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【注目】前週末3日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

OSGコーポ <日足> 「株探」多機能チャートより

■OSGコーポ <6757>  1,444円 (+300円、+26.2%) ストップ高

 OSGコーポレーション <6757> [JQ]がストップ高。2日にストップ高したのに続き、3日も物色人気が続いた。2日の取引終了直前に、 新型コロナウイルス対策で、消毒液としてアルコールと並んで自治体などが推奨している次亜塩素酸水製品の衛生管理機器主要4品の3月の売上高が前年同月比500%以上の大幅な伸びとなったと発表したことが好材料視された。なかでも弱酸性除菌水として販売している次亜塩素酸水は、自治体や民間のスポーツ施設、保育施設、高齢施設や一般の事業所で利用が広がっている。また、フィリピンやベトナムでは代理店を通じコロナ対策製品として政府関連の病院のほか、施設向けに衛生管理機器を輸出するなど、取引アイテムを拡大中だ。発表を受けて、今期業績への寄与を期待する買いが殺到した。

■デンカ <4061>  2,581円 (+500円、+24.0%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。デンカ <4061> がストップ高。東証1部企業のなかで値上がり率トップとなっている。2日の取引終了後、政府の要請を受けて、抗インフル薬「アビガン」の原料となるマロン酸ジエチルの供給を決定したと発表しており、これが材料視されたようだ。今年5月から、青海工場(新潟県糸魚川市)で生産を開始する予定としている。今回の決定は、「アビガン」の国内薬事承認を進める政府から、国内での一貫した供給体制を構築するため国産の原料を使用したいとの要請を受けたもので、同原料の生産においては、一部製品の減産など一時的な影響が見込まれるとしているが、開示すべき事項が発生した場合には速やかに公表するとしている。

■データHR <3628>  2,050円 (+310円、+17.8%) 一時ストップ高

 データホライゾン <3628> [東証M]が続急騰。同社が2日、ディー・エヌ・エー <2432> と全国の自治体向けヘルスケア事業で業務提携すると発表したことが買い材料視された。サービス運営力とデータ分析技術を活用し、医療費適正化を目指す。

■サイバーリンクス <3683>  938円 (+108円、+13.0%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。サイバーリンクス <3683> が急反騰、一時ストップ高の980円に買われた。3日付の日本経済新聞で「新型コロナウイルスの感染拡大に伴って広がる在宅勤務で、日本企業独特の「ハンコ文化」が壁となっている」と報じられ、なかで電子契約の拡大には「電子文書に打刻する「タイムスタンプ」や電子的な社印にあたる「eシール」の仕組みを組み合わせた信頼性の高い認証サービスを使うことが解決策となる」とされていることから、日本データ通信協会の時刻認証業務認定事業者としてタイムスタンプ関連サービスを提供する同社に関心が集まったようだ。

■ランサーズ <4484>  615円 (+38円、+6.6%)

 ランサーズ <4484> [東証M]が続急伸。3日の朝方、同社が運営するフリーランス人材を斡旋するプラットフォーム「Lancers」の3月の企業による発注問い合わせ数が19年12月比76%増となったと発表しており、これが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、企業の販管費の見直しや有事に備えた人材を確保したいといったニーズが高まっているという。また、フリーランス登録者数は同58%増となったとしている。

■東芝 <6502>  2,449円 (+75円、+3.2%)

 東芝 <6502> [東証2]が大幅続伸。株価は一時、2日に比べ7%高に買われた。同社は3日にも東証2部から1部へ復帰する申請を行う方針を固めた、と複数のメディアが伝えた。米原子力事業で巨額の損失を出し債務超過に陥ったことから、17年に東証2部に降格している。1部への復帰への審査は1年以内とみられているが、1部復帰となれば信用力が回復するほか、TOPIX連動型資金の買いも流入し株価の上昇も期待できる。

■カネカ <4118>  2,485円 (+69円、+2.9%)

