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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

No.1 <日足> 「株探」多機能チャートより

■No.1 <3562>  1,333円 (+300円、+29.0%) ストップ高

 No.1 <3562> [JQ]がストップ高。同社は中小企業向け中心にOA機器やサーバーの販売及びメンテナンスを展開し、自社企画で採算性の高い情報セキュリティー商品も取り扱っている。26日取引終了後、ネットワークセキュリティ機器などの開発を手掛けるアレクソン(大阪市)の株式をエフティグループ <2763> [JQ]から取得し子会社化することを発表、これによる業容拡大期待を背景に物色人気化した。

■アディッシュ <7093>  3,730円 (+700円、+23.1%) ストップ高

 アディッシュ <7093> [東証M]がストップ高。ソーシャルアプリ向けサポートやソーシャルリスク投稿モニタリング事業などを展開しており、株価はここ連日大幅高となっている。26日取引終了後、小学校・中学校・高校に向けてICT教育やインターネットリテラシーのオンライン講演の提供を開始することを発表、これを材料視する形で投資資金の攻勢が一段と強まり上げ足を加速させる展開となった。

■ブランドT <7067>  1,678円 (+300円、+21.8%) ストップ高

 ブランディングテクノロジー <7067> [東証M]が急伸しストップ高の1678円に買われた。26日午前10時ごろ日本初のオンライン完結型ファクタリングサービス「クラウドファクタリング」を提供するOLTA(東京都港区)と業務提携したと発表しており、これが好感された。今回の提携は、OLTAの「クラウドファクタリング」を活用することで、ブランドTの顧客である全国の中小企業の資金繰り改善・経営サポートを強化するのが狙い。 新型コロナウイルス感染症による経済活動の停滞に伴う中小企業への影響を少しでも和らげ、感染拡大が収束するまで長期的にサポートするとしている。

■enish <3667>  520円 (+80円、+18.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率3位。enish <3667> がストップ高。27日の午前中、アニメ 「五等分の花嫁」初となるゲームアプリ「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」の制作を決定し、20年内に配信すると発表しており、これが好感された。アニメ「五等分の花嫁」は、貧乏な生活を送る高校2年生の上杉風太郎が、同級生で五つ子の家庭教師のアルバイトを行うことになるというラブコメ作品で、原作コミックは累計1200万部を突破し、21年1月にはアニメ2期放送が予定されている作品。今回、同社が制作するアプリは同作の初のゲームアプリとなり、一花・二乃・三玖・四葉・五月の五つ子達とキズナを深めながら進めていく新感覚ラブコメパズルゲームとなる予定だ。なお、27日からティザーサイトを公開し、公式Twitterアカウントでは記念キャンペーンを開始しているという。

■石井表記 <6336>  655円 (+100円、+18.0%) ストップ高

 石井表記 <6336> [東証2]がストップ高まで買われた。マツダ <7261> は26日、医療現場で活用可能なフェイスシールドの生産を開始し、同日から順次納入を始めたと発表。この製品は石井表記が生産するシールドフィルムと組み合わせ、初回分として約3000個を広島県を通じて地域の医療機関に届ける予定だとしており、これが材料視されたようだ。この製品は、医療現場や自動車の製造工場などさまざまな業務に従事する人が、長時間負担なく着用できることを前提に開発した。自動車のバンパーに使用するポリプロピレン(PP材)を使用し、耐久性とフィット感をもたせたほか、後頭部に位置する部分をゴムなどで固定できる仕様を採用。石井表記が生産するシールドフィルムは、細かな作業時にもストレスなく利用できるよう、高い透明度でクリアな視界を確保している。

■イルグルム <3690>  1,260円 (+170円、+15.6%)

 イルグルム <3690> [東証M]が3日続急騰。岩井コスモ証券は26日、同社株の投資判断「A」でカバレッジを開始した。目標株価は1500円とした。同社はネット広告の効果測定サービスをサブスクリプションで提供している。20年9月期第2四半期(19年10月-20年3月)の連結業績は売上高が前年同期比14.2%増の12億3500万円、営業利益が同3.4倍の7100万円だった。オプトホールディング <2389> から広告効果測定ツール「ADPLAN」の事業を譲り受けたことで、イルグルムが展開するマーケティング効果測定プラットフォーム「AD EBiS(アドエビス)」のアクティブアカウント数や平均単価が大きく増加した。同証券では20年9月期の連結営業利益を会社予想の2億円に対し前期比2.5倍の2億1000万円を予想している。また、プライバシー保護の潮流が加速するなか、昨年10月にサードパーティークッキーを使わない新しい計測方法「CNAMEトラッキング」をリリースしたことも評価された。

