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【注目】前週末17日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―


■大日光 <6635>  603円 (+100円、+19.9%) ストップ高

 大日光・エンジニアリング <6635> [JQ]がストップ高。17日午前9時30分ごろ、連結子会社の賽斯工程(香港)が深セン市彩煌栄昌科技(CH&GTT)と合弁会社設立を伴う業務提携を行うと発表しており、これが好感された。今回の提携は、中国華南地区における車載向け案件を中心とした事業拡大を図ることが目的。合弁会社は8月18日にCH&GTT60%、賽斯工程(香港)40%の出資で設立し、車載関連電子基板の開発生産などを行う予定としている。

■キャンディル <1446>  621円 (+100円、+19.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。キャンディル <1446> がストップ高。16日の取引終了後、ガラード(神戸市西区)及びナノウェイヴ(愛知県瀬戸市)と、抗ウイルス・抗菌光触媒コーティング剤などの供給・販売及び共同開発に関して、包括的業務提携契約を締結したと発表しており、これが好感された。今回提携した2社のうち、ナノウェイヴは光触媒コーティング剤の研究開発に携わり、開発製造の経験が豊富で、特許技術を取得した原料の生産販売を行っている一方、ガラードはその原料を用いて各種コーティング剤を製造し、日本国内及び海外に販売している。また、品質の高いコーティング剤を安定的に生産する能力を有していることから、3社の強みを生かすことで、商業施設や住宅、車両などの衛生的で安心感のある空間づくりを支援するという。

■ビットワンG <2338>  544円 (+73円、+15.5%)

 ビットワングループ <2338> [東証2]が上昇トレンドを強め3連騰。通信キャリア向けシステム構築を祖業とするシステム開発会社で、教育や資格取得分野などで優位性を発揮する。足もとの業績は厳しいものの、5G人工知能(AI)を融合した関連事業に傾注し立て直しを図る構えにある。16日取引終了後、ディープラーニング技術を応用したサービスの企画開発を手掛けるセンスタイムジャパン(京都市中央区)と業務提携し、センスタイムのディープラーニングを用いたAI技術に関するプロダクトを販売する計画にあり、これを材料視する買いを呼び込んだ。

■アライドアキ <6081>  293円 (+39円、+15.4%)

 アライドアーキテクツ <6081> [東証M]が急反騰。17日、ラオックス <8202> [東証2]と業務提携を行い、中国向け販売パッケージの提供を開始したと発表しており、これが好感された。ラオックスの主要株主である中国最大級の小売企業・蘇寧易購グループの中国販売ネットワークを活用するという。これにより、広告主企業に対して越境ECインバウンド、中国への商品の輸出など幅広い支援が可能になるとしており、業績への貢献が期待されている。

■ISID <4812>  5,470円 (+640円、+13.3%)

 東証1部の上昇率4位。ISID <4812> が急反騰し約5ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。16日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(1-6月)連結業績について、売上高が523億円から550億2000万円(前年同期比11.9%増)へ、営業利益を53億円から69億7100万円(同34.0%増)へ、純利益を34億5000万円から45億1200万円(同32.2%増)へ上振れて着地したようだと発表した。ビジネスソリューションやコミュニケーションITセグメントを中心に売上高が予想を上回ったことが要因という。また、販管費も計画を下回ったとしている。

■ナルミヤ <9275>  619円 (+63円、+11.3%)

 東証1部の上昇率6位。ナルミヤ・インターナショナル <9275> が急反騰。16日の取引終了後、未定としていた21年2月期連結業績予想について、売上高307億7600万円(前期比6.6%減)、営業利益4億5200万円(同72.8%減)、純利益1億600万円(同89.3%減)を見込むとしたが、株価は低調な展開が続いていただけにアク抜け感から買いが入ったようだ。 新型コロナウイルス感染症の影響は期末まで縮小しながら継続すると想定するも、eコマースなど収益力の高い事業への経営資源の集中や、ショッピングセンターへの出店を行うことで、第2四半期から第4四半期までは前期を上回る売上高を見込んでいるという。

■BASE <4477>  5,720円 (+450円、+8.5%)

 BASE <4477> [東証M]が急反発。大和証券が16日付で投資判断を新規「2」(アウトパフォーム)とし、目標株価を7000円に設定したことが好材料視されたようだ。同証券によると、EC市場は巨大なショッピングモールから特徴のあるショップの開設にニーズがシフトしており、特に新型コロナウイルス感染症を契機に新しい世代のECショップが活況で不可逆的な変化が加速していると指摘。また、拡大する小規模・個人事業者向けサービスでの取りこぼしをなくすことにリソースを集中しており、今後のニューノーマルとなるEC市場シフトを的確に取り込むことになるとしている。営業利益は20年12月期5億5000万円(前期4億4100万円の赤字)、21年12月期11億円を予想している。

■サン電子 <6736>  1,870円 (+121円、+6.9%)

 サン電子 <6736> [JQ]が大幅高で4日続伸。16日夕方の日本経済新聞電子版で「NTTドコモはサン電子と共同で、遠隔での作業効率を高められるサービスを始めた」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、眼鏡型ウェアラブル端末「スマートグラス」と次世代通信規格5Gのネットワークを活用し、離れた場所でも現場の状況をリアルタイムで把握して指示を出すなどできるようになるという。なお、サン電子は13日付で同件を発表している。

