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【特集】飯野海運 Research Memo(2):歴史ある海運業と不動産業が両輪


■会社概要

1. 会社概要
飯野海運<9119>は1899年の創業(飯野商会、京都府舞鶴市)以来120年以上の歴史を誇る海運会社である。現在は資源・エネルギー輸送を主力とする海運業(外航海運業、内航・近海海運業)と、本社の飯野ビルディング(東京都千代田区)を主力とするオフィスビル賃貸の不動産業を両輪として事業展開している。

2020年3月期末の資本金は13,092百万円、自己資本比率は31.7%、1株当たり純資産は692円63銭、発行済株式数は111,075,980株(うち自己株式数5,269,276株)である。

2020年3月期末時点のグループ会社は、同社、及びグループ会社72社(連結対象子会社58社、持分法適用会社5社、連結対象外関係会社9社)の合計73社で構成されている。海外はシンガポール、ヒューストン、ロンドン、コネチカット、ドバイ、上海に、駐在員事務所及び現地法人を展開している。

2. 沿革
1899年に創業者の飯野寅吉(いいのとらきち)氏が京都府舞鶴市に飯野商会を設立して港湾荷役業及び石炭運送業に着手、1944年に現商号の飯野海運株式会社に改称、1949年に東京証券取引所に上場した。2004年には海上運送業においてISO9001及びISO14001を同時認証取得、2005年にはビル賃貸業においてISO9001及びISO14001を同時認証取得している。そして2019年7月に創業120周年を迎えた。

海運業では1964年の海運集約に際して定期船部門を分離・譲渡し、以来、タンカー・不定期貨物船経営を主力としている。ケミカルタンカー事業に本格進出したのは1980年代で、1991年にはインドネシア産LNGプロジェクトに参画してLNG輸送に進出、1993年にはカタール産LNGプロジェクトに参画、2001年には世界最大級のサウジアラビア・メタノール製造プロジェクトに参画した。また2019年12月には同社初の2元燃料主機関搭載のメタノール船が竣工、2020年3月には同社初のSOxスクラバー(脱硫装置)搭載のVLCCが竣工した。2021年にはLPGを燃料として使用できる同社初の2元燃料主機関搭載のVLGCが竣工予定で、環境への負荷を低減する技術の積極導入を進めている。

不動産業では2011年飯野ビルディング建て替え1期工事が完了して開業、本社オフィスが日本初の「LEEDプラチナ認証」を取得、2014年飯野ビルディング2期工事が完了してグランドオープンした。2018年には旧東京桜田ビルの跡地を含む新橋田村町地区市街地再開発事業が本格始動、飯野ビルディング事務所基準階(7階~27階)がBELS(建築部省エネルギー性能表示制度)評価で最高ランク5つ星を取得した。2019年には『環境・社会への配慮』がなされたビルに与えられるDBJ Green Building認証を飯野ビルディングで最高ランクの5つ星、汐留芝離宮ビルディングで4つ星を取得した。また2020年3月には英国ロンドンのオフィスビルを取得し、海外不動産を事業ポートフォリオに加えた。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《ST》

 提供:フィスコ

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