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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

シャノン <日足> 「株探」多機能チャートより

■シャノン <3976>  2,060円 (+400円、+24.1%) ストップ高

 シャノン <3976> [東証M]がストップ高。2日の取引終了後、ブイキューブ <3681> と企業の効率的なオンラインセミナー開催を援するサービス連携を、同日から提供開始すると発表した。シャノンが提供するセミナー管理システム「SHANON MARKETING PLATFORM」とブイキューブが提供するオンラインセミナーサービス「V-CUBE セミナー」を組み合わせ、オンラインセミナー開催準備からライブ配信、終了後の参加者フォローまで連の業務効率化を援するサービス連携を実現するという。

■テラ <2191>  1,214円 (+201円、+19.8%)

 テラ <2191> [JQ]が3日ぶり急反騰。同社が参画している国際新型コロナウイルス細胞治療研究会のホームページで3日、「6月8日、重大プロジェクト発表」と掲載しており、思惑的な買いが入ったもよう。同社は、新型コロナウイルスに対する幹細胞治療の臨床試験を行っており、治験の進捗なども注目されている。

■グロバルLM <3486>  698円 (+97円、+16.1%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率3位。グローバル・リンク・マネジメント <3486> が3日続急伸して一時ストップ高の701円に買われた。2日の取引終了後、不動産ファンド事業とアセットマネジメント事業に参入すると発表しており、これが好感された。日本の不動産関連資産を主な投資対象とする独立系投資運用グループであるスターアジアグループと合弁アセットマネジメント会社「SAGLアドバイザーズ」(仮称)を9月に設立し、ファンドを組成する予定。なお、20年12月期業績への影響は軽微としている。

■インパクト <6067>  2,048円 (+262円、+14.7%)

 インパクトホールディングス <6067> [東証M]が4連騰。3日付の日本経済新聞朝刊で、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ取り組みで、同社が攻勢をかけていると報じられており、「デジタルサイネージ(電子看板)を使い、無人で商品を紹介できたり店内の混雑状況を予測したりする事業の引き合いが急増。小売店の密集を避けるニューノーマル(新常態)に対応した販売促進手法として普及しそうだ」と報じられたことが好材料視された。記事によると、子会社impactTVの通信機能を内蔵し、オンラインで映像を更新できる端末が伸びており、端末にUSBメモリーを差し込んで更新する作業が不要になり、店内にいる人員を減らせるため、2月ごろから需要が急増しているという。また、19年には約20万台のデジタルサイネージを出荷したが、23年には40万台を見込むとあることから、中期成長への貢献が期待されている。

■キャリア <6198>  363円 (+45円、+14.2%)

 Career <6198> [東証M]が3日続急騰。2日の取引終了後、東京大学と共同研究を開始したと発表したことが好感された。今回行う共同研究は、シニアの生活習慣や行動特性データ、介護記録などのデータを用いて、生活習慣や働き方、運動、社会活動などが脳や体に与える影響を測り、健康寿命延伸の可能性を研究することが目的。これらのデータを用いて、より良い働き方の提案と新たなシニア向けサービスの開発を目指すとしている。なお、20年9月期業績への影響は軽微としている。

■日本精密 <7771>  105円 (+13円、+14.1%) 一時ストップ高

 日本精密 <7771> [JQ]が一時ストップ高。2日取引終了後、韓国キュローを割当先とする第三者割当を実施し、約2億円の資金を調達すると発表しており、財務体質の改善や手元資金の拡充を好感する買いが向かったようだ。キュローは同社筆頭株主のジエンコが約10%出資しているKOSPI上場会社で、日本精密の取締役がキュローの取締役を兼務している。新株式の払込期日は6月19日とし、普通株252万5300株を発行するという。今回の調達資金はベトナム工場の労務費支払いに充てるとしている。

■アダストリア <2685>  1,809円 (+89円、+5.2%)

 アダストリア <2685> が4日ぶりに急反発。2日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高で、既存店売上高は前年同月比44.8%減と大幅減で8ヵ月連続で前年実績を下回ったものの、織り込み済みとの見方が強い。前月に続き、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛や商業施設の休業・営業時間短縮により客数が大幅に減少したという。ただ、EC販売は同50%増になったとしており、これも注目された。

