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【注目】前週末26日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

フルッタ <日足> 「株探」多機能チャートより

■フルッタ <2586>  321円 (+80円、+33.2%) ストップ高

 フルッタフルッタ <2586> [東証M]がストップ高の321円に買われた。東京証券取引所が25日の取引終了後、同社株の上場廃止にかかる猶予期間入り銘柄の指定を解除すると発表しており、これが好感された。同社は19年3月期に債務超過の状況になったことから上場廃止にかかる猶予期間入り銘柄に指定されていたが、20年3月期に債務超過を解消したことから解除された。

■ビープラッツ <4381>  2,052円 (+400円、+24.2%) ストップ高

 ビープラッツ <4381> [東証M]がストップ高。同社はサブスクリプションを基盤とするプラットフォームシステムを提供している。25日取引終了後、NTTデータ <9613> が展開する電気事業者向けクラウドサービス「ECONO-CREA」にサブスクリプション統合プラットフォーム「Bplats」が採用されたことを発表。また、サブスクリプション分野で協業を推進していくことも合わせて発表しており、これを材料視する買いが集中した。

■セキチュー <9976>  2,150円 (+400円、+22.9%) ストップ高

 ホームセンター運営のセキチュー <9976> [JQ]がストップ高。25日取引終了後に発表した21年2月期第1四半期(3-5月)の経常利益(非連結)が前年同期比2.1倍の5億2900万円に急拡大しており、これを好材料視する買いが入った。 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、衛生用品や巣ごもり消費関連商品に特需が発生したことが収益を大きく押し上げた。第1四半期実績だけで、既に通期計画の2億8000万円を大きく上回っており、業績上振れは濃厚とみられる。

■丸文 <7537>  554円 (+80円、+16.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。丸文 <7537> がストップ高。同社は25日、革新的無線給電技術のIPベンダーである米オシア社と戦略的パートナーシップ契約を締結したことを明らかにした。オシア社特許を持つ空間伝送型ワイヤレス給電技術「Cota」のライセンス提供サービスを開始したとしており、これが材料視されたようだ。「Cota」は、ケーブル接続や充電パッドが不要で、無線技術を用いて同時に複数デバイスへ安全に電力供給することができる特許技術。同社はオシア社のパートナーとして日本企業にライセンス提供サービスと技術サポートを提供し、空間伝送型ワイヤレス給電の普及を通してスマートファクトリーやウェアラブルなどIoT技術の更なる発展に貢献するとしている。

■Ciメディカ <3540>  5,280円 (+705円、+15.4%) ストップ高

 歯愛メディカル <3540> [JQ]がストップ高に買われた。同社は26日、グループのアエラスバイオが歯髄幹細胞を用いた再生医療を開始すると発表しており、これが株価を刺激したようだ。これは、アエラスバイオと連携する「RD歯科クリニック」の再生医療等提供計画が厚生労働省に受理されたことに伴うもの。歯髄再生治療は、自らの不用歯から歯髄を採取し、その中に含まれる歯髄幹細胞を培養増殖し、虫歯(不可逆性歯髄炎など)で神経を喪失した歯に移植することにより歯髄を再生する治療で、この実用化は世界で初めての取り組みという。

■ジャステック <9717>  1,334円 (+147円、+12.4%)

 東証1部の上昇率3位。ジャステック <9717> が急反発し年初来高値を更新。25日の取引終了後に発表した第2四半期累計(19年12月-20年5月)単独決算が、売上高90億3400万円(前年同期比9.0%増)、営業利益13億1000万円(同21.8%増)、純利益9億4000万円(同25.1%増)と大幅増益となったことが好感された。素材・建設業、金融・保険業及び電力・運輸業にかかる開発案件が増加した。また原価率の改善や経費削減の取り組みなども奏功した。なお、20年11月期通期業績予想は、売上高184億500万円(前期比7.4%増)、営業利益23億200万円(同7.6%増)、純利益15億8200万円(同8.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■アルファP <9467>  2,508円 (+208円、+9.0%)

