇率3位。KLab <3656> が4連騰。6日の取引終了後、「ジョジョの奇妙な冒険」アニメーションシリーズの中国大陸および台湾、香港、マカオ地域におけるモバイルオンラインゲーム配信権を取得したと発表しており、これが好感された。同タイトルは、中国の盛趣遊戯(せいしゅゆうぎ)と提携し提供するもので、簡体字版と繁体字版を開発及び配信するという。なお、中国大陸向け「ジョジョの奇妙な冒険」アニメーションシリーズのモバイルオンラインゲームは、同作が初となるという。また、中国のオンラインゲーム会社である崑崙と共同開発したスマートフォン向け3DアクションMMORPG「BLEACH Soul Rising」の年内サービス開始予定と、6日から事前登録キャンペーンを開催すると発表したことも好材料視された。同時に発表した第2四半期累計(1-6月)連結決算は、売上高159億4800万円(前年同期比7.7%増)、営業利益7億5300万円(同42.2%減)だった。「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」(スクスタ)の寄与や「キャプテン翼」の周年キャンペーンが好調に推移し売上高は増加したが、支払手数料などが増加した。なお、20年12月期通期業績予想は、売上高を従来予想の350億~400億円から330億~360億円(前期比6.1~15.7%増)へ下方修正し、営業利益は10億~30億円(同40.3%減~79.3%増)の従来予想を据え置いた。

■日パレット <4690>  4,135円 (+700円、+20.4%) ストップ高

 日本パレットプール <4690> [JQ]がストップ高。同社は6日取引終了後に、21年3月期第1四半期(4-6月)の単独決算を発表。営業利益は前年同期比3.3倍の1億9900万円となり、通期計画4億7100万円に対する進捗率は42.3%となった。売上高は同2.8%増の17億1900万円。石油化学樹脂関連企業向けレンタルが底堅く推移したほか、一般向けは顧客の商品在庫積み増しなどを背景に好調だった。また、利益面ではパレットなどのレンタル稼働率の向上やパレット回収強化による現有貸与資産の有効活用、運用面での効率化を進めたことが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■福山運 <9075>  4,605円 (+655円、+16.6%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率5位。福山通運 <9075> が続急騰。6日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を2785億円から2805億円(前期比4.3%減)へ、営業利益を127億円から170億円(同17.2%減)へ、純利益を85億円から122億円(同5.6%減)へ上方修正したことが好感された。今期は従来、上期は新型コロナウイルス感染症拡大により輸送量が減少し、非常に厳しい事業環境を想定する一方、下期から影響が軽減される前提だった。ただ、上期において貨物輸送量が減少するなかでの配送ルートの見直しなどの業務改革により、費用を抑制できる見込みとなったことが寄与する見通しだ。なお、第1四半期(4-6月)決算は、売上高688億3200万円(前年同期比4.4%減)、営業利益49億3600万円(同5.3%減)、純利益36億7800万円(同17.9%増)だった。

■島津 <7701>  3,170円 (+388円、+14.0%)

 東証1部の上昇率7位。島津製作所 <7701> がマドを開けて大きく買われ5連騰。6日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算は、売上高801億7600万円(前年同期比0.7%減)、営業利益60億8500万円(同36.3%増)となり、これを好材料視する買いが向かった。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、主力の計測機器は液体クロマトグラフや質量分析システムなど多くの機種で販売が減少した。一方、4月に発売したPCR検査用新型コロナウイルス検出試薬キットが急速に立ち上がり業績に貢献したほか、経費削減や営業活動の制限による費用の減少なども寄与し、営業利益は第1四半期として過去最高を記録した。

■アルペン <3028>  1,795円 (+209円、+13.2%)

 東証1部の上昇率9位。アルペン <3028> が続急騰。6日の取引終了後に発表した21年6月期連結業績予想で、売上高2300億3000万円(前期比5.5%増)、営業利益63億9500万円(同54.7%増)、純利益36億1900万円(前期1700万円の黒字)と大幅増益を見込んでいることが好感された。成長市場であるアウトドアやスポーツアパレルを中心に展開を更に強化するほか、生産性の向上を図ることで、コスト水準のもう一段階の抑制を図るという。なお、20年6月期決算は、売上高2179億4300万円(前の期比4.5%減)、営業利益41億3300万円(同2.7倍)、最終利益1700万円(前の期9億3500万円の赤字)だった。また、同時に発表した7月度の月次情報で、既存店売上高が前年同月比1.6%増となり、2ヵ月連続で前年を上回ったことも好材料視された。全店売上高は同0.7%増だった。

■スクエニHD <9684>  6,890円 (+760円、+12.4%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率10位。スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> が5連騰、一時ストップ高に買われた。株価は一気に7000円の大台を突破し、上場来高値を更新した。6日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算は、売上高870億5400万円(前年同期比63.2%増)、経常利益241億6900万円(同3.8倍)といずれも急拡大しており、これを好感する買いが向かった。デジタルエンタテインメント事業で4月に発売したゲームソフト「ファイナルファンタジー7リメイク」のデジタル販売が大きく伸長したうえ、ライセンス収入なども増加した。また、前期の第2四半期以降にサービスを開始したスマートフォン向けゲーム「WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争」「ドラゴンクエストウォーク」も収益拡大に貢献した。なお、通期業績予想は引き続き未定としている。

