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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

スターマイカ <日足> 「株探」多機能チャートより

■スターマイカ <2975>  1,471円 (+79円、+5.7%)

 スター・マイカ・ホールディングス <2975> が急反発。30日の取引終了後、上限を25万株(発行済み株数の1.37%)、または3億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は3月31日から21年3月30日まで。同時に発表した第1四半期(19年12月-20年2月)連結決算は、売上高84億1500万円、営業利益10億5900万円、最終利益5億1000万円となった。持ち株会社体制移行前のスター・マイカとの比較では、持ち株会社体制移行に伴い、前期第3四半期から連結決算に移行したため前年同期との比較はないものの、移行前のスター・マイカとの比較では、売上高13.9%減、営業利益17.6%減、最終利益32.8%減だった。主力のリノベマンション事業は増収増益だったものの、前年同四半期に計上したインベストメント事業の物件売却の反動減の影響を受けた。なお、20年11月期通期業績予想は、売上高352億5900万円(前期比9.6%増)、営業利益33億8700万円(同6.6%減)、最終利益18億4600万円(同8.7%減)の従来見通しを据え置いている。

■デルタフライ <4598>  781円 (+37円、+5.0%)

 Delta-Fly Pharma <4598> [東証M]が急反発。31日午前9時ごろ、抗がん剤候補化合物「DFP-14323」に関して、国内第2相臨床試験の症例登録が完了したと発表、順調な進捗を好感した買いが入った。なお、同件による業績への影響は現時点ではないとしている。

■ストライク <6196>  3,520円 (+165円、+4.9%)

 ストライク <6196> が大幅反発。30日の取引終了後、第2四半期累計(19年9月-20年2月)単独業績を発表しており、売上高35億800万円(前年同期比60.0%増)、営業利益15億5100万円(同2.0倍)、純利益11億8100万円(同2.3倍)と大幅な増収増益となったことが好感された。事業継承ニーズを中心に中堅、中小企業のM&A市場が拡大傾向にあるなか、新規受託業務よりもマッチング、成約業務に重点的に取り組んだことで案件成約数が前年同期比26組増の70組を達成したことが要因としている。特に大型案件(報酬総額が1億円以上)の成約数が8組となり単価が上昇したことが利益を押し上げた。また、3月開催予定だったセミナーが中止となり費用が削減されたことも増益に寄与した。なお、20年8月期通期の業績予想は、売上高62億7500万円(前期比23.6%増)、営業利益22億3700万円(同18.6%増)、純利益16億6700万円(同24.2%増)と従来見通しを据え置いた。

■CANBAS <4575>  537円 (+20円、+3.9%)

 キャンバス <4575> [東証M]が反発。30日の取引終了後、同社の抗がん剤候補化合物「CBP501」のフェーズ1b臨床試験のデータが、20年の米国臨床がん学会(ASCO)の年次総会で発表されることが決定したと発表しており、これが好感された。なお、同社では同件による業績への影響はないものの、目下の最優先課題としているCBP501提携獲得に向けて、好影響を及ぼすと見込んでいるという。

■ファイズHD <9325>  899円 (+29円、+3.3%)

 ファイズホールディングス <9325> が大幅続伸。米アマゾンを主要顧客にEC事業者向けの荷物の取り扱いを主力としており、巣ごもり消費関連の一角として継続的な物色人気を集めている。米国株市場では全体相場の乱高下が続いているが、アマゾンは新型コロナウイルスのマイナス影響を受けにくい銘柄として全体相場に先駆け3月中旬を境に上昇基調を続けている。

■ネクストジェン <3842>  1,485円 (+46円、+3.2%)

 ネクストジェン <3842> [JQG]が3日続伸。3月から次世代通信規格「5G」の国内商用サービスが開始されたが、そのなか同社は協和エクシオ <1951> と資本・業務提携し、企業や自治体が5Gを活用したネットワークを構築できるローカル5G分野などで事業拡大を図っていく方針。また、新型コロナの影響で注目度が増しているテレワーク分野では、スマートフォン内線ソリューションの提供を2月から始め、需要開拓を進めている。

