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【特集】大幸薬品 Research Memo(3):新型コロナウイルス対策で製品の供給安定や、治療薬開発への寄付など積極化

大幸薬品 <日足> 「株探」多機能チャートより

■トピックス

1. 新型コロナウイルス感染症への取り組み
大幸薬品<4574>は、事業を通じて感染症対策製品の安定供給責任を果たすとともに、社会貢献面でも新型コロナウイルス感染症の予防及び感染症拡大の終息に向けた取り組みを行っている。感染予防意識が高まるなか、同社の「クレベリン」製品群、「クレベ&アンド」製品群の需要が大幅に増加し、店頭では品薄状態が続いている(2020年5月中旬時点)。2020年3月期から生産方式を見直し、早期から生産を開始し、ピークに向けた在庫を確保する方針に転換してきたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により需要がさらに上回り、在庫ではカバーできない状況となっている。進行期は新たな対策として、昼夜2交代制の導入や委託工場の拡大などを実施予定であり、2020年秋口までに生産可能数量を約3倍(前期末比)まで高める計画だ。

同社は2020年4月に学校法人北里研究所(所在地:東京都港区)が取り組む新型コロナウイルス感染症治療薬の早期発見に向けた「COVID-19対策北里プロジェクト」の社会的使命に賛同し寄付している。当該プロジェクトでは、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症患者の検体に含まれる病原因子SARS-CoV-2を分離し、本ウイルスに対する国内外の既存承認薬のスクリーニングを大規模に実施する予定であり、治療薬の早期発見による新型コロナウイルス罹患者の救命を目標に掲げている。また同社は、国内外の医療関係者に対する「クレベリン」製品の寄付も積極的に行っており、既に中国の武漢市・北京市・広州市内の5病院と、大阪府を通じ府内75の医療施設等に合計2万個の寄付を行った。中長期的には、医療現場における「クレベリン」ブランドの浸透にも役立つ取り組みとも言えるだろう。

2. アジア展開を加速。台湾における子会社設立、中国・深センに子会社設立
同社は2020年4月に台湾に子会社を設立し、現地企業から「クレベリン」のWeb販売を行う事業を譲受した。子会社設立及び事業譲受の目的としては、感染管理事業のWeb販売が急成長する台湾における、更なる販売強化と、当該チャネルの知見を蓄積し、将来的には台湾を拠点に近隣諸国への展開を想定するためである。譲受した事業は、Fortune River Biotech(本社:台湾台北市)の「クレベリン」販売事業であり、売上高約190百万円と小規模ではあるが、Web販売とともに、インフルエンサーマーケティングのノウハウを持つ。譲受価額は50百万円である。

また、2020年4月には中国・深センに上海に次ぐ2番目となる子会社を設立した。中国は国土が広いため、エリアによって市場特性や代理店網が異なり、よりエリアに適したマーケティング支援を行うことが目的である。今後は医薬品事業及び感染管理事業の両事業において展開を加速する考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《EY》

 提供:フィスコ

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