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【通貨】大石哲之: ビットコインキャッシュ、ハッシュレート急落も価格は維持【フィスコ・アルトコインニュース】


以下は、フィスコ客員アナリストの大石哲之(「ビットコイン研究所)」代表、ツイッター@bigstonebtc)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2020年4月12日に執筆

ビットコインキャッシュ(BCH)がハッシュレートを落としています。半減期直前の3.2EHash前後から、半減期後は1.5EHash程度まで落ち込み、まさにハッシュレートが半減しました。

これは予想されていたことですが、ここまで理論通りに綺麗に半減するというのは多少驚きがあります。

一方で、価格のほうはそれほど影響を受けていません。ハッシュレートの比率が価格を決めると考えるなら、ハッシュレートが低くセキュリティが低いBCHは、BTCにくらべて大幅に割高になるはずです。ハッシュレート比から求めるBCHの理論価格は、100ドル?120ドル程度です。直近の取引価格の235ドルは大きく割高です。

今後この価格がハッシュレートの実態に近づくように落ちていくのか、そうでないのかが注目されます。もしBCH価格がこのまま維持されて、1ヶ月後のBTCの半減期を超えれば、再びBCHとBTCの条件が同じになり価格も正当化されるでしょう。現在BCHの価格が持っているのも、この1ヶ月のあいだのハッシュレート低下は一時的な減少と見ているからかもしれませんし、またはBCHのトレーダーはハッシュレートといったことはあまり視野にいれておらず、直近価格を手がかりにトレードを行っているだけかもしれません。

どちらにしても、半減期のズレによるハッシュレートの低下減少は、暗号通貨の仕様からくる独自の現象なので、こういった歪みに注目してなにができるかを考えるのは、ファンダメンタル投資の王道かと思います。

なお、本件によるBTCへの影響はまったくありません。BTC側からみると本件で積み増しされるハッシュレートはわずかに1.5%程度ですので、価格への大きな要因とはなりにくいといえます。

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執筆者名:大石哲之(Tetsu ‘BIGSTONE’ OISHI)
ブログ名:ビットコイン研究所

《SI》

 提供:フィスコ

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