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【市況】グロース株の利益確定、バリュー株への資金流入を意識させそう/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 14日の日本株市場は、米国市場の流れを受けて利食い優勢の展開になりそうだ。13日の米国市場はNYダウが小幅に上昇したが、ナスダックは下落。ウイルスワクチン開発に向けた進展が発表され、期待感から大きく上昇して寄り付いた。しかし、引けにかけてはハイテク株の利益確定と思われる売りが強まったほか、ウイルス感染の拡大を受け、カリフォルニア州が劇場や室内のレストラン、バー、ジムの営業を再び閉鎖する指示を出し、景気低迷への懸念から失速した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比170円安の22540円。円相場は1ドル107円20銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売りが先行することになりそうだが、売り一巡後は底堅さが意識されそうである。新型コロナウイルスに関連する報道に振らされる流れは想定内であり、嫌気した流れも限られよう。ただし、週初の米国市場の上昇を織り込んでいた面もあり、利益確定に向かわせやすいところ。NYダウは高いところから500ドル超上げ幅を縮めているほか、ナスダックは高値更新後の失速であり、ハイテク株も軒並み引けにかけて失速していた。そのため、グロース株の利益確定、バリュー株への資金流入を意識させそうだ。

 昨日も東エレク<8035>が上げ一服をみせていたこともあり、グロース株からバリュー株へのシフトの兆しはみられていた。米国市場では午後に入り急速に利益確定の流れが強まったこともあり、この流れが強まる可能性がありそうだ。また、強い上昇が続いていたテスラは、16%の上昇で高値を更新した後の失速で、結局は3%の下落となっていた。強いトレンドは維持しているが、こういった動きが表れたことによって、日本株においても上昇が続いているNT倍率の修正を意識させてくる可能性がありそうだ。

 日経平均は5日、25日線辺りでの攻防となりそうであり、短期的には売り仕掛けの動きも出やすいところ。ただし、もち合いレンジの上限を捉えている状況であり、下値の堅さが意識されてくるようであればショートカバーを誘う流れに向かいやすい。目先的にはバリュー株へのシフトが意識されてきそうであるが、あくまでも利益確定の流れによる調整との見方から、グロース株については押し目拾いのスタンスに。
《AK》

 提供:フィスコ

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