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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ハイレックス <日足> 「株探」多機能チャートより

■ハイレックス <7279>  1,112円 (-103円、-8.5%)

 ハイレックスコーポレーション <7279> が大幅3日続落。前週末26日の取引終了後に発表した第2四半期累計(19年11月~20年4月)連結決算が、売上高1065億7800万円(前年同期比14.1%減)、営業利益12億8700万円(同69.8%減)、最終利益4億4600万円(同83.9%減)となり、従来予想の営業利益42億5700万円を大きく下回って着地したことが嫌気された。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う各国のロックダウンや顧客の稼働停止の影響などで、グループ各社の生産活動が大幅に減少したことによる販売減少に加えて、操業度の低下が響いたという。なお、20年10月期通期業績予想は引き続き未定としている。また、従来中間・期末各26円50銭を予定していた配当予想については、中間配当を11円、期末配当を未定に修正した。

■日本製鉄 <5401>  975.8円 (-47.2円、-4.6%)

 日本製鉄 <5401> が売りを浴びフシ目の1000円大台を割り込んだのをはじめ、ジェイ エフ イー ホールディングス <5411> も下落基調を強め75日移動平均線上まで水準を切り下げるなど鉄鋼株の下げがきつい。米国では新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、テキサス州で経済再開の動きを一時休止するなど、景気回復への過度な期待感が剥落している。新型コロナによる世界景気への影響も懸念されるなか、景気敏感セクターの鉄鋼株は再びリスク回避の売り対象となった。東証1部33業種中で「鉄鋼」は値下がり率トップに売り込まれる展開となった。

■ハローズ <2742>  3,515円 (-170円、-4.6%)

 ハローズ <2742> は大幅反落。前週末26日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)単独決算は、売上高380億3500万円(前年同期比17.6%増)、営業利益19億1300万円(同74.9%増)、純利益13億2600万円(同82.9%増)と大幅増益となったものの、23日に年初来高値3780円を付けるなど直近上昇基調にあったことや目先の材料出尽くし感から売り優勢となった。食料品を中心とした在宅用消費が増加したことに加えて、4月に徳島県小松島市へ大林店を出店したことなどが寄与した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高1420億円(前期比5.5%増)、営業利益54億4000万円(同2.8%増)、純利益35億8000万円(同1.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■日経レバ <1570>  18,510円 (-870円、-4.5%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> が一時930円安の1万8450円まで売り込まれた。米国では新型コロナ感染拡大に歯止めがかからず経済再生期待が後退しており、前週末にNYダウなど主要株指数が急落、その影響を受けて週明けの東京株式市場は日経平均が500円を超える下げをみせた。日経レバは日経平均に連動するETFで変動率は日経平均の2倍に基本設定されており、全体が波乱相場になると個人投資家などの短期資金が集結し活況商いとなる傾向がある。きょうは全市場を通じ2位以下に大差をつけて売買代金をこなした。

■国際石油開発帝石 <1605>  659.6円 (-25.4円、-3.7%)

 国際石油開発帝石 <1605> が6日続落と下値模索の動きを強めたほか、NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブル ETN <2038> も5%を超える反落となった。米国で一部経済活動再開の動きが休止されるなど新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済低迷が再び警戒された。原油需要の先行き不透明感から、前日のWTI原油先物価格は反落したが、きょう午前の中東産ドバイ原油の価格も下落基調にある。米シェール開発大手のチェサピーク・エナジーの破綻も懸念されている状況だ。

■コスモHD <5021>  1,538円 (-50円、-3.2%)

 コスモエネルギーホールディングス <5021> が4日続落。29日付の毎日新聞朝刊が「石油元売り3位のコスモ石油が『スーパーマグナム』のブランドで販売するハイオクガソリンについて、エンジンの汚れを取り除く添加剤が入っていないのに10年以上、『使い続けるほどにきれいにしてくれる』と虚偽の性能を公式ホームページ(HP)に記載していたことが判明した」と報じており、これが嫌気されたようだ。記事によると、同紙の指摘により、会社側は4月にHPを修正したという。ただ、景品表示法違反に該当する可能性があるとも報じており、業績への影響なども警戒された。

■三菱UFJ <8306>  422.5円 (-9.8円、-2.3%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> などメガバンクや第一生命ホールディングス <8750> など生保株が軟調展開を強いられた。前週末の米国株市場では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い経済再生の動きにストップがかかるとの懸念が高まり全体指数が大幅安となったが、そのなか米10年債利回りが0.65%を割り込む水準まで急低下、ゴールドマン・サックスが8.6%あまりの急落となったのをはじめ大手金融株が軒並み大幅安となった。東京市場でもこの流れを引き継ぎ、米国事業を展開するメガバンクや生保株には売り圧力が強まった。

■武田薬品工業 <4502>  3,882円 (-88円、-2.2%)

 武田薬品工業 <4502> が後場下げ幅を拡大。正午ごろ、ノバルティス社が欧州におけるドライアイ治療薬「Xiidra」の販売許可申請の取り下げに伴い、特定の販売実績に基づくマイルストンを受領する見込みが低下したと発表しており、これを嫌気した売りが出た。なお、これに伴い、21年3月期第1四半期において、約2億ドルの営業利益に対する損失影響の発生を見込み、純利益に対する損失影響は約1億5000万ドルを予想しているという。

■ダイキン工業 <6367>  16,925円 (-250円、-1.5%)

 ダイキン工業 <6367> に強気評価。SMBC日興証券は26日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価は1万8000円から2万円に引き上げた。新型コロナウイルスによる販売減少の影響は大きく、特に21年3月期の欧州空調事業とアジア(中国除く)空調事業の売上高を大きく下方修正した。しかし、欧州やアジア・オセアニアは第2波リスクがあるものの、足もとでの経済活動再開に向けた動きが強くなっている。同証券では第1四半期(4~6月)の営業利益は334億円と予想しており、会社側の上期計画の同利益400億円に対する進捗率はかなり高いとみている。

※29日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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