■ケイブ <3760>  725円 (+17円、+2.4%)

 ケイブ <3760> [JQ]が高い。30日の取引終了後、テレビ朝日ホールディングス <9409> 傘下のテレビ朝日及びでらゲー(東京都渋谷区)とスマートフォンゲーム製作委員会へ出資すると発表したことが好感された。製作委員会の設立は、リリース後の成功確率を高め、収益を極大化するのが狙い。製作するゲームの名称などは未定で、ケイブは3億600万円を出資。同社取締役の岡本吉起氏がプロデューサーを担当するほか、同社がパブリッシャーとなってゲームを運営するとしている。なお、同件が20年5月期業績に与える影響は軽微としている。

■富士フイルム <4901>  5,439円 (+119円、+2.2%)

 富士フイルムホールディングス <4901> が3連騰。同社傘下の富士フイルム富山化学が開発した新型インフルエンザ治療薬「アビガン」が新型コロナウイルスに有効であるとの認識が広まるなか、新型コロナ治療薬としての臨床が31日から開始されると一部で報じられたことが、株価を改めて刺激する格好となった。株価は30日に全体相場が波乱展開となるなかマドを開けて買われ5300円近辺を横に走る75日移動平均線をクリア、31日も目先筋の利食いを吸収して戻り足鮮明。2月25日につけた上場来高値5890円を再び視界に捉えてきた。

■ネットワン <7518>  2,248円 (+32円、+1.4%)

 ネットワンシステムズ <7518> が反発。同社は31日、香川大学と情報セキュリティー教育プログラムを共同開発すると発表。背景には情報セキュリティー人材の不足が社会課題となっていることがあり、経済産業省による「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によれば、20年に国内で19万3000人が不足しているという。香川大学創造工学部では、情報セキュリティー人材育成のために18年4月に「情報システム・セキュリティコース」を新設し、人材不足の解消を目指してさまざまな教育・研究活動を実施しており、今回共同開発プログラムは4月から利用する予定だとしている。

■オンコリス <4588>  1,312円 (+17円、+1.3%)

 オンコリスバイオファーマ <4588> [東証M]が4日ぶりに反発。30日の取引終了後、同社の腫瘍溶解ウイルスの開発パートナーである岡山大学が、次世代テロメライシンOBP-702の開発に関して、日本医療研究開発機構(AMED)の助成を受けることが決定したと発表しており、これが好感された。なお、同社ではOBP-702に関して、22年までに臨床試験の開始を目指しているという。

■ビジ太田昭 <9658>  2,680円 (+32円、+1.2%)

 ビジネスブレイン太田昭和 <9658> が10日続伸。30日大引け後、20年3月期の連結経常利益を従来予想の17億円→20億円に17.6%上方修正。増益率が2.8%増→21.0%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。コンサルティング・システム開発事業の値上げ効果や品質改善への取り組みで利益率が向上したことが寄与。マネージメントサービス(BPO)事業で生産性向上や費用構造の改善が進んだことも利益押し上げた。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の50円→55円(前期は40円)に増額修正した。併せて、6月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表。これを受けて、株式流動性の向上や投資家層の拡大を好感する買いも向かった。

■ダイケン <5900>  620円 (+7円、+1.1%)

 ダイケン <5900> [JQ]が反発。30日大引け後、20年2月期の経常利益(非連結)を従来予想の3.3億円→4.2億円に27.6%上方修正。増益率が22.7%増→56.5%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。主力の建築関連でエクステリア製品の販売が伸び悩み売上高は計画を下回ったものの、営業活動の効率化や輸送費の削減、一部製品の値上げ、利益率の高い製品の販売に注力したことが奏功し、採算は大きく改善した。

※31日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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