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【材料】本日の注目個別銘柄:7&iHD、ZHD、キーエンスなど

セブン&アイ <日足> 「株探」多機能チャートより

<3382> 7&iHD 3052.0 -154.0
急落。米石油精製会社マラソン・ペトロリアムのコンビニ併設型ガソリンスタンド部門「スピードウェイ」を買収すると発表、買収額は約2兆2000億円とされている。今春にも独占交渉が行われたが、価格面で折り合わず断念した経緯がある。買収額は新型コロナの感染拡大後で世界最大規模になるもよう。新型コロナの影響で日米とも事業環境が悪化しているなか、資金負担の増大を警戒する動きが先行している。

<4689> ZHD 657 +100
ストップ高。前週末に第1四半期決算を発表、営業益は506億円で前年同期比40.0%の大幅増、380億円程度であった市場予想を大きく上回った。通期計画は引き続き非開示となっている。巣ごもり消費拡大によってコマース事業が大きく拡大、収益水準はメディア事業を初めて上回っていた。先週末にはZOZO<3092>の好決算がプラス材料視されたが、ZOZO以外の事業も想定以上に好調と確認される形に。

<6701> NEC 5470 -420
急落。先週末に第1四半期決算を発表、営業損益は103億円の赤字となった。市場予想は黒字確保を見込んでいた。新型コロナのマイナス影響が想定以上に大きかったようだ。通期計画は1500億円、前期比17.5%増益を据え置き、費用前倒し計上の一巡はあるが、第1四半期では売却益なども計上しており、計画達成には不透明感も残る形に。株価は高値圏にあり、下振れ決算にインパクトが先行へ。

<2914> JT 1949.5 +137.5
大幅反発。先週末に上半期決算を発表、調整後営業利益は2876億円で前年同期比0.1%減、たばこ事業、加工食品事業が新型コロナのマイナス影響を受けた。また、通期予想は従来の5030億円から4570億円に下方修正した。一方、たばこ税増税等に伴うたばこの小売定価改定の認可申請を発表、一箱当たり主に50円の値上げを10月1日より行う。値上げ幅は想定以上との見方で、今後の還元強化につながるとの期待感も。

<6861> キーエンス 42500 -1720
大幅続落。先週末に第1四半期決算を発表、営業益は517億円で前年同期比21.9%減となり、580億円程度の市場予想を下回った。ロックダウンの影響により、中国を除いた主要各地域で売上高が減少した。営業利益率も47.0%と1-3月期の51.0%から低下する形に。通期の業績予想は横ばいの水準であるが、コンセンサスの切り下がりが意識される状況にも。株価も高値圏にあることから、利食い売りが優勢になった。

<6981> 村田製 6610 +1
小反発。先週末に第1四半期決算を発表。営業利益は513億円で前年同期比17.9%減、市場予想を80億円程度上回った。在庫積み増し効果などが市場想定上振れの要因に。通期計画2100億円、前期比17.1%減は据え置いた。底堅い業績推移を評価する動きが優勢となった。7月には車載向け受注なども回復し始め、全社受注は7月に大きく回復しているもよう。ただ、戻りの鈍さもあり、引けにかけては急速に伸び悩んだ。

<8005> スクロール 649 +100
ストップ高。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は25.9億円で前年同期比2.3倍と急拡大。つれて、通期予想は従来予想の19億円から34億円、前期比58.5%増益にまで上方修正した。新型コロナ拡大に伴う購買行動の変化や巣ごもり消費の拡大によって、通販事業、ソリューション事業の受注が拡大し、原価低減や販促費のコントロールなども寄与した。決算期待は高かったものの変化率の大きさにサプライズ先行。

<4112> 保土谷化 5230 +705
ストップ高。先週末に発表した第1四半期決算がポジティブサプライズとなっている。営業利益は22.6億円で前年同期比4.8倍と急拡大へ。今回、上半期の業績見通しを公表、営業利益は20億円で同2.5倍としている。子会社の開発したPCR診断キット用材料が複数の診断キットメーカーに採用され、業績を押し上げたもよう。想定以上の業績インパクトを材料視する流れになっている。

<7703> 川澄化工 934 +150
ストップ高。住友ベークライト<4203>が完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表、同社は賛同の意を表明しており、TOB価格1700円に完全サヤ寄せを目指す動きとなっている。TOB価格は先週末終値に対して2.2倍の水準となっている。住友化学<4005>は現在、同社株を23.05%保有して持分法適用会社としている。TOB終了後に同社は上場廃止となる見込み。

<6952> カシオ計 1505 -167
急落。先週末に第1四半期決算を発表、営業損益は12億円の赤字で、30億円程度の黒字であった市場予想を下振れている。新興国や国内での時計の落ち込みが大きかった。また、通期計画を公表、営業利益は60億円で前期比79.4%減益の見通しとしている。250億円程度のコンセンサスを大きく下回りネガティブに捉えられる。なお、会社側では22年3月期営業利益を320億円とする計画も提示している。
《US》

 提供:フィスコ

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