■FIG <4392>  304円 (+14円、+4.8%)

 FIG <4392> が大幅に3日続伸。一時11%を超える上昇で320円台まで上値を伸ばし、1月23日につけた年初来高値316円を一気に更新した。モバイルシステムの開発・販売やアプリケーションサービスなどを展開している。同社はモバイルクリエイトが石井工作研究所を子会社化し、その後に両社が共同持ち株会社として発足した。スーパーシティ構想でもカギを握るドローン分野を深耕、同技術を生かして新型コロナ軽症者対応の宿泊施設向け無人配送ロボットの実証実験を進めている。配送ロボットの公道実験については年内解禁に向け調整が進められる段階にあり、そのなか同社株はスーパーシティ構想の関連有力株として頭角を現している。

■AGC <5201>  3,355円 (+150円、+4.7%)

 AGC <5201> が大幅に3日続伸。一時前日比5.9%高の3395円まで上値を伸ばした。3日取引終了後、英製薬大手のアストラゼネカが米国コロラド州に保有するバイオ医薬品原薬製造工場を買収したと発表しており、これを好感する買いが入った。今回の買収で同社バイオ医薬品生産能力は大幅に増強され、商用段階に最適なラインが2つ加わるという。今までよりも幅広い商用案件や新型コロナウイルス治療薬としての既存薬展開に伴う需要を取り込む構えだ。本格的な受託製造開始は21年4月を予定する。同社グループは、バイオ医薬品CDMO事業を含むライフサイエンス事業を戦略事業のひとつと位置付けており、25年に1000億円以上の売り上げ規模を目指している。

■バンナムHD <7832>  6,431円 (+286円、+4.7%)

 バンダイナムコホールディングス <7832> が大幅に3日続伸。水戸証券は2日、同社株の目標株価を7500円から7600円に引き上げた。レーティングの「A」は継続した。20年3月期の連結営業利益は前の期比6.3%減の787億7500万円だったが、玩具などトイホビーなどが好調だった。21年3月期業績予想は未定だが、同利益は前期比約3%増の810億円と予想。新型コロナウイルスの影響でアミューズメント(AM)施設運営やイベント関連に影響が出ることも予想されるが、家庭用ゲームの好調で相殺されるとみている。新型コロナの影響が小さくなる22年3月期の同利益は1110億円と大幅増益を見込んでいる。

■栄研化 <4549>  1,976円 (+86円、+4.6%)

 栄研化学 <4549> が大幅反発。3日10時30分ごろ、体外診断用医薬品「Loopamp新型コロナウイルス 2019(SARS-CoV-2)検出試薬キット」について、厚生労働省に検体種に唾液を追加適用する一部変更申請を行い、2日に承認されたと発表しており、これが材料視された。なお同日、厚労省の通知により、唾液についても公的医療保険適用の対象になったとしている。

■医学生物 <4557>  3,995円 (+175円、+4.6%)

 医学生物学研究所 <4557> [JQ]が大幅反発。2日の取引終了後、同社が製造・販売する新型コロナウイルス検出キット「MEBRIGHT SARS-CoV-2キット」が、唾液検査でも使用可能となったと発表しており、これが好感された。同キットは、5月21日に製造販売承認を取得した、リアルタイムPCR法を原理とする体外診断用医薬品。今回の一部変更申請の承認により、使用可能な検体の種類が広がることになり、新型コロナウイルス感染の診断補助でより貢献することが期待できるとしている。

■DMG森精機 <6141>  1,411円 (+52円、+3.8%)

 DMG森精機 <6141> が大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が2日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエイト」とし、目標株価を1400円から1700円へ引き上げたことが好材料視された。同証券では、新型コロナウイルスの流行により20年12月期営業利益予想を209億円から82億円へ下方修正したが、5軸化や自動化の進展による製品ミクスの改善、デジタル化による販売活動の効率化、人件費などの固定費削減策など、新型コロナを契機とする収益改善策により、21年12月期は業績回復に向かうと予想。営業利益予想を331億円から372億円へ引き上げている。

■リプロセル <4978>  461円 (+17円、+3.8%)