■メルカリ <4385>  5,170円 (+510円、+10.9%)

 メルカリ <4385> [東証M]が急反騰し、株価は新規上場した18年6月以来となる5000円大台を突破した。6日の取引終了後に発表した20年6月期の連結最終損益は227億7200万円の赤字(前の期は137億6400万円の赤字)に赤字幅が拡大したが、従来予想の261億円~276億円の赤字を上回って着地したことが好材料視された。第4四半期に新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、国内と米国でEコマース需要が拡大し、フリーマーケットアプリ「メルカリ」の利用者数が増加したことが寄与。コロナ禍で広告宣伝費を中心とした投資を抑制したことに加え、コスト削減を強化したことなども業績上振れの要因となった。なお、第4四半期の営業損益は9億2900万円の黒字と上場後初の黒字を達成しており、これも評価材料となった。

■ピジョン <7956>  4,570円 (+430円、+10.4%)

 ピジョン <7956> は反発して一時、前日6日比12.1%高の4640円に買われ1ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。6日の取引終了後に発表した第2四半期累計(1-6月)連結決算は、売上高484億3100万円(前年同期比7.8%減)、営業利益80億3100万円(同13.2%減)、純利益58億5500万円(同10.8%減)と2ケタの営業減益となったが、株価は冴えない展開だっただけに、アク抜け感から買いが入ったようだ。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、衛生意識の高まりからヘルスケア・介護用品の需要が高まったほか、欧米ではEコマースチャネルにける主力製品の乳首クリームや消耗品を含む母乳関連の販売は好調だった。ただ、インバウンド需要の大きいベビー・ママ向け用品を中心に売上高が減少したほか、それに伴うプロダクトミックスの悪化などによる総利益率が低下したことが響いた。なお、20年12月期通期業績予想は、売上高985億~1024億円、営業利益134億~155億円、純利益96億~109億円の従来見通しを据え置いている。

■IIJ <3774>  4,110円 (+355円、+9.5%)

 インターネットイニシアティブ <3774> が急反発。7日正午ごろに発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高503億7900万円(前年同期比1.1%増)、営業利益20億4700万円(同48.2%増)、純利益11億1600万円(同43.8%増)と大幅増益を見込んでいることが好感された。前年同期にあった大口特定顧客のモバイル移行による減収の影響やATM運営事業における新型コロナウイスる感染症の影響などがあったものの、リモートアクセスやWeb会議などに伴うトラフィックが増えたIPサービスが好調だったほか、IoTに加えてリモートワーク・仮想デスクトップ接続などの追加需要があったモバイルサービスも伸長し、利益拡大を牽引した。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高2100億円(前期比2.7%増)、営業利益87億円(同5.8%増)、純利益50憶円(同24.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■近鉄エクス <9375>  2,088円 (+174円、+9.1%)

 近鉄エクスプレス <9375> が急反発し、年初来高値を更新した。同社は6日取引終了後に、21年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業収入は前年同期比3.6%増の1404億7300万円、営業利益は同2.0倍の79億1300万円となった。新型コロナウイルスの影響で取り扱い物量は減少したが、旅客便の減便による輸送スペースの大幅な減少とそれに伴う運賃原価及び販売価格の上昇が営業収入を押し上げた。あわせて、これまで未定としていた21年3月期通期の連結業績予想を公表。営業収入見通しは前期比5.2%減の5160億円、営業利益見通しは同3.6%減の190億円としている。

■ミツウロコG <8131>  1,150円 (+93円、+8.8%)

 ミツウロコグループホールディングス <8131> が急反発。同社は6日大引け後に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比45.2%増の29.2億円に拡大し、4-9月期(上期)計画の18億円に対する進捗率が162.7%とすでに上回り、さらに5年平均の92.1%も超えた。同時に発表した「0.3%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。発行済み株式数(自社株を除く)の0.3%にあたる17万株(金額で1億7969万円)を上限に、8月7日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施する。

■日東工 <6651>  1,884円 (+150円、+8.7%)

 日東工業 <6651> が急反発。同社は6日大引け後に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比22.9%増の21.9億円に伸び、4-9月期(上期)計画の25億円に対する進捗率は87.8%に達し、5年平均の31.6%も上回った。

■飯野海 <9119>  341円 (+25円、+7.9%)

 飯野海運 <9119> が続急伸。同社は7日午後2時頃に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは前期比13.2%増の45億円(従来予想は38億円)に上方修正した。売上高予想は同2.4%減の870億円(従来予想は880億円)に変更した。新型コロナウイルスの影響から売上高については慎重にみているが、足もとの海運市況が当初の措定に比べて高水準で推移していることが利益改善につながるとしている。

■エフティ <2763>  1,337円 (+92円、+7.4%)

