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【経済】原油需要の大幅な減少で原油価格の安定化は難しいとの見方も


 2日のニューヨーク市場でWTI原油先物は一時27ドル台に急騰した。トランプ大統領はロシアのプーチン大統領、サウジのムハンマド皇太子と個別に電話会談を行なったが、トランプ大統領が「両国の減産量は日量1000万─1500万バレルに達する可能性がある」と述べたことが原油価格の急騰につながった。実現すれば非常に大規模な減産となるが、少なくともロシアとサウジアラビアは原油価格の安定化に向けて行動するとの期待があることから、市場関係者の間からは、「WTIの原油先物は20ドル割れで底打ちした可能性がある」との声が聞かれている。

 ただ、市場関係者の間では、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け世界各国で実施されている外出制限措置によって、世界の原油需要は4月中に日量約3000万バレル減少するとの見方が出ているようだ。欧米諸国などで外出制限措置は5月以降も続く可能性があるため、主要産油国が大規模な減産を実施しても原油価格が30ドル台に戻すことは難しいとの声が聞かれている。
《MK》

 提供:フィスコ

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