 アルファポリス <9467> [東証M]が続急伸。26日午後、人工知能(AI)を活用した新時代のヒットコンテンツの創出を目指して、東宝 <9602> と「AI子守唄プロジェクト」を開始したと発表しており、これが好感された。同プロジェクトは、東宝との共同IP「ゆめレスキュー」の世界観をベースにAIを用いて「子守唄」を制作し、子供たちの寝かしつけに最大限の効果を発揮する「AI子守唄」を誕生させるというもの。また、同プロジェクトと並行して、アルファポリスは絵本「ゆめレスキュー」を刊行するとあわせて発表している。

■ハニーズHD <2792>  1,176円 (+81円、+7.4%)

 ハニーズホールディングス <2792> が急反発。25日の取引終了後、集計中の20年5月期の連結業績について、売上高が495億円から425億6000万円(前の期比14.4%減)へ、営業利益が50億円から24億700万円(同46.8%減)へ、純利益が42億円から25億1500万円(同20.9%減)へ下振れたようだと発表したが、株価は6月中旬以降冴えない展開が続いていただけに、アク抜け感から買いが入ったようだ。第3四半期までは堅調に推移していたものの、新型コロナウイルス感染症の影響で第4四半期になって外出自粛要請や商業施設の休業・営業時間短縮などがあり、その影響で売上高が計画を下回ったとしている。

■日本通信 <9424>  186円 (+12円、+6.9%)

 日本通信 <9424> が急反発。26日前引け後に、米国におけるMVNO事業モデルを飛躍的に発展させるため、独自の「自社SIM」を発売したと発表しており、これが好感された。今回発行する「自社SIM」は、同社がSIMメーカーから調達するSIMを使い、新たな機能を追加できるため、これまで実現できなかった新たなサービスの提供を可能にしたのが特徴。また、モバイルネットワーク経由で新たな認証情報や機能をリモートから搭載することを可能にしており、これにより1年目は携帯事業者A社の携帯網を使い、2年目はB社の携帯網にスイッチできる「キャリア・スイッチSIM」を提供できるようになるという。更に、同社は現在、ローカル5G/4Gへの取り組みを進めているが、「自社SIM」にローカル基地局の認証情報と、携帯キャリアの基地局の認証情報の両者を書き込むことで、1枚のSIMでローカルと携帯キャリアの両方を一体として使える「ハイブリッドSIM」の提供も開始するとしている。

■クレアHD <1757>  107円 (+6円、+5.9%)

 クレアホールディングス <1757> [東証2]が急伸。25日の取引終了後、子会社クレアが販売するダチョウ抗体を配合した新型コロナウイルス対策商品に関して、フォーシーズ(東京都渋谷区)と販売業務委託契約を締結したと発表しており、これが好感された。今回の契約締結により、クレアは商品の検品、保管、販売、発送及びこれらに付随する業務をフォーシーズに委託することになる。これによりクレアは、商品を月間10万本取り扱うための在庫保管スペースを確保し、WEBサイトによる24時間体制での商品の販売が可能になるという。なお、業績に重大な影響を与えることが判明した場合、速やかに開示するとしている。

■日本オラクル <4716>  12,940円 (+680円、+5.6%)

 日本オラクル <4716> が急反発。25日取引終了後に発表した20年5月期の経常利益(非連結)は前の期比10.6%増の688億5700万円と9期連続で過去最高益を更新しており、これを好材料視する買いが向かった。東京と大阪にデータセンターを開設したことで旺盛なクラウドサービス需要を取り込んだほか、注力分野のERP(統合基幹業務システム)のアップグレード案件が伸びた。また、ライセンスサポートは高い契約更新率を維持し、新規保守契約も高水準を堅持した。業績好調に伴い、従来未定としていた前期の期末一括配当を149円(前の期比13円増)実施する方針としたことも好感された。なお、21年5月期は売上高が前期比0~3%増加する見通しとしている。

