市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:エムスリー、野村、テラ

エムスリー <日足> 「株探」多機能チャートより
■アサヒホールディングス <5857>  3,600円  +485 円 (+15.6%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位
 アサヒホールディングス<5857>が一時前日比18.3%高の3685円と急騰し、年初来高値を更新している。29日の取引終了後、21年3月期の連結税引き前利益が過去最高の208億円(前期比17.8%増)になりそうだと発表。従来予想の158億円(同10.5%減)から大幅上方修正となり、これを好材料視する買いが入っている。貴金属リサイクル分野における貴金属回収量の確保に加え、貴金属価格の上昇が追い風となる。また、北米の貴金属精錬分野で製品加工・販売や金融取引が増加することなども収益を押し上げる。業績好調に伴い、今期配当を従来計画の140円から160円(前期は130円)に増額修正することも明らかにした。前日終値ベースの配当利回りは5%を超えており、株主還元の強化も好感されている。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)の同利益は前年同期比63.1%増の53億1100万円だった。

■テラ <2191>  1,315円  +125 円 (+10.5%)  11:30現在
 テラ<2191>が寄り付きから大口の買い注文を集めカイ気配スタートで水準を切り上げている。同社は29日夕刻に子宮内膜由来幹細胞の投与終了と治療効果概要について、27日と28日に続き経過を開示、メキシコ・イダルゴ州保健局への薬事申請についてセネジェニックス・ジャパンから当該薬事申請にかかわる申請書類を受領したことを発表した。同社の株価は、「業務提携の経過に関する不明確な情報が生じている」と東証から注意喚起されたことなどを受け、ストップ安を含めここ連日で大幅下落を余儀なくされていたが、目先は突っ込み警戒感もありリバウンド局面に入っている。株式需給面では直近、外資系経由の空売り残の増加が観測されており、その買い戻しを誘発した面もあるようだ。

■日本精化 <4362>  1,559円  +148 円 (+10.5%)  11:30現在  東証1部 上昇率6位
 日本精化<4362>が3日ぶりに急反発している。同社は29日取引終了後に、21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比22.9%増の10億3100万円となり、上半期計画13億5000万円に対する進捗率は76.4%となった。売上高は同3.4%増の73億9500万円で着地。新型コロナウイルス感染症対策製品への需要増加で、環境衛生分野の販売が増加したことなどが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■チェンジ <3962>  9,290円  +870 円 (+10.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位
 チェンジ<3962>が大幅高となっている。同社は29日取引終了後に、20年9月期第3四半期累計(19年10月~20年6月)の連結決算速報値を公表。売上高は前年同期比64.5%増の87億6500万円、営業利益は同4.1倍の33億1600万円になったようだと発表した。子会社のトラストバンクが運営している、ふるさと納税プラットフォーム「ふるさとチョイス」で、取り扱い寄附額が伸長したことや手数料率が向上したことなどが寄与。また、中期経営計画の達成に向けた施策に対する投資とのバランスを重視したコストコントロールを行ったことが利益を押し上げた。こうした状況を踏まえ会社側では、8月12日に予定している第3四半期決算発表時に通期業績予想の上方修正ができる見込みだとしている。

■RSテクノ <3445>  4,255円  +300 円 (+7.6%)  11:30現在
 RS Technologies<3445>が急反発し年初来高値を更新している。29日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、売上高を227億円から235億円(前期比4.1%減)へ、営業利益を32億円から43億円(同8.8%減)へ、純利益を24億円から28億円(同7.7%減)へ上方修正したことが好感されている。上期において、米中通商摩擦による景気減速や新型コロナウイルス感染症拡大の影響を考慮し、プライムシリコンウエーハ製造販売事業の業績悪化を想定していたが、顧客の需要増加により、想定していたほどの業績悪化に至らなかったことが要因としている。

■不二家 <2211>  2,163円  +143 円 (+7.1%)  11:30現在
 不二家<2211>が急反発。同社は29日取引終了後に決算を発表するとともに、20年12月通期の連結営業利益を22億円から18億円(前期比2.0%減)に減額修正することを明らかにした。レストラン部門の売り上げ減などが響く。ただ、市場では、すでに今期業績の下方修正を見込んでいた。むしろポジティブ評価されたのは第2四半期(4~6月)の同利益が1億3900万円の黒字となったこと。市場では、赤字を見込んでいただけに、底堅い業績を前向きに評価する買いが流入している。

■北陸電力 <9505>  690円  +39 円 (+6.0%)  11:30現在
 29日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は2.7倍増益で着地」が好感された。
 北陸電力 <9505> が7月29日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.7倍の154億円に急拡大した。
  ⇒⇒北陸電力の詳しい業績推移表を見る

■エムスリー <2413>  5,380円  +260 円 (+5.1%)  11:30現在
 エムスリー<2413>がマドを開けて大幅続伸。株価は前日比9%高の5580円まで上値を伸ばし、上場来高値を更新している。29日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算(国際会計基準)は、売上高354億7800万円(前年同期比15.3%増)、税引き前利益112億2200万円(同25.8%増)と2ケタ増収増益達成しており、これが好感されている。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、製薬会社からマーケティング支援の受注が急増し、メディカルプラットフォーム事業の収益が大きく伸びた。また、オンラインサービスの需要増加で中国などアジア地域を中心に大きく成長した海外事業も業績拡大に貢献した。なお、通期業績見通しは新型コロナウイルスの影響を合理的に算出することが困難であることから引き続き未定としている。

