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【市況】株価指数先物【引け後コメント】ファーストリテイリングの下方修正はナイトセッションで織り込む


大証9月限
日経225 22480 +110 (+0.49%)
TOPIX 1554.0 -2.0 (+0.12%)

 日経225先物は、前日比110円高(+0.49%)の2万2480円で取引を終了。ハイテク主導による米国市場の上昇を受けて買い先行で始まり、寄り付きは2万2500円とシカゴ先物清算値(2万2495円)にサヤ寄せして始まった。しかし、指数寄与度の大きいソフトバンクグループ <9984> とファミリーマート <8028> が指数を押し上げる一方で全体の7割近い銘柄が下落しており、その後は2万2500円を挟んでの狭いレンジ取引が続いた。

 前引け後に2万2440円まで上げ幅を縮めたが、ランチタイムでは下げ幅を縮めており、後場半ばには一時2万2670円まで上げ幅を広げる場面もみられた。前引けの TOPIXは0.30%の下落だったが、市場関係者からは“日銀のETF買い入れが入っているのでは“との声が多数聞かれた。とはいえ、明日のETFの分配金支払いのための売り需要が警戒される中では積極的に上値を買い上がる流れにもならず、大引けにかけては利益確定の動きが優勢となり、ほぼ寄り付き水準で終えている。

 引き続き25日移動平均線を支持線とした底堅い値動きが続くと考えられるが、ファーストリテイリング <9983> が2020年8月期の営業利益予想を従来の1450億円から1300億円に下方修正している。指数寄与度の大きいこともあり、ナイトセッションでは先回り的なショートの動きが意識されやすい。また、明日はオプションSQでもあるため、こちらもナイトセッションでは思惑的な売買につながりそうである。

 明日はETF(上場投資信託)の分配金支払いに伴う先物への売り需要を手掛かりに、後場半ば辺りから大引けにかけてはショート筋による短期的な売りが出やすいだろう。ただ、8日は安値引けとはなったが、これまでの保ち合いレンジ内での推移であり、下値は限られている。需給イベント通過後を想定した押し目買いも大引けに向けて入りやすいところであろう。

 手口面では、日経225先物は野村が1440枚程度の買い越しに対して、JPモルガンが540枚、シティが500枚、松井が430枚程度の売り越し。TOPIX先物では大和が4000枚近く買い越しており、日銀による買い入れが入った可能性がある。売り越しはモルガンSが2500枚、野村が1600枚、ABNアムロが1200枚程度となった。

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