■日機装 <6376>  1,029円 (+125円、+13.8%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率6位。日機装 <6376> が一時ストップ高まで買われた。同社は27日、自社の空間除菌消臭装置「Aeropure(エアロピュア)」に搭載されている深紫外線LEDについて、新型コロナウイルスに対する有効性を確認したと発表しており、これが株価を刺激したようだ。同社は新型コロナの不活化試験を、宮崎大学医学部の共同研究講座「医療環境イノベーション講座Collaboration Labo. M&N」で実施。その結果、新型コロナの感染価の減少率は、30秒、60秒照射後にともに99.9%以上だったという。

■デザインワン <6048>  269円 (+32円、+13.5%)

 東証1部の上昇率7位。デザインワン・ジャパン <6048> が急反騰。26日の取引終了後、ナイトワーク出身の求職者に特化した人材紹介サービスを展開する昼job(東京都新宿区)の全株式を5月28日付で取得し、子会社化すると発表したことが好感された。今回の株式取得により、低価格帯で提供できる独自性の高い人材紹介サービスを確保でき、「エキテン」のメインジャンルであるリラクゼーション分野をはじめとする店舗向けや中小事業者向け事業領域の一層の拡大が可能になると判断したという。取得価額は非開示。なお、業績への影響は軽微としている。

■ザイン <6769>  1,061円 (+112円、+11.8%)

 ザインエレクトロニクス <6769> [JQ]が3日ぶり急反騰。27日、設置・移動が簡単で多人数同時検温・マスク検出可能なサイネージ型AI顔認証・体温検知ソリューションの販売を開始すると発表しており、これが好感された。同ソリューションは、学校や企業などの再開時の検温スクリーニングで利用でき、数メートルの距離から非接触で、同時に15人の体温スクリーニングとマスク着用の有無が検出可能。また、黒体(BlackBody)の内蔵により、検温精度を落さずにシステムがコンパクトとなって設置・移動が簡単になり、学校やオフィスビル、商業施設、工場などの入り口での利用に適しているという。

■トライSTG <2178>  324円 (+33円、+11.3%)

 トライステージ <2178> [東証M]が急反騰。290円近辺でのもみ合いを経て一気に上放れてきた。コロナ収束後も消費者マインドの完全な回復には時間がかかり、外出を控え巣ごもり消費の形態が継続するとの見方も強い。そのなか相対的に通販などに対するニーズは高まる。同社は通販会社に番組枠を提供する通販支援ビジネスを手掛けており、アフターコロナで商機をつかむ可能性がある。21年2月期は経常利益が前期比2.8倍の11億1600万円と急拡大予想にあり、値ごろ感も手伝い投資資金が流入した。

■DOWA <5714>  3,505円 (+335円、+10.6%)

 DOWAホールディングス <5714> が3日続急騰。26日取引終了後に発表した20年3月期の連結決算は、売上高4851億3000万円(前期比7.1%増)、営業利益259億5500万円(同39%増)に伸びて着地しており、これを好感する買いが向かった。製錬原料の購入条件が改善したうえ、パラジウム・ロジウムといった白金族金属の価格上昇や数量増加も寄与し、製錬部門の採算が大きく改善した。廃棄物処理リサイクルを展開する環境・リサイクル部門が増収増益だったことも業績を押し上げた。なお、21年3月期の業績見通しは新型コロナウイルスの影響で需要の先行きが不透明なため、未定としている。

■酉島 <6363>  839円 (+78円、+10.3%)

 酉島製作所 <6363> が3日続急騰。26日の取引終了後、上限を60万株(発行済み株数の2.22%)、または4億5000万円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。取得期間は6月1日から21年5月14日までで、株主還元の充実と資本効率の向上を図るためとしている。また、同時に発表した20年3月期連結決算は、売上高471億2600万円(前の期比2.1%減)、営業利益12億2000万円(同29.5%減)、純利益5億4300万円(同75.1%減)と大幅な減益を余儀なくされたものの、営業利益は従来予想の9億円に対して上振れて着地したことも好感された。1-3月期で、新規の製品保証引当金が想定を下回ったことに加えて、個別引き当てを行っていた製品保証引当金の取り崩しが発生したことによる影響という。なお、21年3月期業績見通しは、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を合理的に算定することが困難であるとして未定としている。

■ブイキューブ <3681>  1,115円 (+99円、+9.7%)

 ブイキューブ <3681> が3日続急伸。26日の取引終了後、ライブ配信・ビデオ通話・音声通話SDK(ソフトウェア開発キット)「V-CUBE Video SDK」の4月の月間利用時間が、前年同月比26倍に増加し、過去最高を突破したと発表しており、これが好感された。「V-CUBE Video SDK」は、自社アプリやWebサイトにビデオ通話やライブ配信機能を簡単に組み込みことのできるサービス。新型コロナウイルスの感染拡大で自社サービスを映像コミュニケーションによりオンライン化させる企業などが増えたことで利用が広がっているという。

■アライドアキ <6081>  319円 (+28円、+9.6%)