■大戸屋HD <2705>  2,990円 (+130円、+4.6%)

 大戸屋ホールディングス <2705> [JQ]が5日ぶりに大幅反発。17日付の日本経済新聞朝刊で「外食大手コロワイドによるTOB(株式公開買い付け)に対し、反対する方針を固めた」と報じられたことを受けて、敵対的買収に発展しTOB価格が引き上げられるとの思惑が働いたようだ。これに対して大戸屋HDは17日の寄り前、「当社として発表したものではない。7月20日の臨時取締役会で、方針の決議を行う予定としている」とコメント。また、公表すべき事項が発生した場合には速やかに公表するとしている。

■都築電 <8157>  2,146円 (+85円、+4.1%)

 都築電気 <8157> が大幅反発。時価は1990年以来30年ぶりの高値圏を走っている。富士通系ディーラーで、情報ネットワークソリューションや電子デバイスのほか、クラウド構築やエッジコンピューティング人工知能(AI)分野など多くの成長領域で実績を重ねている。東証1部への市場変更発表を契機に6月18日にマドを開けて大きく上放れたが、その後も継続的な実需買いが入り利益確定売りを吸収しながら上値指向を継続している。21年3月期は新型コロナウイルスの影響で営業4割減益を見込むが、これは一過性とみて22年3月期以降の業績回復に期待する形で法人筋の組み入れが進んでいるもようだ。企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)関連投資が中期的に同社の業績を後押しするとの見方が強い。

■大阪油化 <4124>  1,380円 (+49円、+3.7%) 一時ストップ高

 大阪油化工業 <4124> [JQ]が5日ぶり大幅反発、一時ストップ高で年初来高値を更新。16日の取引終了後、20年9月期の連結業績予想について、営業利益を7600万円から1億1000万円へ、最終利益を5200万円から7500万円へ上方修正しており、これが好感された。新型コロナウイルスの影響による顧客の在庫調整が影響し売上高は12億3000万円から10億5000万円へ下方修正したものの、製造コストをはじめとしたその他の経費節減に努めたことから利益は上振れるとしている。なお、前期は連結決算を行っていないため、前期との比較はない。

■ミクロン精密 <6159>  1,050円 (+35円、+3.5%)

 ミクロン精密 <6159> [JQ]が大幅反発。16日の取引終了後、上限を2万7000株(発行済み株数の0.44%)、2740万円とする自社株を17日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表したことが好感された。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び財務戦略を可能にするためという。

■物語コーポ <3097>  8,090円 (+260円、+3.3%)

 物語コーポレーション <3097> が大幅反発。16日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比3.7%減と4ヵ月連続で前年実績を下回った。ただ、減少率は前月の42.8%減から大きく縮小しており、これが好感された。主力の焼肉部門が同2.4%増とプラスに転じたことが貢献した。なお、全店売上高は同2.3%増で、3ヵ月ぶりにプラスに転じた。

■オーウエル <7670>  586円 (+14円、+2.5%)

 オーウエル <7670> [東証2]が3日続伸。16日の取引終了後、航空認証の国際規格「AS/EN9120」を取得したと発表しており、これが好感された。今回の認証取得は、航空宇宙関連の部品を製造している顧客に対して、塗料供給の品質を確保するとともに、今後の航空宇宙産業の発展を見据えた新たなビジネスの創造を図ることが目的としている。

■アクモス <6888>  607円 (+12円、+2.0%)

 アクモス <6888> [JQ]が反発。16日の取引終了後、配当方針を変更すると発表しており、これが好感された。従来は、個別の当期純利益に対する配当性向30%を目標に連結業績を勘案するとしていたが、連結純利益に対する配当性向30%以上を目標にするとしており、20年6月期業績の期末一括配当予想5円に関しても増配の可能性があるとの思惑が株価を下支えしているようだ。

■アドテスト <6857>  6,700円 (+90円、+1.4%)

 アドバンテスト <6857> が4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエイト」とし、目標株価を7400円から8000円へ引き上げたことが好材料視された。同証券では、半導体の技術進化がもたらすテストフローの変化が、同社の新たな成長機会を創出すると指摘。データセンター用サーバなど温度や電圧変動などがシビアに影響する半導体デバイスでは、ウエハやパッケージレベルに加え、システムレベルでのテストニーズが増えているという。これらのテストニーズはストレージやモバイル機器、車載システムなどにもあり、多様な環境下で量産規模のテストソリューションを提供できる同社の新たな成長領域になるとしている。

■JKHD <9896>  793円 (+8円、+1.0%)

 JKホールディングス <9896> が反発。16日の取引終了後、京都板硝子(京都市南区)の全株式を取得し子会社化したと発表しており、これが好感された。京都板硝子は、日本板硝子 <5202> の100%子会社で、京都府を中心に建築用ガラス、住宅サッシなどの卸売及び施工を展開している。今回、毎期安定した利益を確保している京都板硝子を子会社化することでグループ事業のシナジーが期待できると判断し株式を取得するとしている。なお、21年3月期業績への影響は軽微としている。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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