 カネカ <4118> が5日ぶりに反発。同社は2日、グループのKaneka Eurogentec(ベルギー)がベルギー政府の要請により新型コロナウイルス検査に使用されるPCR検査試薬の生産を強化し、初回分として約20万回相当の試薬をベルギー国内及び近隣国の病院、検査機関、研究機関などへの供給を始めたと発表。これが材料視されているようだ。ベルギーNamur大学が特殊な装置専用試薬を使用しない簡便な検出法の開発に成功し、この検査にKaneka EurogentecのPCR検査試薬が採用されていることで、今回のベルギー当局からの供給要請につながった。更にKaneka Eurogentecは、高品質のmRNAやプラスミドDNAの世界トップクラスの技術を持っており、製薬企業やバイオベンチャーが開発を加速している新型コロナウイルスワクチン向けmRNAやプラスミドDNAのGMP(医薬品などの製造・品質管理の基準)受託製造を強化し、旺盛な引き合いに対応するとしている。

■国際石開帝石 <1605>  632.2円 (+16.2円、+2.6%)

 国際石油開発帝石 <1605> や石油資源開発 <1662> 、JXTGホールディングス <5020> 、出光興産 <5019> といった石油関連株が軒並み高。国際石開帝石は一時、前日比8%超の上昇となった。2日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が1日比5.01ドル高の1バレル=25.32ドルと急反発した。サウジアラビアとロシアが近く減産で合意するとの期待が強まった。トランプ米大統領がインタビューなどで両国の減産見通しを語った。原油市場の需給改善期待を受け、海外ではエクソン・モービルやシェブロンなどの大手石油株が上昇している。

■クロスプラス <3320>  404円 (+9円、+2.3%) 一時ストップ高

 クロスプラス <3320> [東証2]が反発。一時ストップ高まで買われた。同社は3日、グループ会社のディスカバリープラスが保育施設や介護事業所などを対象に マスクの販売を開始すると発表しており、これが好感されたようだ。ただ、買い一巡後は上値が重くなっている。クロスプラスは婦人服を中国取引工場で年間4000万枚生産しており、この取引工場の協力のもとマスクの調達ルートを確保している。こうしたことを背景に、ディスカバリープラスは緊急的に1週間で最大100万枚程度を調達できる見込みになったという。今回緊急対応ということもあり、原産国表示などはしておらず、製品パッケージも簡素化しているが、品質面は中国政府認定のマスク専用工場で製造しており、十分な管理体制で生産された製品になるとしている。

■毎コムネット <8908>  764円 (+16円、+2.1%)

 毎日コムネット <8908> が大幅反発。2日取引終了後に20年5月期第3四半期累計(19年6月-20年2月)の連結業績を発表。売上高が前年同期比7.4%増の131億3600万円、経常利益は同36.8%増の11億300万円に拡大しており、これを好感する買いが向かった。主力とする学生向けマンションの管理収入が増勢だったうえ、人材関連ソリューション部門の収益も伸びた。また、課外活動ソリューション部門で広告宣伝費などの販管費が減少したことも大幅増益につながった。なお、通期業績予想については、学生生活ソリューション事業で新型コロナウイルス感染症の影響が見込まれるものの、不動産ソリューション事業は順調に推移すると想定し、従来計画を据え置いた。

■スカパーJ <9412>  364円 (+6円、+1.7%)

 スカパーJSATホールディングス <9412> が5日ぶりに反発。2日午後2時ごろに発表した3月末現在の加入件数が前月比1万2646件増となったことが3日付の日本経済新聞で取り上げられ、これが好材料視された。記事によると、「スカパーは『巣ごもり』需要でアニメなどの視聴者が伸び、加入件数が増えた」という。また、アニメや映画など38チャンネルを期間限定で無料放送し、契約者以外も見られるようにしたことも寄与したという。

■富フロンテク <6945>  991円 (+14円、+1.4%)

 富士通フロンテック <6945> [東証2]が3日ぶりに反発。3日、北米子会社が全米で生体認証ソリューションを展開する米フルクラム・バイオメトリックス社を買収したと発表しており、これが好感された。フルクラム社は、北米で政府、金融、小売、医療、法執行機関などさまざまな業種向けに指紋や顔、手の平静脈などの生体認証を利用した認証ソリューションを提供している。今回の買収により、高度なセキュリティーで、かつ快適な操作性を実現する富フロンテクの手の平静脈認証センサーと、フルクラム社が持つマルチモーダル生体認証対応の認証ソリューションを組み合わせることで、高精度・高セキュリティーな本人認証の提供が可能になるとしている。

※3日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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