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【市況】株価指数先物【引け後コメント】主要企業の決算発表を控え、次第にポジション圧縮の流れに


大証9月限
日経225 22610 -80 (-0.35%)
TOPIX 1566.0 -12.5 (-0.79%)

 日経225先物は、前日比80円安(-0.26%)の2万2610円で取引を終了。米ハイテク株主導によるナスダックの反発を手掛かりに、寄り付きは2万2660円とシカゴ先物清算値(2万2665円)にサヤ寄せする形で始まった。その後はこう着が続いていたが、前場半ば辺りから強い動きをみせており、一時2万2820円まで上げ幅を広げる場面がみられた。米上院共和党が1兆ドル(約105兆円)規模の経済対策案を公表したと伝わったほか、これを受けたグローベックスのNYダウ先物の上昇、さらに上海総合やハンセン指数といったアジア市場の強い値動きなどが先物買いに向かわせたようである。

 しかし、前引けのTOPIXが0.20%の上昇だったこともあり、日銀のETF買い入れによる需給面での下支えが期待できない中、NYダウ先物が上げ幅を縮めたほか、都内の新型コロナ感染者が270人と伝わったことが模様眺めムードにつながった。

 さらに、信越化学<4063>、オムロン<6645>、東京エレクトロン<8035>など主要企業の決算発表をきょうに控える中、次第にポジションを圧縮する流れから、引けにかけて弱含みとなり、日中安値で取引を終えている。

 日経225先物は寄り付き後早い段階で25日移動平均線を下回る場面がみられたが、結局は下ヒゲを残す形で下げ渋っており、25日線を支持線とした底堅さが目立った。もっとも、指数寄与度の大きい東京エレクトロン、ファーストリテイリング<9983>、アドバンテスト<6857>などの戻りの鈍さも目立っており、日銀のETF買い入れ観測によってTOPIX優位の展開となった。NT倍率は先物中心限月で14.37に低下しており、支持線として意識される25日線に接近してきている。

 手口面では、日経225先物はクレディスイスが780枚、ゴールドマンが600枚程度の売り越し。対してABNアムロが670枚、JPモルガンが400枚程度の買い越し。クレディスイスは前日に1020枚程度買い越しており、金価格の上昇などを背景にCTA経由の買いと観測されていた。金先物相場は後場半ば辺りから急速に弱含んでおり、クレディスイスの売り越しにつながったとの思惑も。TOPIX先物はモルガンSが3400枚、クレディスイスが920枚程度の売り越し。一方でバークレイズが1770枚、メリルが1600枚程度の買い越しだった。

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