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【注目】前週末29日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

アイビーシー <日足> 「株探」多機能チャートより

■アイビーシー <3920>  1,023円 (-176円、-14.7%)

 東証1部の下落率トップ。アイビーシー <3920> が大幅続落。28日の取引終了後に発表した第2四半期累計(19年10月-20年3月)連結決算が、売上高9億2000万円(前年同期比5.0%増)、営業利益2900万円(同81.6%減)、最終損益2億2500万円の赤字(前年同期1億600万円の黒字)となり、営業利益が従来予想の1億8300万円から下振れて着地したことが嫌気された。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、顧客事務所への訪問が制限されたことにより、新規顧客に対するライセンス販売が計画を下回ったことや、作業を伴うソリューション売り上げや一部物流の影響を受けた物販を伴うソリューション販売が先送りされたことなどが業績を押し下げたという。なお、20年9月期通期業績予想は、未定に修正している。

■日産自 <7201>  400.9円 (-48.5円、-10.8%)

 東証1部の下落率2位。日産自動車 <7201> が急反落。株価は28日に比べ10%超安に売られた。28日取引終了後に20年3月期連結業績を発表し、最終損益は6712億1600万円の赤字(前の期は3191億3800万円の黒字)となったことが嫌気された。売上高は9兆8788億6600万円(前の期比14.6%減)、営業損益は404億6900万円の赤字(前の期は3182億2400万円の黒字)だった。同社は2月に業績の修正を発表し、売上高10兆2000億円、営業利益850億円、純利益650億円を見込んでいたが、結局大幅な最終赤字に転落した。固定資産に対する減損損失5220億500万円を特別損失として計上した。21年3月期業績予想は未定としている。

■ヨロズ <7294>  1,160円 (-139円、-10.7%)

 東証1部の下落率3位。自動車部品メーカーのヨロズ <7294> が急反落。同社は28日取引終了後に20年3月期通期の連結決算を発表し、営業利益が前の期比58.3%減の22億600万円となったことが影響したもよう。また、主要得意先である日産自動車 <7201> が業績回復に向け、今後値下げ圧力を強めるのではとの警戒感もあるようだ。20年3月期の連結売上高は同6.8%減の1576億8000万円で着地。自動車メーカーの減産などが影響し、日本のほか中国やタイでの需要が落ち込んだ。なお、21年3月期通期の連結業績予想については、新型コロナウイルスの影響が見極めにくいとして未定としている。

■新電元 <6844>  2,658円 (-295円、-10.0%)

 東証1部の下落率5位。新電元工業 <6844> が急反落。28日の取引終了後に発表した20年3月期連結決算が、売上高929億6500万円(前の期比1.8%減)、営業利益17億5700万円(同68.8%減)、最終損益41億5600万円の赤字(前の期38億7600万円の黒字)となり、従来予想の最終利益14億円を大きく下回り赤字転落して着地したことが嫌気された。半導体市況の低迷が想定以上に続いたものの、インドで電装新製品を投入した効果で営業利益は従来予想の15億円を上回った。ただ、為替が想定よりも円高で推移し為替差損が発生したことに加えて、繰延税金資産を取り崩し法人税等調整額を計上したことや福利厚生施設の減損損失の計上などにより赤字となった。なお、21年3月期業績予想は、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せないなか、グループに与える影響を合理的に算出することが困難であるとして未定としている。

■日本精機 <7287>  1,127円 (-116円、-9.3%)

 日本精機 <7287> [東証2]が急反落。同社は28日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年3月期の連結税引き前利益は前の期比53.6%減の75.6億円に大きく落ち込んだ。なお、21年3月期の業績見通しは開示しなかった。

■ニコン <7731>  990円 (-99円、-9.1%)

 東証1部の下落率6位。ニコン <7731> が急反落。同社は28日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年3月期の連結税引き前利益は前の期比86.5%減の118億円に大きく落ち込んだが、従来予想の110億円を上回って着地。なお、21年3月期の業績見通しは開示しなかった。

■DMG森精機 <6141>  1,309円 (-67円、-4.9%)

 DMG森精機 <6141> が5日ぶり大幅反落。28日取引終了後、20年12月期の連結業績予想の下方修正と減配を発表したことが嫌気された。今12月期の売上収益は従来予想の4000億円を3200億~3400億円に見直したほか、営業利益は200億円を50億~100億円に、最終利益は85億円を未定に修正した。新型コロナウイルスの影響による受注減を考慮した。今期配当も従来予想の年60円を20~30円(前期60円)に減配することも明らかにした。

※29日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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