【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ニトリHD、国際石開帝石、トヨタ
ニトリHD <日足> 「株探」多機能チャートより
ニトリホールディングス<9843>が4日続伸。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「本業のもうけを示す連結営業利益は2020年3~5月期に370億円前後と前年同期と比べ2割増えたようだ」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、新型コロナウイルスの対応でテレワークとなった人が増えたことで、机や椅子など仕事用の家具の販売が増えたという。また、ベトナムでの生産を継続でき、在庫を確保できたことで急拡大した需要に対応できたことも寄与したという。
■クオールHD <3034> 1,189円 +2 円 (+0.2%) 本日終値
クオールホールディングス<3034>が反発。17日取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の0.63%にあたる24万株または3億1200万円を上限に、18日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことが材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められたようだ。
■NTN <6472> 224円 -14 円 (-5.9%) 本日終値 東証1部 下落率2位
17日に決算を発表。「前期最終は赤字拡大で着地・1-3月期(4Q)最終は赤字拡大、今期業績は非開示」が嫌気された。
NTN <6472> が6月17日大引け後(16:00)に決算を発表。20年3月期の連結最終損益は439億円の赤字(前の期は69.5億円の赤字)に赤字幅が拡大したが、従来予想の5億円の黒字を下回り、黒字予想から一転して赤字で着地。なお、21年3月期の業績見通しは開示しなかった。
⇒⇒NTNの詳しい業績推移表を見る
■高砂熱学工業 <1969> 1,697円 -49 円 (-2.8%) 本日終値
高砂熱学工業<1969>が続落。SMBC日興証券は17日、同社株の投資評価を「1」から「2」へ引き下げた。目標株価は2050円から1890円に見直した。同証券では、21年3月期の連結営業利益を従来予想から30億円減額し160億円に修正した。今期は大型工事に端境期に当たるとともに、新型コロナウイルスの影響で受注当期完成工事が減少すると想定されることから、6期ぶりの営業減益を予想している。また、配当性向30%に基づき今期の減配も見込んでいる。
■国際石油開発帝石 <1605> 711円 -12.8 円 (-1.8%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>、JXTGホールディングス<5020>などが売られる展開となった。前日のWTI原油価格は3日ぶりに反落し1バレル=38ドル台を再び割り込んだ。原油市況はここ世界景気の回復期待を映し戻り足を強めていたが、直近は米国や中国などで新型コロナウイルス感染第2波への警戒感もあって40ドル大台目前で上値が重くなっている。前日は米国株市場でシェブロン、エクソンモービルなどエネルギー関連株が売られ、NYダウの下げに影響した。東京市場でも資源開発や石油元売り企業の株価にネガティブな流れとなった。
■トヨタ自動車 <7203> 6,887円 -57 円 (-0.8%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が軟調な値運び。足もと外国為替市場でドル売り優勢に傾き、一時1ドル=107円台を割り込む水準までドル安・円高が進んでいることで、輸出採算悪化に対する警戒感から自動車セクターは買い手控えムードが強い。ただ一方で、米国の個人消費が急速に回復傾向をたどっていることもあって、下値では押し目買いが入り下げ幅は限定的となった。トヨタは21年3月期の想定為替レートを1ドル105円で設定するなど実勢よりも厳しめに見ており、現時点で収益デメリットは発生しない。また、トヨタの信用取組は売り買いが拮抗し、直近信用倍率は1.17倍と株式需給面でも下値抵抗力を発揮しやすい状況にある。
■キャンディル <1446> 619円 +100 円 (+19.3%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
キャンディル<1446>がストップ高まで買われた。同社は17日、酸化チタン・過炭酸ナトリウム配合「抗ウイルス・抗菌剤CA1100」の小分けタイプを18日から発売すると発表しており、これによる販売増などが期待されたようだ。これまではyahooショッピングや自社のECサイトなどを通じて、「抗ウイルス・抗菌剤CA1100」業務用サイズ(20リットル入り)を販売していたが、アルコール系消毒剤の不足などから問い合わせが急速に増えているという。これを受けて一般にも広く販売するため小分けタイプを用意するとしている。
■CEホールディングス <4320> 577円 +80 円 (+16.1%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
CEホールディングス<4320>がストップ高。同社は中小病院を主要顧客に電子カルテシステムを中心とする医療情報システムを展開している。17日取引終了後、グループ会社のマイクロンが開発支援したAI搭載のプログラム医療機器が「新型コロナウイルス感染症に関連した肺画像解析プログラム」として日本で初めての承認を取得したことを発表。また、医療機器における品質マネジメントシステムの国際規格を取得したことも発表しており、これを材料視する形で投資資金が集中した。
■日本システム技術 <4323> 1,695円 +167 円 (+10.9%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
日本システム技術<4323>は全体下げ相場に抗して3日続伸、10%超の上昇で1695円まで上値を伸ばし、5カ月ぶりに年初来高値を更新した。独立系の業務支援ソフト受託開発会社で、文教向けや医療ビッグデータ分野への展開にも定評がある。大学などの教育機関向け経営改革ソリューションを提供しているが、主要製品である戦略的大学経営システムでは、新製品「GAKUEN RX」を開発し4月から販売している。また、診療報酬明細書(レセプト)データーの自動分析システムをクラウドベースで提供しており、医療ICT関連の一角としても注目度が高い。
■インパクト <6067> 1,774円 +164 円 (+10.2%) 本日終値
インパクトホールディングス<6067>が大幅に3日続伸。同社はきょう、子会社のimpactTVが手かざしサイネージシステムを開発したと発表しており、これが材料視されたようだ。impactTVは、アフターコロナの意識や行動の変化を見据えてボタンや画面に触れることなく、特定空間に手をかざしたり、伸ばしたりするだけで、コンテンツ再生ができる仕組みを開発。これにより、ボタンを物理的に押したり、画面にタッチしたりすることなく、デジタルサイネージであるimpactTVをはじめとする各種IoT機器端末を動作させることができるとしている。
株探ニュース