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【特集】ゼロから始める「株探」の歩き方 ― (20)急騰・急落銘柄を移動平均線に注目してピックアップしてみよう

勢いやトレンドがある銘柄を探そう
横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆移動平均線の交差が表す買いと売りのサイン

 株探でチャートを表示すると、株価がその日にどれだけ動いたのかを表すローソク足(「(7)有望株の選別はチャートがキモ!」で詳細に解説)が表示されます。ローソク足だけでは値動きはわかっても、株価が上昇傾向にあるのか、それとも下落傾向にあるのかを判断することは難しいかもしれません。そこで、活用したいのが、株価の一定期間の動きを折れ線グラフで表した「移動平均線=Moving Average(略してMA)」です。

 移動平均線では、株価が上昇傾向であるのか、それとも下落傾向であるのか、株価のトレンドを表すことができます。移動平均線は「過去○日間の終値の合計÷○日」で求めることができます。5日移動平均線は当日を含めた過去5日間の終値を合計して平均することで求められる線、25日移動平均線は当日を含めた過去25日間の終値を合計して平均することで求められる線になります。

 移動平均線は通常、期間の異なる複数の線を同時に表示して使われます。期間の短い移動平均線が期間の長い移動平均線を、下から上に突き抜けることで買いシグナルが表れます。これは一般的に買い場とされ、「ゴールデンクロス」と言います。反対に、期間の短い移動平均線が期間の長い移動平均線を、上から下に突き抜けることで、売りシグナルが表れます。これは「デッドクロス」と呼ばれ、一般的に売り場とされています。

 「株価注意報」では5日移動平均線と25日移動平均線がクロスする動きから売買タイミングを分析しますので、「ゴールデンクロス」は5日移動平均線が25日移動平均線を下から上に突き抜ける動き、「デッドクロス」は5日移動平均線が25日移動平均線を上から下に突き抜ける動きを意味しています。

◆普段使っている「市場」と投資金額で絞り込もう

 では、実際に各ページの上部にあるグローバルナビから「株価注意報」を選んでクリックしましょう。表示された「株価注意報」のページの真ん中あたりに「テクニカル」の項目があります(図1参照)。そのメニューの「本日のゴールデンクロス銘柄(5日と25日移動平均線)」をクリックすると、その日に「ゴールデンクロス=買いシグナル」が出現した銘柄を一覧で見ることができます。

図1 株価注意報の「テクニカル」
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 一覧で表示されるとは言え、表示される銘柄はかなりの数になる場合もあります。実際に売買を行う銘柄を探す際には自分が普段から取引している市場を選んだ方がよいでしょう。表の上部にある「市場別」と「時価総額別」のフィルターを活用して、銘柄をある程度選別してみましょう。

 では、銘柄をどうやって選別していくのかを、具体的な例でみていきましょう。たとえば新興市場の銘柄を中心に取引している人の場合には、「市場別」から「新興」を選択します(図2参照)。投資する際には予算が限られていますから、まずは株価を見ていきましょう。たとえば、予算10万円程度で考えている人なら、10万円以下で買える銘柄から選びましょう。

図2  フィルターを使って「新興市場銘柄」だけを表示
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