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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アンジェス、商船三井、任天堂

アンジェス <日足> 「株探」多機能チャートより
■都築電気 <8157>  1,522円  +280 円 (+22.5%) 一時ストップ高   本日終値
 都築電気<8157>は一時ストップ高。17日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、6月24日付で東証2部から東証1部市場に指定されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要を先取りする形で買われた。同社は、情報ネットワークソリューションサービス事業と電子デバイス事業が2本柱。21年3月期連結業績予想は、売上高1120億円(前期比10.7%減)、経常利益27億5000万円(同39.9%減)を見込んでいる。

■エムティーアイ <9438>  708円  +65 円 (+10.1%)  本日終値
 エムティーアイ<9438>が高い。同社はきょう、三井住友フィナンシャルグループ<8316>子会社のポラリファイと、生体認証技術を活用した金融機関向けのオンライン本人確認システム「eKYC本人確認サービス」を開発し、今年12月から提供を開始する予定だと発表。これが材料視されたようだ。これは、50社以上の金融機関向けにICTソリューションの提供やシステム開発を行ってきたエムティーアイのノウハウと、ポラリファイによる世界最高水準の精度を持つ生体認証を活用した本人確認技術を生かした金融機関に特化したサービス。本人確認をオンラインで可能とすることで、オンラインでの口座開設や各種申請・届出などが実施でき、金融機関の業務改善やコスト削減、利用者の満足度向上をサポートする。また、この日は国立成育医療研究センターらのグループと、AI(人工知能)を用いた不妊治療支援用スマートフォンアプリの開発を目指した共同研究を開始することも公表。この研究では、スマートフォンを用い、不妊治療に関するデータ管理の効率化や利用者の妊娠・不妊治療に関する知識向上を図ることで、利用者が不妊治療について理解し、より納得して治療に臨む事ができるよう支援するとしている。

■ノーリツ鋼機 <7744>  1,600円  +129 円 (+8.8%)  本日終値
 ノーリツ鋼機<7744>が大幅高で3連騰。17日取引終了後、保有する連結子会社JMDC<4483>株式の一部である259万7504株を売却すると発表。きょう朝には株式売却価額が159億円となることを明らかにしており、業績への寄与に期待する買いが入ったようだ。中長期の財務戦略の一環として、キャッシュポジションを高め財務体質を強化するとともに、JMDC株式の流動比率を高めることを目的に売却を実施する。なお、株式売却の受渡完了は6月22日を予定し、売却後の所有割合は現在の62.94%から52.94%に低下するという。

■アンジェス <4563>  2,324円  +161 円 (+7.4%)  本日終値
 アンジェス<4563>は後場一段高。きょうの前引け後に、大阪大学らと進めている新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチンの共同開発におけるワクチン製造に、新たに塩野義製薬<4507>子会社のシオノギファーマが中間体の分担製造でタカラバイオ<4974>の協力体制に加わることになったと発表しており、これを材料視する買いが向かった。ワクチン製造では、既にAGC Biologicsが中間体の分担製造、Cytivaが生成用資材の優先的な供給でタカラバイオの協力体制に参画している。今夏から開始を予定している臨床試験と並行して準備を進め、21年3月末までの20万人分のワクチン製造及び、その後の大量生産に向けてより確実な体制が構築されることになったとしている。

■日本瓦斯 <8174>  4,725円  +170 円 (+3.7%)  本日終値
 日本瓦斯<8174>は続伸し、年初来高値を更新した。18日付の日本経済新聞は「全国約1万8000ある中小のLPガス会社にシステムの導入を促し『プラットフォーマー』への変身を狙う」と報道。ガス業界の「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を推進する姿勢を評価する買いが流入した。同社は、DX推進で20年3月期に11.3%だった自己資本利益率(ROE)を数年後に15%前後まで引き上げることを計画している、という。

■商船三井 <9104>  2,059円  +64 円 (+3.2%)  本日終値
 商船三井<9104>が反発。17日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、経常損益を100億円の赤字~400億円の赤字から収支均衡(前期550億9000万円の黒字)へ上方修正したことが好感された。従来予想では、新型コロナウイルス感染の収束時期に応じた2つのストレスシナリオを想定し業績予想レンジを発表したが、改めて事業への影響を精査した結果、事態の推移はレンジ上限のシナリオに近いと判断したという。また、油送船事業における足もとの市況なども考慮したとしている。

■任天堂 <7974>  50,110円  +1,370 円 (+2.8%)  本日終値
 任天堂<7974>は商いを膨らませ3日続伸、フシ目の5万円大台を回復した。同社株にとって5万円大台ラインは複数回のチャレンジも超えることができなかった因縁場で、2018年1月24日には高値4万9980円まで買われたものの5万円大台にあと20円、紙一重のところで乗せることができなかったという経緯がある。5万円大台はさかのぼること12年前、リーマン・ショックのあった2008年9月以来の高値水準となる。前日夜に動画によるプレゼンテーションを行い、歯磨きアプリ「ポケモンスマイル」とパズルゲーム「ポケモンカフェミックス」を発表した。また、今月24日に別のプロジェクトを発表することも明らかにしており、同社株に対するマーケットの関心が改めて高まった。

■明治ホールディングス <2269>  8,610円  +130 円 (+1.5%)  本日終値
 明治ホールディングス<2269>は反発。大和証券が17日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ、目標株価を7400円から1万円へそれぞれ引き上げており、これが好材料視されたようだ。20年3月期第4四半期(1~3月)の営業利益が223億円(前年同期19%増)で着地し、同証券予想の257億円を下回った。これを受けて21年3月期営業利益予想を1110億円から1100億円へ若干減額したが、微調整の範囲である。新型肺炎による菓子やスポーツ栄養の落ち込みはプロバイオやヨーグルトの消費拡大で相殺でき、更に新型肺炎の影響でプロバイオの価値が高まる可能性もあるとしている。これまでは売り上げモメンタムの改善が懸念材料だったが、同社が意欲的な新製品のラインアップを豊富に用意していることから、21年3月期から不採算・低採算事業やアイテムの見直し影響の除いたコア事業・商品の売上高が寄与し増収に転じると予想され、改善確度が高まったことをポジティブに評価している。

■コスモス薬品 <3349>  16,880円  +240 円 (+1.4%)  本日終値
 コスモス薬品<3349>が高い。SMBC日興証券は17日、同社株の目標株価を1万3000円から1万7000円に引き上げた。投資評価の「2」は継続した。新型コロナウイルスによる紙製品などの需要はピークアウトしているが、同社の売り上げの過半は食品が占めており、月次の既存店売上高は他のドラッグストアに比べ強い。新型コロナをきっかけとした来店客には、同社の低価格戦略に対する信頼のもと固定化の動きが始まっている兆しがある、と指摘。今後も好調な既存店売上高を維持することで、PER面などで高水準にある株価バリュエーションも維持される可能性がある、とみている。

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