 エフティグループ <2763> [JQ]が急反発。7日午後2時ごろ自社株買いと消却を発表しており、これが好材料視された。自社株買いは、上限を44万株(発行済み株数の1.40%)、または8億円としており、取得期間は20年8月14日から21年2月28日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の実施及び株主への利益還元を目的としているという。一方、自社株の消却は9月1日付で124万48株を消却する予定で、消却後の発行済み株数は3202万2268株となる予定だ。

■ゴルドウイン <8111>  6,840円 (+470円、+7.4%)

 ゴールドウイン <8111> が急反発。6日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を750億円から840億円(前期比14.2%減)へ、営業利益を35億円から81億円(同53.7%減)へ、純利益33億5000万円から64億円(同40.4%減)へ上方修正したことが好感された。従来予想では、第1四半期は新型コロナウイルス感染症の影響で直営店の臨時休業や営業時間の短縮、外出自粛の影響で来店客数の大幅な減少が続き、その後第2四半期以降は経済活動が徐々に再開して緩やかに回復すると見込んでいた。しかし、同四半期の卸販売が堅調に推移したことに加え、直営店も6月には全店再開することができ、再開後の販売も好調に推移していることが要因としている。なお、第1四半期(4-6月)決算は、売上高122億円(前年同期比32.5%減)、営業損益4億7900万円の赤字(前年同期19億200万円の黒字)、最終損益2億9200万円の赤字(同13億7500万円の黒字)だった。同時に、上限を15万株(発行済み株数の0.32%)、または9億5550万円とする自社株を7日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これも好材料視された。なお、取得結果はまだ発表されていない。

■ライト <1926>  1,556円 (+106円、+7.3%)

 ライト工業 <1926> が急反発。同社は6日大引け後に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比15.0%増の16.6億円に伸び、4-9月期(上期)計画の35億円に対する進捗率は5年平均の39.3%を上回る47.4%に達した。

■ヤマダ電 <9831>  513円 (+34円、+7.1%)

 ヤマダ電機 <9831> が続急伸。同社は6日大引け後に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比3.2倍の242億円に急拡大した。

■バンナムHD <7832>  6,527円 (+395円、+6.4%)

 バンダイナムコホールディングス <7832> 、コナミホールディングス <9766> 、カプコン <9697> などが揃って高く、好決算を発表したスクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> は一時ストップ高に買われるなど大手ゲーム関連株に買いが集まった。前日6日の任天堂 <7974> の決算はコンセンサスを上回る好内容だったことで同社株は上値追いを加速させたが、その背景にあるのは巣ごもりの影響からゲーム関連の消費需要が急速に高まっていることが挙げられる。「半導体関連など、これまで相場を牽引してきた主力セクターをいったん利食い、足もとは新型コロナに対する耐性の強いゲーム関連銘柄に資金シフトの動きが観測される」(国内証券アナリスト)という。

■丸井グループ <8252>  1,676円 (+80円、+5.0%)

 丸井グループ <8252> が急反発。首都圏中心に店舗展開する大手百貨店で、クレジット事業で優位性を持っている。同社が6日取引終了後に発表した20年4-6月期決算は経常利益が前年同期比9.5%増の93億6700万円と2ケタ近い伸びを確保した。特別損失として「感染症関連費用」を計上したことにより最終利益は前年同期比72%減となったが、株価には足もとの業績悪の織り込みが進み、既に底値圏に位置していた。そうしたなか、直近信用倍率は0.7倍台と売り長で空売りの買い戻しが加速する展開となっている。

■任天堂 <7974>  50,460円 (+1,270円、+2.6%)

 任天堂 <7974> が大幅高でスタート5連騰。株価は7月9日以来となる5万円大台を回復。6日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算は、売上高3581億600万円(前年同期比2.1倍)、経常利益1503億2900万円(同6.8倍)といずれも急拡大しており、これを好感する買いが入った。新型コロナウイルス感染拡大で巣ごもり需要が広がるなか、ゲーム機「ニンテンドースイッチ」とスイッチ用ソフトの販売が大きく伸びた。スイッチ本体の販売台数は前年同期比2.7倍の568万台に拡大し、ソフトは「あつまれ どうぶつの森」を筆頭に同2.3倍の5043万本を記録した。21年3月期通期の経常利益予想は2900億円(前期比19.5%減)を見込むが、第1四半期だけで通期計画の5割に達しており、業績上振れ期待が台頭している。

■トヨタ <7203>  6,878円 (+78円、+1.2%)

 トヨタ自動車 <7203> の上値追いが鮮明、5連騰で6900円台まで上値を伸ばし、6月24日以来となる7000円大台復帰を視界に捉えている。同社が6日取引時間中に発表した20年4-6月期決算は、営業損益が139億2000万円と前年同期比98%減ながら黒字を確保したことに評価が高まり株高を後押しした。コスト削減努力が功を奏したほか、中国事業の販売回復期待が強い。株価は7月31日に6200円近辺まで売り込まれたが、その後は空売りの買い戻しを絡め鋭角的な戻りをみせている。

※7日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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