 リプロセル <4978> [JQG]が大幅反発。2日の取引終了後、新型コロナウイルスのワクチンや治療法、検査法の開発に用いるための、研究用生体試料サンプルの供給を開始すると発表しており、これが好感された。今回供給するのは、新型コロナウイルス感染者及び非感染者から採取した血漿・血清サンプル(血液の液体成分)で、同社ではこれらの提供により、新型コロナウイルス治療法・検査法の研究開発に貢献したいとしている。

■アイサンテク <4667>  1,997円 (+65円、+3.4%)

 アイサンテクノロジー <4667> [JQ]が4日ぶり急反発。2日の取引終了後、トヨタマップマスター(名古屋市中村区)及び三英技研(広島市中区)と共同で走行軌道生成装置、走行軌道生成方法、走行軌道生成プログラム及び記録媒体の特許を取得したと発表しており、これが好材料視された。同特許は、高速道路や国道などのように車線で区切られた複数の走行レーンが並行している際の、走行レーンごとに最適な走行軌道を生成することができる走行軌道生成装置、走行軌道生成方法、走行軌道生成プログラム及び記録媒体を提供する技術。これにより運転支援や自動運転支援で乗員の快適性を向上させるほか、自動運転システムへの最適な走行経路の提供が可能になるとしている。

■Uアローズ <7606>  1,962円 (+50円、+2.6%)

 ユナイテッドアローズ <7606> が3日続伸。2日の取引終了後に発表した5月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販 を合わせた既存店売上高は前年同月比46.2%減と3ヵ月連続で前年実績を下回ったが、前月の62.3%減から減収率が縮小したことが好感されたようだ。5月は段階的に営業実店舗数が増えたものの、単体店舗数の7割強の営業にとどまったことが響いた。ネット通販売り上げの拡大を図ったもの、前年比マイナスを余儀なくされた。なお、全社売上高は同53.2%減だった。

■アステリア <3853>  535円 (+13円、+2.5%)

 アステリア <3853> が4日続伸。XML技術を基盤としたソフト開発会社で、サブスクリプション型に重心を置く。2日取引終了後、サイボウズ <4776> が提供する「Garoon」と「ASTERIA Warp」の連携を可能とする「Garoon アダプター」の販売を同日開始すると発表、これを手掛かりに投資資金の攻勢が強まった。

■デンカ <4061>  2,758円 (+43円、+1.6%)

 デンカ <4061> が3日続伸。2日の取引終了後、新型コロナウイルスの治療薬として期待されている抗インフルエンザ薬「アビガン」の原料出荷を6月1日に開始したと発表したことが好感された。出荷を開始したのはマロン酸ジエチルで、青海工場(新潟県糸魚川市)から出荷したという。同社では、政府が緊急経済対策として決定した「アビガン」の備蓄量200万人分への拡大に向け原料メーカーとして速やかに供給を行うとともに、簡易検査キットの1日も早い量産化を目指すとしている。

■セキュアヴェ <3042>  885円 (+12円、+1.4%)

 セキュアヴェイル <3042> [JQG]が4日続伸。一時8.5%高の947円に買われる人気となった。新型コロナウイルスの感染拡大が企業の業務体系にも変化をもたらし、世界的にテレワーク の導入が加速している。ただ、テレワーク環境で重要視されるのがセキュリティーの充実であり、これを商機とするサイバー防衛関連銘柄に物色の矛先が向いた。そのなか、同社はNRIグループとの協業で需要開拓を進めている。顧客企業にハードを一括納入して完結するのではなく、継続的に収益貢献が見込めるセキュリティー監視を柱としており、今後の商機拡大を期待した投資資金の攻勢が加速した。

■みらかHD <4544>  2,597円 (+28円、+1.1%)

 みらかホールディングス <4544> が4日続伸。2日の取引終了後、子会社エスアールエルが新型コロナウイルスのPCR検査法における検体種別に唾液を追加し、医療機関からの受託を開始したと発表しており、これが好感された。これまでPCR検査では、鼻咽頭ぬぐい液を検体として用いてきたが、2日から唾液を用いた検査が保険適用されたことに伴い検体種別を拡大することになったという。唾液を用いたPCR検査は、検体採取時における医療従事者の感染リスクが低く、また検体採取における患者の負担も軽減されることから、PCR検査の普及に貢献することが期待されている。

※3日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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