■野村ホールディングス <8604>  502円  +22.2 円 (+4.6%)  11:30現在
 野村ホールディングス<8604>が大幅高スタートで6日ぶり反発に転じている。29日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結税引き前利益が前年同期比2.4倍の1818億1100万円に急拡大しており、これを好感する買いが向かっている。3月のマーケット急変からの正常化や顧客の取引量増加などを背景に、フィクスト・インカムや米州・アジアのエクイティ収益が大きく伸び、ホールセール部門の収益が急拡大したことが寄与。ホールセール部門は米国会計基準の適用を開始した02年3月期以降で過去最高の収益となった。また、個人向け営業部門の採算が改善したことも大幅増益につながった。

■カゴメ <2811>  3,195円  +135 円 (+4.4%)  11:30現在
 カゴメ<2811>が3日ぶりに反発。同社は29日取引終了後に決算を発表し、第2四半期(4~6月)の事業利益が43億5500万円と市場予想(40億円前後)を上回ったことが好感されている。国内外ともに外食向け商品の販売は落ち込んだが、国内の飲料や加工食品が堅調。巣ごもり消費による内食回帰で、家庭向けが伸びたことを評価する買いが流入している。

■パンパシHD <7532>  2,477円  +54 円 (+2.2%)  11:30現在
 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>が5日続伸している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「2020年6月期の連結営業利益は、前の期比15%増の720億円強だったようだ」と報じられており、会社側の従来予想である710億円を上回ったとの観測が好材料視されている。記事によると、新型コロナウイルスに対応して確保したマスクや消毒液などの販売が好調だったという。なお、決算発表は8月12日を予定している。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,848円  +109 円 (+1.6%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>が6連騰と気を吐いている。日経平均は前日まで4日続落と軟調地合いを強いられているが、そのなか日経平均寄与度が高く先物を絡めたインデックス売りの影響を受けやすい同社株が逆行高を続け、新値街道を走っていることにマーケットの視線が集まっている。同社は29日取引終了後、新型コロナの感染を唾液で調べる「唾液PCR検査」を行う新会社を設立したことを発表、これが株価の上値追いを後押しする材料となっている。企業や自治体の検査受託を今秋にも開始する予定で、1日当たり1万件の検査能力を整える方針で、今後の展開に期待がかかる。

■三越伊勢丹 <3099>  516円  -44 円 (-7.9%)  11:30現在  東証1部 下落率4位
 29日に決算を発表。「非開示だった今期最終は赤字拡大、未定だった配当は3円減配」が嫌気された。
 三越伊勢丹ホールディングス <3099> が7月29日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終損益は305億円の赤字(前年同期は60.1億円の黒字)に転落した。業績悪化に伴い、従来未定としていた今期の上期配当を3円(前年同期は6円)実施するとし、従来未定としていた下期配当も6円実施する方針とした。年間配当は前期比3円減の9円に減配となる。
  ⇒⇒三越伊勢丹の詳しい業績推移表を見る

■花王 <4452>  7,917円  -371 円 (-4.5%)  11:30現在
 花王<4452>が急落している。29日の取引終了後に発表した20年12月期上期(1~6月)の連結業績(国際会計基準)は、売上高6671億5800万円(前年同期比7.5%減)、税引き前利益737億3000万円(同13.8%減)となり、これが嫌気されている。新型コロナウイルス感染拡大を受けてハンドソープや消毒液といった衛生関連商品は前年を大きく上回った。一方、化粧品事業ではインバウンド需要が減少したほか、マスク着用の常態化などでメイク品が低迷。外出規制や小売り店の臨時休業の影響も受け、収益ともに大幅に減少した。また、ケミカル事業では対象業界の不振により業績が悪化した。併せて、通期の同利益を従来予想の2250億円(前期比6.8%増)から1890億円(同10.3%減)へ下方修正している。

■両毛システムズ <9691>  2,188円  +400 円 (+22.4%) ストップ高買い気配   11:30現在
 両毛システムズ<9691>がストップ高カイ気配となっている。29日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結業績は、売上高32億8200万円(前年同期比9.2%増)、経常利益1億5900万円(同2倍)となり、これを好材料視する買いが入っている。公共事業セグメントのソフトウェア開発・システム販売分野で水道事業者向けシステム販売などが好調だったことが収益を押し上げた。上期計画の2億400万円に対する進捗率は8割近くに達しており、業績上振れが期待されている。

●ストップ高銘柄
 ストリームM <4772>  470円  +80 円 (+20.5%) ストップ高   11:30現在
 ブラス <2424>  473円  +80 円 (+20.4%) ストップ高   11:30現在
 ブランジスタ <6176>  574円  +80 円 (+16.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 コーユーレンティア <7081>  1,130円  +150 円 (+15.3%) ストップ高   11:30現在
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均