■イムラ封筒 <3955>  766円 (+36円、+4.9%)

 イムラ封筒 <3955> [東証2]がカイ気配スタートで3日ぶり大幅反発。封筒事業で国内首位に位置しており、売上高の80%を占めるパッケージソリューション事業では高い企画提案力で顧客ニーズを捉えている。新型コロナウイルスの影響によるネット通販市場の活況で包装需要が急拡大しており、会社側もここに焦点を合わせた成長戦略を描く。25日取引終了後、ノベルティ・事務用品の名入れオーダーメイド品のEC事業を展開するレスタス(大阪市北区)への出資が完了したことを発表しており、これによる業容拡大期待も買い人気を後押しした。

■文化シヤタ <5930>  764円 (+30円、+4.1%)

 文化シヤッター <5930> は3日ぶりに反発。25日取引終了後、大規模震災発生時でも間仕切を構成する部材の倒れや脱落するのを抑制する“地震動対策化”した「学校用間仕切」を7月1日に発売することを発表しており、これが好感されたようだ。文部科学省は、児童生徒などが一日の大半を過ごす学校施設は、十分な耐震性能を持たせる整備が重要としていることや、地域住民の応急的な避難場所としての役割を果たす必要から、「公立学校施設の耐震化」を推進している。今回開発した間仕切りは、同社独自の「はずれ止め構造」(特許出願済)を使用し、震度7クラスの地震でも安全性を確保できることが検証されており、従来の学校用間仕切りと比べてスペックアップしたという。

■日産化 <4021>  5,520円 (+200円、+3.8%)

 日産化学 <4021> が3日ぶりに大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が25日付で投資判断「ニュートラル」を継続し、目標株価を3770円から4770円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、会社計画には新型コロナウイルスの影響が十分に織り込まれていないとして、21年3月期の営業利益予想を会社計画の393億円に対して380億円と予想。ただ、新型コロナウイルスの影響によりタブレットやノートパソコンの需要が増大している点は追い風であるほか、中国のテレビ市場における配向膜のシェア拡大の可能性も高いとして、従来予想の360億円からは引き上げている。更に、22年3月期営業利益予想を397億円から438億円へ引き上げている。

■アンジェス <4563>  2,317円 (+77円、+3.4%)

 アンジェス <4563> [東証M]が大幅続伸。25日の取引終了後、大阪大学と共同開発中の新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチンについて、治験施設である大阪市立大学医学部付属病院の治験審査委員会で承認され、病院と契約を締結したと発表しており、開発の進捗を好感する買いが入った。これにより、今後治験薬の搬入などの手続きを行うほか、被験希望者の募集を開始し、臨床試験を進めるとしている。

■YSフード <3358>  242円 (+8円、+3.4%)

 ワイエスフード <3358> [JQ]が大幅反発。25日比72円(30.8%)高の306円に買われた。25日の取引終了後、東京都江東区に保有する土地・建物を売却すると発表。これに伴い、21年3月期第1四半期に固定資産売却益1億2200万円を計上するとしたことが好感された。

■東エレク <8035>  26,385円 (+840円、+3.3%)

 東京エレクトロン <8035> は840円高に買われフシ目の2万6000円台を突破、4ヵ月半ぶりに上場来高値更新となった。ディスコ <6146> も550円の上昇で2万6000円台に復帰するなど値がさの半導体製造装置関連株が強い動きを示した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響はあるものの、半導体市況は世界的にサービスが本格化する5Gインフラやビッグデータ普及に合わせたデータセンターの増設などで構造的な需要回復局面にある。前日25日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が反発に転じるなど、25日移動平均線を足場に依然として最高値をにらむ位置にあり、東京市場でも半導体セクターの先高期待は根強いものがある。

■SBG <9984>  5,533円 (+163円、+3.0%)