 アライドアーキテクツ <6081> [東証M]が3日続急伸。SNS活用に特化したマーケティング支援事業を展開するが、ここSNS関連株が総じて強い動きをみせており、同社株はその流れにも乗っている。株価は緊急事態宣言が出された4月8日を境に上値追い基調を一貫させている。また、海外展開に力を入れており、新型コロナウイルス感染症の抑え込みに成功し中国経済の回復が見込まれる局面にあるなか、中華圏向けeコマース支援事業に追い風が吹いている。19年12月期営業損益は赤字ながら、足もと20年1-3月期は前年同期比15%増益と好調で、20年12月期通期見通しも黒字化を見込んでいる。

■四国化 <4099>  1,137円 (+73円、+6.9%)

 四国化成工業 <4099> が3日続急伸。26日取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の2.8%にあたる160万株または17億240万円を上限に、27日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表しており、これを好感する買いが入った。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められたようだ。また、今回取得する全株と4月30日時点で保有する自己株式の一部(156万2100株)を6月10日付で消却することも明らかにしている。

■天馬 <7958>  1,703円 (+105円、+6.6%)

 天馬 <7958> が4日続急伸。26日の取引終了後に発表した20年3月期連結決算が、売上高857億6200万円(前の期比1.2%増)、営業利益30億6500万円(同30.5%増)、純利益25億400万円(同11.2%増)と3割営業増益となったことが好感された。国内事業で製品構成や販売価格の見直しを実施したことに加えて、中国や東南アジアで採算が改善したこと寄与した。なお、21年3月期業績予想は新型コロナウイルス感染症による影響を合理的に算定することが困難なことから未定としている。

■藤森工業 <7917>  3,425円 (+210円、+6.5%)

 藤森工業 <7917> が3日続急伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は26日、同社株のレーティングの「バイ」を継続するとともに、目標株価4500円を維持した。同証券では、新型コロナウイルスなどを契機とするPF(液晶偏光板用プロテクトフィルム)の需要減退と新規製造ラインの立ち上げに伴う償却費増による21年3月期の減益は株価に織り込み済みとしている。今後はクラウド需要拡大が牽引する半導体向け電子記録用材事業や包装事業などの中長期的な成長を評価する局面を迎えるとしている。21年3月期の連結営業利益は前期比7.4%減の82億円(会社予想82億円)を見込むが、今上期を底に業績は好転すると予想しており、22年3月期の同利益は今期推定比の14.6%増の94億円と2ケタ増を見込んでいる。

■サイボウズ <4776>  2,612円 (+118円、+4.7%)

 サイボウズ <4776> が大幅反発し、連日で年初来高値を更新した。26日取引終了後に発表した4月の月次売上高は前年同月比18%増の13億1200万円と2ケタ増収を続けており、これを好感する買いが入った。併せて開示したクラウド関連事業の売上高は前年同月比25%増の9億4600万円だった。営業利益は新型コロナウイルス感染症の影響で国内での月次業績集計作業が遅延しているため、開示しなかった。なお、3月の営業利益は同72%減の5800万円だったが、これは賞与など人件費や広告宣伝費、地代家賃の増加によるもので、公表済みの連結業績見込みに織り込み済としている。

■DyDo <2590>  5,220円 (+225円、+4.5%)

 ダイドーグループホールディングス <2590> が大幅上伸。26日の取引終了後に発表した第1四半期(1月21日-4月20日)連結決算が、売上高374億1300万円(前年同期比5.6%減)、営業利益7億4100万円(前年同期1億1300万円の赤字)、最終損益3800万円の赤字(同3億2200万円の赤字)となり、営業損益が黒字転換したことが好感された。政府による緊急事態宣言などによる外出自粛の動きから、国内で主に自販機チャネルの売上高に影響し減収となったが、一方で広告販促費や自販機にかかる減価償却費などが減少したことで黒字を確保した。なお、21年1月期通期業績予想は、従来は売上高1690億円、営業利益23億円、最終利益14億円を見込んでいたが、新型コロナウイルス感染症の終息時期の見通しが不透明であり、業績への影響額を合理的に見積もることは困難であるとして未定に修正した。

■日本製鉄 <5401>  1,010.5円 (+36.3円、+3.7%)

 日本製鉄 <5401> 、ジェイ エフ イー ホールディングス <5411> など大手をはじめ鉄鋼株が軒並み高。新型コロナウイルスの感染拡大による影響で年間粗鋼生産量も今年度は大幅な落ち込みが予想されている。そのなか、鉄鋼セクターの株価は大きく売り込まれる展開を余儀なくされたが、4月下旬以降は総じて底入れの動きを見せてきた。ここ主要各国が経済活動再開の動きをみせるなか、世界景気回復に対する思惑も徐々に強まってきた。業種別指数でみると世界景気に敏感な「鉄鋼」は日経平均と比べ出遅れが際立っていたが、全体相場の戻り足が強まるなか、空売りの買い戻しを誘発し足もと上値追い基調が強まっている。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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