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【市況】株価指数先物【引け後コメント】テスラ失速後の動向を見極め、NT倍率修正のタイミングを探る


大証9月限
日経225 22570 -140 (-0.61%)
TOPIX  1563.5 -6.5 (-0.41%)

 日経225先物は、前日比140円安(-0.61%)の2万2570円で取引を終了。新型コロナウイルス感染再拡大への警戒やテスラの失速を受けた利益確定が強まった米国市場の流れを受けて売りが先行。寄り付きは2万2630円とシカゴ先物清算値(2万2540円)を上回って始まり、現物の寄り付き直後には2万2650円を付けるなど、底堅さが意識された。しかし、その後は2万2600円を挟んで狭いレンジでの推移が続く中、前引けにかけてややレンジを下放れる形となった。

 前引けのTOPIXは0.48%の下落となり、日銀のETF買い入れへの期待もあったが、ランチタイムの日経225先物は無反応であり、ETF買い入れは入らないとの見方に。上海指数やハンセン指数が弱含みで推移していたことも様子見姿勢につながり、後場はより狭いレンジ取引が続いた。現物の大引け後は若干の買い戻しがみられたが、終日こう着感の強い相場展開だった。

 東証1部の売買代金は2兆円を下回っており、後場の狭いレンジ取引をみても、日銀のETF買い入れは入らなかったと観測される。グローベックスのNYダウ先物は上昇して推移していたが、これを手掛かりとした反応は限られていた。高値更新後にナスダックは2%の下落、日本の自動車メーカーを合わせた時価総額さえも超えるテスラの失速後の動向を見極めたいところだろう。投資アプリ「ロビンフッド」のユーザーで、何らかの形でテスラ株を保有している人は45万人超とも伝えられている。バブル下の中、センチメントを左右させることになるほか、相場転換のキッカケとなるようだと、NT倍率の修正を意識しておく必要がある。ナイトセッションでは、ナスダックやテスラの動向に反応しやすいだろう。

 なお、米国市場の後場からの失速については、新型コロナウイルス感染に関する報道、特にカリフォルニア州の報道が嫌気されたほか、7月15日に延期されていた税金の支払い期日が控えているためとの見方がされている。

 手口面では、日経225先物はゴールドマンが650枚、モルガンSが560枚程度の売り越し。対してABNアムロが1100枚程度の買い越しだった。ただし、ポジションを大きく傾けている動きではない。TOPIX先物は、ソジェンが850枚、バークレイズが600枚程度の売り越し。JPモルガンが780枚、UBSが560枚、ゴールドマンが500枚程度の買い越しだった。

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