 ソフトバンクグループ <9984> が4日ぶり大幅反発。5日移動平均線を絡め下値切り上げ波動を形成した。売買代金は東証1部上場企業のなかでトップ。同社は25日取引終了後、1億1500万株、金額ベースで5000億円を上限とする自社株取得を発表。5月にも5000億円の自社株買いを発表しており、取得総額上限は1兆円に達する。これを手掛かり材料に買いを集めた。

■フェイスNW <3489>  1,187円 (+34円、+3.0%)

 フェイスネットワーク <3489> [東証M]が反発。25日午前11時ごろ、丸紅都市開発(東京都港区)とクラウドファンディングシステムの共同開発契約を締結したと発表しており、これが好感された。今回の契約締結は、インターネットを通じて投資取引を行うことで投資家の利便性を高め、より多くの投資家に投資の機会を提供する信頼性の高いクラウドファンディングシステムを開発するのが狙い。同システムでは、「任意組合型」に特化した不動産小口化商品の開発を予定しており、不動産の共有持分を購入することができることや、不動産の税制が活用できる点など、投資家にとってより「現物不動産」投資に近い投資活動を提供する予定としている。

■ワールドHD <2429>  1,719円 (+49円、+2.9%)

 ワールドホールディングス <2429> は8日ぶりに反発。25日の取引終了後、子会社の九州地理情報が福岡県の「令和2年度テレワークによる障がい者雇用促進のためのIT技術者の育成事業」を受託し事業を開始したと発表しており、これが好感された。同事業は、新型コロナウイルス感染症の影響により現在就職活動を行っている障がい者30人をテレワークで3ヵ月間雇用して実務に従事させ、IT業務のスキル習得にかかる専門的な研修などを行いその後の就職につながる支援を行うというもの。受託機関は6月9日から10月31日までという。

■ヒューマン <2415>  819円 (+21円、+2.6%)

 ヒューマンホールディングス <2415> [JQ]が反発。同社は25日取引終了後に、子会社のヒューマンアカデミーが、プロeスポーツチーム「CREST GAMING(クレストゲーミング)」を運営するACTRIZE(東京都千代田区)の全事業を譲受すると発表。今後の展開などが期待されたようだ。ヒューマンアカデミーは、2019年からスポンサーとして「CREST GAMING」をサポートしてきたが、同チームとの関係をより強固にするとともに、今後成長が期待されるeスポーツ関連事業の強化を図るため、今回の譲受に至ったという。なお、譲受価格は非開示としている。

■NEC <6701>  5,280円 (+110円、+2.1%)

 NEC <6701> が続伸。同社は25日、NTT <9432> と資本業務提携すると正式発表。日本発で国際競争力のある最先端の技術・製品の開発を目指す。資本面では第三者割当増資と自己株処分で約640億円を調達する。

■アステラス <4503>  1,851円 (+33円、+1.8%)

 アステラス製薬 <4503> が3日ぶりに反発。SMBC日興証券は25日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに目標株価を1900円から2100円に引き上げた。同社のPadcev(適応症・尿路上皮がん)やXospata(同・急性骨髄性白血病)の価値は、まだ完全に株価に織り込まれていないとみている。ピーク売上高はPadcevが約4700億円(29年3月期)、Xospataが約1000億円(30年3月期)と予想。これらの開発品の開発の進捗、売り上げ拡大がカタリストになると見込んでいる。また、これら開発品は現状で競合リスクが見当たらないことから、株価のダウンサイドリスクも少ないと分析している。

■三菱UFJ <8306>  432.3円 (+5.6円、+1.3%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> などメガバンクが買い優勢の展開となった。25日の米国株市場では米金融当局が2008年のサブプライム危機時に導入した金融規制の一部緩和を発表したことを受け、ゴールドマン・サックスが4.6%高に買われたほか、JPモルガンやシティグループなど大手金融株が大きく水準を切り上げ全体相場を牽引した。この流れが東京市場にも波及した。メガバンクは配当利回りが高くインカムゲインに着目する動きがあるほか、ここ株価調整局面が続いており値ごろ感からの買いも入りやすくなっていた。

※26日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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