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【市況】<マ-ケット日報> 2020年4月10日

 10日の市場は日経平均が反発。終値は前日比152円高の1万9498円だった。米連邦準備理事会(FRB)が9日に大規模な金融支援策を決定し、前日の米国株が上昇して投資家心理の支えになった。半面、東京を中心に新型肺炎の感染拡大が止まらず、経済活動が長期間停滞するとの警戒感が上値を抑えている。来週は国内の感染者数の推移に比例した動きとなりそうだ。

 昨日の米国市場はFRBの金融緩和政策の拡大を好感してダウ平均は続伸した。この日FRBは企業や家計を支援するため最大2.3兆ドルの緊急資金供給策を発表。大企業から中小企業まで幅広く資金繰り支援することでマーケットに安心感を与えている。ダウ平均は思い切った支援策に一時500ドル高するなど好反応を示していた。

 さて、東京市場は新型肺炎の感染者が国内で5000人を超えるなどマイナス材料を抱えながらも結果的に底堅い展開。午前の相場下落を受けて日銀が上場投資信託(ETF)買い入れを実施するとの観測が広がると、次第に買いが優勢になった。アジアや欧米の株式市場は聖金曜日の祝日で海外投資家の売買が少なく、少額の買いでも戻りやすかった面がある。日経平均のチャートは3月下旬の戻り高値に接近中で、出来高が減少している状況から来週は上値の重い展開が予想される。国内の感染者数の増加が続けば再び下値を試すこともありそうだ。(ストック・データバンク 編集部)

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