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【市況】<マ-ケット日報> 2020年6月30日

 6月最後の取引となる本日の市場は日経平均が反発。終値は前日比293円高の2万2288円だった。前日の米国株が大きく上昇し投資家のリスク回避姿勢が和らいだ。前日に大幅安となっていた日本株にもいったん自律反発を狙った買い戻しが入りやすかった。ただ、昨日の下げ幅を埋めるほどではなく持続的な上昇ムードには戻っていない。

 昨日の米国市場は予想を上回る経済指標の発表を受けダウ平均は大幅反発した。5月の仮契約住宅販売指数は前月比44%上昇と事前予想(15%上昇)を大幅に上回った。ダラス連銀製造業景況指数も前月から大幅に改善。新型コロナウイルスの感染再拡大にも関わらず景気持ち直しが続くとの見方が強まり、景気敏感株を中心に買いが広がった。もっとも、直前の下げ幅700ドルを埋めるには至らず元の勢いは回復できていない。

 さて、東京市場は米国の経済指標の改善から景気の先行きに対する過度な懸念が和らぎ買い戻しにつながった。6月の中国製造業PMIが市場予想を上回る改善を示したことも追い風だった。中国政府が香港への統制を強める「香港国家安全維持法」が成立したと香港メディアが伝えた。市場ではトランプ政権は中国に対する強硬姿勢を維持しそうだが、米国経済への影響を考慮して貿易合意の見直しなどには踏み込まないだろうとの声があった。もっとも、戻り待ちの売りが上値を抑え終盤には上げ幅を縮小。物色にやや手詰まり感もあり明日も上値を追いにくい展開が予想される。(ストック・データバンク 編集部)

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