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【市況】売り一巡後は次第に底堅さが意識されやすい/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 10日の日本株市場は、米国市場の流れを受けて売りが先行しようが、その後は底堅さが意識されよう。9日の米国市場では、NYダウが300ドル安だった。米国の4月JOLT求人件数が2014年来で最小を記録し速やかな回復期待が後退、投資家心理の悪化が嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比220円安の22890円。円相場は1ドル107円70銭台と円高に振れて推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売りが先行しよう。ただし、米国ではハイテク株の一角が強い動きをみせているほか、新型コロナの影響が大きかったセクターに対しては、足元の上昇に対する利益確定といった動きだった。過熱感が警戒されていたこともあり、リバランスの流れといったところであろう。

 そのため、売り一巡後は次第に底堅さが意識されやすく、押し目拾いのスタンスになろう。SQを控えているため大きく仕掛けてくる動きは考えづらく、例え売り仕掛け的な動きをみせたとしても、早い段階でショートカバーに向かわせそうだ。底堅さが意識される中、再び23000円を意識したスタントとなろう。

 物色の流れとしては、米国同様、足元で見直されていたセクターには利食いが出やすい一方、昨日利食いに押されていたハイテク株等へは自律反発狙いの資金流入が意識されやすいところ。その他は、個別に材料が出た銘柄に対する短期筋の値幅取り狙いによる売買が中心になりやすいだろ。

 テクニカル的には、日経平均は上昇する5日線に沿ったトレンドを形成している。5日線は22890円辺りに位置しており、同水準での攻防からの動向を見極めたいところである。
《AK》

 提供:フィスコ

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