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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):資生堂、SBG、アイロムG

資生堂 <日足> 「株探」多機能チャートより
■スターツ <8850>  2,160円  -86 円 (-3.8%)  本日終値
 スターツコーポレーション<8850>は4日ぶりに反落。大和証券は20日、同社株の投資判断を「1(買い)」から「3(中立)」へ2段階引き下げた。目標株価は3130円から2280円に見直した。同社は19日に決算発表を行い20年3月期の連結営業利益は前の期比4.8%増の239億1200万円となった。21年3月期の同利益は前期比35.2%減の155億円と大幅減益を見込んでいる。ただ、同証券では「減益ガイダンスよりも20年3月期配当減額の印象が良くない」と指摘。同社では前期配当を65円(従来予想70円)に減額した。今後、外部環境が底打ち、正常化した際の株主還元策の不透明感が増したことを懸念している。また、ホテルや管理駐車場などの収益性改善にも時間がかかるとみている。

■資生堂 <4911>  6,462円  -120 円 (-1.8%)  本日終値
 資生堂<4911>、花王<4452>、コーセー<4922>など化粧品株が安い。前日発表された4月の訪日外国人旅行者数は99.9%減の2900人と過去に例のない落ち込みとなった。新型コロナウイルスの感染拡大防止のための渡航制限の影響が数字にもはっきりと表れる形となったが、中国人をはじめ売上高に占めるインバウンド需要のウエイトが高い化粧品セクターにはネガティブ材料となった。国内における需要そのものも外出自粛やマスク利用者が急増したことなどで、化粧品需要が大きく落ち込んでいる状況にある。

■ユニプレス <5949>  1,017円  -15 円 (-1.5%)  本日終値
 ユニプレス<5949>が5日ぶりに反落。20日取引終了後、20年3月期連結業績予想の下方修正を発表したことが嫌気された。売上高は従来予想の2990億円から2950億円(前の期比10.0%減)に見直したほか、最終損益は40億円の黒字から36億円の赤字(前の期は128億7200万円の黒字)に修正した。営業利益も63億円から33億円(前の期比83.6%減)に見直した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で工場の操業度が低下したほか、新車部品立ち上げ準備負担の増加などが響いた。更に関係会社整理損失引当金や関係会社株式評価損の計上、工場閉鎖による損失などで特別損失を約38億円計上し最終赤字に転落した。

■ソフトバンクグループ <9984>  4,480円  -59 円 (-1.3%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が反落。同社は18日取引終了後、20年3月期の連結最終損益は9615億7600万円の赤字(前の期は1兆4111億円の黒字)になったと発表した。運用する「ビジョン・ファンド」に絡む損失が膨らんだ。中国アリババ集団の株売却で1兆2500億円を調達したこともあり、20日の株価は上昇したが、この日は軟調な値動きとなった。岩井コスモ証券は20日、同社株の投資判断「A」と目標株価8000円を継続した。同証券では「20年3月期は大幅赤字になったが、株主価値が大幅に減少したわけではないことから、過度にネガティブに捉える必要はない」と指摘。特に、アフターコロナ社会ではビジョン・ファンドが出資する新しい技術を持つ企業の活躍余地が広がり収益拡大が期待できる、とみている。同証券では21年3月期の純利益を8100億円、22年3月期を1兆2000億円と収益のV字型回復を見込んでいる。

■省電舎ホールディングス <1711>  322円  +80 円 (+33.1%) ストップ高   本日終値
 省電舎ホールディングス<1711>はストップ高。20日取引終了後、東証が5月21日付で同社株の特設注意市場銘柄及び監理銘柄(審査中)の指定を解除すると発表しており、上場維持が決定したことを好感する買いが入った。同社は架空売り上げの計上など不適切な会計処理が継続的に行われていたことが明らかになったことで、18年9月1日に特設注意市場銘柄に指定された。今回、東証による審査の結果、内部管理体制などに問題があると認められないため、指定が解除されたとしている。

■多摩川ホールディングス <6838>  2,766円  +500 円 (+22.1%) ストップ高   本日終値
 多摩川ホールディングス<6838>がストップ高。20日取引終了後に発表した20年3月期の連結経常損益は6億7200万円の黒字(前の期は7900万円の赤字)に浮上して着地。続く21年3月期の同利益は前期比6.1%増の7億1300万円に伸び、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが好材料視された。前期は主力の電子・通信用機器事業で5G関連市場を中心に高周波コンポーネントの需要を取り込んだほか、再エネ発電所事業で下関豊浦町太陽光発電所と千葉県館山発電所を売却したことも収益を大きく押し上げた。今期は主力の高周波回路素子事業を軸として光応用製品やミリ波帯域製品、デジタル・ソフトウェア関連製品などの開発・販売に注力する構えだ。

■アイロムグループ <2372>  2,294円  +400 円 (+21.1%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位
 アイロムグループ<2372>がストップ高。20日の取引終了後、100%子会社IDファーマが進めている新型コロナウイルスに対する新規ワクチンの開発に関して、日本医療研究開発機構(AMED)公募事業に採択されたと発表しており、これが好感された。同ワクチン開発は、中国の復旦大学附属上海公衆衛生臨床センターと共同で日本及び中国でそれぞれ進めているもので、今回の採択により、ともに研究費の交付対象となる。なお、同件による21年3月期業績への影響は軽微としている。

■FRONTEO <2158>  468円  +80 円 (+20.6%) ストップ高   本日終値
 FRONTEO<2158>に物色人気が集中、80円高はストップ高の468円に買われた。同社は人工知能(AI)を活用したリーガルテック事業を展開するが、足もと収益改善が期待できる状況で株価も水準訂正の動きが加速した。20日取引終了後に発表した21年3月期の営業損益予想は2億円の黒字(前期実績は8億4400万円の赤字)と回復色が鮮明となる見通しで、これが材料視された。同社株はAI関連の代表的な位置づけにあり、最近では創薬支援AIシステムを活用して新型コロナウイルス感染症の研究成果を発表したことなどもあって、上げ足を強めていた。米国株市場でエヌビディアを筆頭にAIや半導体周辺株が人気化しており、その流れにも乗る形となった。

■前田製作所 <6281>  490円  +75 円 (+18.1%) 一時ストップ高   本日終値
 前田製作所<6281>が後場動意づき、一時ストップ高まで買われた。同社はきょう午後2時頃に、20年3月期通期の連結決算を発表。営業利益は前の期比9.7%増の18億5300万円と、従来予想の17億円から上振れて着地した。売上高は同1.5%増の370億4600万円(従来予想は370億円)となった。主力の建設機械関連事業が底堅く推移したほか、産業・鉄構機械等関連事業も堅調だった。なお、21年3月期通期の連結業績予想については、新型コロナウイルスの影響を見極めにくいとして現時点では未定としている。

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